一般的な確定申告書(所得税)の提出期限は『2月16日~3月15日』と定められていますが、『期限ギリギリに提出』する人が多いのか、3月14日にe-Tax(オンラインで申告書を提出出来るサービス)が過『サーバーダウン』を起こしたことも(同日税務署に長蛇の列が出来るのも恒例)。
確定申告の時に必要になるのが、経費を計上するための『領収書』です。月単位で管理しているような人は、恐らく申告書の提出が『期限ギリギリ』にはならないはず。
もっとも、領収書はいざという時すぐ提出出来るよう『分かりやすく管理』しておくのが理想。とはいえ、5年~7年の保管義務(個人事業主の場合)が定められているので、それらを全て『時系列順』に管理するのは中々骨の折れる作業。
2024年1月1日からは改正電子帳簿保存法が施行され、電子取引で発行された領収書に関しては『印刷による保管』が認められなくなりました(電子保存のみ)。つまり『データとしての電子管理』が必須に。
『紙』と『データ』が混在すると、従来より管理が複雑に。どちらかにまとめるのであれば『データ(電子)一択』。
もともと紙の領収書をデータ化して保存する場合には、『所轄の税務署長に適用届出書を提出する』かつ『3日以内に電子化』など高めのハードルが掲げられていました。しかし2022年1月1日以降は、『税務署長に届け出不要』『最長約2か月と概ね7営業日以内に電子化すればOK』に緩和。
必須とされていたタイムスタンプに関しても、『電磁的記録について訂正又は削除を行った場合に、これらの事実及び内容を確認することができるクラウド等において、入力期間内にその電磁的記録の保存を行ったことを確認することができる』場合は省略可能に。
詳細については下記が参考になりました(2024年3月11日時点の法律に基づいた情報)。
どういったやり方が正しいのか念のため税務署に直接確認したところ、『事務処理規程(サンプルはコチラ)』を作り『PDFデータをGoogleドライブ(編集履歴を見られる)に保存する』で特に問題は無いそうです。心配な場合は『年毎に分けて紙データもとっておく』のがベストかと。
Googleドライブはデータの編集履歴を確認出来るだけでなく、『ドキュメントスキャン』にも対応しています。領収書を管理するのにうってつけ。
まずはスマートフォン(今回はXiaomiのRedmi 12 5Gを使用)のGoogleドライブを開き、領収書保存用のフォルダを作成(2024年の中に『1月』『2月』『3月』・・・など)。
電子化したい領収書を用意したら、カメラマークのアイコンを選択。ちょうどいい領収書が無かったので、文字ベースの小さめな書類をテストスキャン。
『自動』設定では書類を自動的に認識。シャッターボタンを押すと、向きまで整えてくれた状態で取り込んでくれます。素晴らしいですね。
コントラストが弱く紙にエンボスがかかった少し文字を読みづらい印刷物でしたが、『汚れ除去』や『自動補正』フィルタなどを使用したら大分改善されました。
解像度は『300dpi』。200dpi以上という保存条件を満たしています(開く前のファイルサイズは404KB)。
いざ確定申告書を作ろうとして『領収書が見当たらない!』といった不測の事態への保険としても有効。会計ソフトにも大体同様のスキャン機能が備えられていますが、大体は『有料』。まずはGoogleドライブを使い、『無料で電子管理』を試してみては。