Google Discoverや検索結果に増え続ける『エアレビュー』『怪しい日本語』。先生と呼べなくなった最近の惨状

Google先生

2023年10月にGoogleが行ったコアリズムアップデート(通称コアアップデート)により、多くのメディアにとって最大の流入元となるGoogle Discoverに掲載されるドメイン数が激減。

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コアアップデート直後は『一部の大手法人ドメイン』で埋め尽くされていたGoogle Discoverですが、2024年2月時点では少しずつ数が増えている印象。

2023年10月以前に戻りつつある』のであればまだ良いのですが、残念ながら状況はまるで異なります。

特に増えているなと感じるのが『エアレビュー』『理解不能な日本語(勿論内容は間違いだらけ)』『多言語対応した海外サイト(あからさまなAI記事。内容はほぼ解読不能)』。

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2023年10月のコアアップデート以前は、『実際に利用した人のレビュー』が数多くGoogle Discoverに掲載されていました。中には『個人の主張が強く前に出過ぎている』と感じる内容もありますが、完全に間違った解釈でなければどう捉えるかは読む側の自由。

自社の製品を悪く書く公式サイトは存在しません。よって『実際に使った人のレビュー』というのは、サービス契約や製品購入を検討している人にとって大きな目安に。『自分に近い価値観』を持つ人が書いている記事であれば、より真実味も増すでしょう。

エアレビューの多くは『誰かがこんな事を言っている』『旧製品より性能が上がっている』などの羅列。ほぼ内容は同じです。どちらかと言えばChat GPTやBardが自動生成している内容に近い印象。

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生成AIの回答は間違いが多いので、仮に『そのままコピペ』すると、ボリュームだけ大きい『間違いだらけの記事』が量産されます。残念ながら、今のGoogle Discoverにはそれらがかなり頻繁に掲載されています。

エアレビューに加えてGoogle Discoverに増えているのが、『理解不能な日本語(勿論内容は間違いだらけ)』『多言語対応した海外サイト(あからさまなAI記事。内容はほぼ解読不能)』。これらに関しては『Googleのアルゴリズムが日本語を解読出来なくなっているのでは』と予想。

従来はユーザーファーストな環境が整っていたので、ある意味ファクトチェックが自動的に行われていました。よって『正しい掘り下げられた中身の濃い情報』が比較的高確率で表示されていたのです。

元々Googleのアルゴリズムが日本語や書かれている内容を正確に理解出来ていたのではなく、ユーザーによるファクトチェック機能が壊れてしまったことにより『Google Discoverや検索結果に怪しい日本語で書かれた正しくない情報が散乱』しているであれば合点がいきます。

もっとも、情報の混乱が起きているのは日本だけではありません。404 Mediaは、『AIを利用して記事を量産するパクリサイトをGoogleニュースが後押ししている』と具体的なサイト名を挙げつつ痛烈に批判。この事はSNS界隈で大きな話題に。

情報混乱の根源は、Google Discoverと比較すれば『まだまとも』だと感じるGoogleニュースにも及んでいるのです。

WEB上に掲載されている情報を『盲目的に信じる』というのは確かに危険であり、そうすべきではありません。ただし取捨択一が出来ないほど溢れ返る情報の中から、『信頼性の高いメディアや記事』を教えてくれるのがGoogleの役割だったはず。

Googleに対する信頼を失い『先生』と呼ばなくなった人たちが、同社のAIを率先して使うとは到底思えません。今は『何かを新たに生み出す』よりも、『信頼回復』を優先した方が良いのでは。

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