
2025年11月13日(木)、SHARPがミドルクラスのスマートフォン『AQUOS sense10』の発売を開始しました。無駄に付加機能を増やすのではでなく『実用性特化』な印象の強い同シリーズ。AQUOS sense10の公式製品ページを開くと、真っ先に飛び込んでくるのが『リアルで話すより、夢中になった。』というキャッチコピー。
『指紋を登録するように自分の声を登録すれば、自分の声だけを届けられる。ノイズのないクリアな声のやりとりで、気づくと会話にのめり込んでいる』というサブコピーが、通話品質への期待を高めます。
しかし通話時のノイズキャンセル機能を搭載するスマートフォンは増えているので(AI性能の高いモデルに多い)、『イチオシ』として打ち出すにはやや弱い気が。もしかして他社とは違う『特別な何か』が採用されているのか。


AQUOS sense10に自分の声を登録
同機能を利用するには、まずAQUOSトリック内の『Vocalist』から『自分の声だけ届ける』をタップ。



続けて『声を登録して利用する』ボタンをタップ。

すると『静かな場所で録音が完了するまで読み上げてください』という音声登録画面に切り替わり、テキストの下にはマイクアイコンが。

マイクアイコンをタップして、表示されているテキスト内容を読み上げます(多少間違えても恐らく問題なし。再登録も可能)。『ハッキリ』読んだ方が、正しくデータとして認識されそう。

声の情報収集が終了すると、読み上げている最中でも『声の登録ができました』という表示に変わるので『OK』をタップ。これで完了です。

『自分の声だけ届ける』機能をON/OFFにする方法
声の登録が終わったら、あとは『自分の声だけ届ける』機能をONにするだけ。
継続的に機能をONにする
AQUOSトリック→Vocalist→周囲のノイズを抑える→話すときをON

通話時のみ機能をONにする
対応アプリで通話中に『自分の声だけ届ける』アイコンをタップ
この方法では、通話が終了すると自動的に同機能が『OFF』になります。


実際に『自分の声だけ届ける(Vocalistの話すとき)』機能をテスト
自分の声だけ届ける:OFF(標準通話アプリ使用)
本当に『自分の声だけ届ける』ことは出来るのでしょうか。同機能を『OFF』にした状態で、通話相手のスマートフォン(スピーカー)から聞こえた音声がこちら(登録しているのは女性の声)。
車が走る『コ゚オオオオオオ』という騒音もノイズとして流れているのですが、そちらはOFFの状態でもあまり拾わず。これはマイクの特性によるのかもしれません。男性2人と女性1人の声が交錯し、話している内容を理解するのが難しい。人が混雑した場所で電話をするとこういった状況になりかねず、通話相手にストレスを与えてしまいます。

自分の声だけ届ける:ON(標準通話アプリ使用)
いよいよ本番です。『自分の声だけ届ける』をONにすると、男性の大きな声は本当にキャンセルされているのか。『登録している女性の声』はどの程度聞き取りやすくなっているのか。
電話の位置は変えず、男性の声は同じ音量で流しています。本当に『自分の声(登録した声)』だけになっている!『自分の』という部分が1箇所だけカットされていますが、OFF時と比較して聞き取りやすさは『9割』向上した印象。これは凄いですね。
通話の最中で『他の人に変わる』と、その人の音声が相手に聞こえない可能性が高いのでその点は注意が必要。自分以外の通話頻度が高めの場合は『通話時のみ機能をONにする』ことをお勧めします。

Rakuten Linkでも『自分の声だけ届ける(高精度な通話ノイズキャンセル)』は機能するのか?
通話のノイズキャンセル機能は、『標準通話アプリ』で使えるのが一般的。私が所有する多数のスマートフォンは『Rakuten Link』に非対応です。『自分の声だけ届ける』機能が持つ精度の高さはハッキリと確認出来ましたが、メインの通話アプリが『Rakuten Link』の場合、使えないと宝の持ち腐れ状態に。
Rakuten Link使用時にも、標準通話アプリと同様に『自分の声だけ届ける』アイコンが表示。これはまさか使えるのか?

実際にテストした結果がこちら(電話の位置が変わったので標準通話アプリとは聞こえ方がやや異なる)。
しっかりと雑音(男性の声)がカットされています。つまりRakuten Linkにおいても、AQUOS sense10の『自分の声だけ届ける』は機能。同アプリは『誰とでも無料で国内通話かけ放題』が特徴。通話環境の改善は、楽天モバイルユーザーにとって大きなメリットとなりそうです。


