Nothingが(ナッシング)が2024年3月5日にリリースしたスマートフォン『Nothing Phone (2a)』は、公式スペック上は『IP54』の防塵防水規格に準拠しています。防水性能に関して言えば、IPX3のNothing Phone(1)より一つ上の等級。
防水について(製品外部からの有害な影響を伴う水の侵入に対する保護等級)※一般財団法人日本品質保証機構より
保護等級 | IPコード | 保護の内容 |
0 | IPX0 | 無保護 |
1 | IPX1 | 製品上部から垂直に滴下する水に対して保護されている |
2 | IPX2 | 製品を15度傾けた状態で施品上部から垂直に滴下する水に対して保護されている |
3 | IPX3 | 製品上部から両側に60度までの角度で噴霧された水に対して保護されている |
4 | IPX4 | 製品に対するあらゆる方向からの水の飛まつに対して保護されている |
5 | IPX5 | 製品に対するあらゆる方向からの噴流水(12.5ℓ/min)に対して保護されている |
6 | IPX6 | 製品に対するあらゆる方向からの暴噴水(100ℓ/min)に対して保護されている |
7 | IPX7 | 水に浸しても影響がないように保護されている |
8 | IPX8 | 潜水状態での使用に対して保護されている。IPX7より厳しい条件の 中で使用するもの |
とはいえ、IPX4は『あらゆる方向からの水の飛まつに対して保護されている』程度の性能を示す保護等級。『水に浸しても影響がない』といった、一般的に『防水スマホ』として定義されている『IPX7』には、規格的に遠く及びません。
カール・ペイ氏の前身はコスト削減・性能重視のOnePlus
NothingのCEOを務めるカール・ペイ氏は『OnePlus』の共同設立者。OnePlusのOnePlus 7 Proは高い防水性能を持ちつつ、コストダウンの為にIP規格をあえとっていませんでした。第三者メディアが防水テストを行い、防水性能を実証することが一種のプロモーションに。
水没テストの様子を公式サイトで公開
Nothing Phone (2a)でも『水深 25 cm の水に 20 分間沈める』という独自の水没テストが実施されており、その様子が公式サイトで公開されています。『IPX4』の性能を持つ端末で『水没テストを行う』というのは通常考えられないこと。『隠れた性能の高さをアピールしている』と受け取れます。
Gupta Information Systemsが行ったNothing Phone(1)とNothing Phone(2a)の防水テスト結果
Gupta Information Systemsは、自身のYouTubeチャンネルにおいてNothing Phone(1)の防水テストを実施。約40~50リットルの水の中に5分ほど水没させています。
カメラ周りを含め、背面の内側に水の侵入を示す複数の水泡が発生。テスト後に電源はONになったものの、ディスプレイが不自然に点滅。約一時間後には『電源が入らなくなる』という起動不能状態に。Nothing Phone(1)に関して言えば、スペック通りの防水性能なのかもしれません。
Gupta Information SystemsはNothing Phone (2a)でも同様の防水テストを実施(水没約5分30秒)。水泡は端末の内側ではなく外側に発生し、終了後も端末を振った際に水の検出はあったものの動作は正常。
公式な防水等級はあくまで『IPX4』ですが、同テストの結果からNothing Phone (2a)は『IPX4以上の防水性能を持っている』可能性が極めて高いと言えるでしょう。OnePlusの遺伝子を感じますね。
Nothing Phone (2a)、Nothing Phone (1)、Nothing Phone (2)の主なスペック
Nothing Phone (2a) | Nothing Phone (1) | Nothing Phone (2) | |
Soc | MediaTek Dimensity 7200 Pro(4nm TSMC第2世代) | Qualcomm Snapdragon™ 778G+ 5G(6nm) | Qualcomm Snapdragon™ 8+ Gen 1(4nm TSMC) |
容量 | 8GB/128GB、 12GB/256GB |
8GB/128GB、8GB/256GB、12GB/256GB | 8GB/128GB、12GB/256GB、12GB/512GB |
電池 | 5,000mAh(有線充電:45W) | 4,500mAh(有線充電:33W、無線充電:15W、無線給電:5W) | 4,700mAh(有線充電:45W、無線充電:15W、無線給電:5W) |
サイズ | 161.74 mm x 76.32 mm x 8.55 mm | 159.2 mm x 75.8 mm x 8.3 mm | 162.1 mm x 76.4 mm x 8.6 mm |
重量 | 約190g | 約193.5g | 約201.2g |
画面 |
|
|
|
ベゼル幅 | 2.1 mm | 2.65 mm | 2.65 mm |
カメラ | リアカメラ
フロントカメラ
|
リアカメラ
フロントカメラ
|
リアカメラ
フロントカメラ
|
動画撮影 |
4K 30fps (リアカメラ) 1080p 60fps 1080p 120fps (スローモーション) アクションモード |
4K 録画、30 fps 1080p 録画、30 または 60 fps ライブ Live HDR、30 fps スローモーション (120 fps) ナイトモード (720p/1080p、30 fps) OIS および EIS 画像安定化 |
4K 録画、60 fps 1080p 録画、30 または 60 fps ライブHDR、4K30 fps スローモーション (480 fps) Night Mode (1080p、30 fps) アクション モード OIS および EIS 手ぶれ補正機構 タイムラプス (4K) |
ISP | Imagiq 765 (14-bit) | Spectra 570L (14-bit) | Spectra ISP(18-bit) |
イヤフォンジャック | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
位置情報 | GPS (L1), GLONASS (G1), BDS (B1I), GALILEO (E1), QZSS (L1) | GPS(L1&L5), AGPS, GLONASS , BDS , GALILEO, QZSS | GPS:L1+L5 デュアルバンド、A-GPS、GLONASS、BDS、GALILEO、QZSS、NavIC、SBAS |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac または ax (Wi-Fi 6)、2.4 GHz / 5 GHz デュアルバンド、 2×2 MIMO、MU-MIMO | Wi-Fi 6, 802.11 a/b/g/n/ac/ax、2.4G/5Gデュアルバンド | Wi-Fi 6、802.11 a/b/g/n/ac/ax、2.4G/5G デュアルバンド |
Bluetooth | Bluetooth 5.3, A2DP, BLE | 5.2 | 5.3 |
SIM | nanoSIM×2 (5G+5G) | nanoSIM×2 (5G+5G) | nanoSIM×2 (5G+5G) |
防塵防水 | IP54 | IP53 | IP54 |
指紋認証 | 画面内 | 画面内 | 画面内 |
Micro SDカード | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
スピーカー | デュアルステレオ | デュアルステレオ | デュアルステレオ |
おサイフケータイ(FeliCa) | 対応 | 非対応 | 非対応 |