オウガ・ジャパンは2024年2月15日から、日本市場においてインイヤー型完全ワイヤレスイヤホン『OPPO Enco Air3i』の発売を開始。直販価格は『4,980円(税込)』。
最近は近い価格帯のイヤホンでも『ANC(アクティブノイズキャンセル)』が使えたりするので驚き。ちなみにOPPO Enco Air3iはANCに非対応。
しかも耳栓(カナル)型と比較して遮音性に劣るインイヤー型。騒音ありきの環境で聴くにはやや不向きと言えるでしょう。
このイヤホンに『4,980円(税込)』を支払う価値はあるのか。実際にOPPO Enco Air3iを使用した上で感じた『メリット』と『デメリット』を紹介していきます。
OPPO Enco Air3iを実際に使用して感じた3つのデメリット
装着感がイマイチ(カナル型比較)
これはもうインイヤー型を選ぶ上で仕方のないこと。『装着感』で言えば、私は『カナル型』一択です(インイヤー型が自分の耳のカタチに合っていないのかも。Air Podsも微妙)。
よって『聴き心地』がイマイチだった場合、私の中でOPPO Enco Air3iの価値は極めて低いという判断に。このマイナス部分を『音』で覆してくれるのか。
ANC(アクティブノイズキャンセル)を使えない
最近は5千円近い実売価格で『ANC(アクティブノイズキャンセル』に対応しているイヤホンをチラホラ見かけます。それらに『音質』まで期待すべきではありませんが、『電車の中』で通勤・通学時に聴く程度なら何も問題なし。
ANCが機能しないだけでなく、インイヤー型は物理的に遮音性が低いので、周りがガチャガチャと騒がしければその音が聴こえます。OPPO Enco Air3iで音楽を聴くならそれなりに静かな環境が必要に。
音漏れする(最大音量の大きさも影響)
密閉されないので、音量を上げると耳の外に音漏れ。あえてデメリットとしてあげますが、物理的にこの部分も『仕方のない』こと。インイヤー型を選ぶ上での妥協点。
後でメリットとして挙げますが、OPPO Enco Air3iは出力がしっかり(最大音量では机に置いた状態で歌詞を確認出来る)。その部分を含めて『音漏れしやすい』のです。ANCも使えないので、電車の中で使用する時間が長いなら、他の選択肢をお勧めします。
OPPO Enco Air3iを実際に使用して感じた8つのメリット
ケースを含めて見た目に高級感がある。フタ部分は指紋が目立たない様に考慮
『4,980円(税込)』という直販価格を鑑みれば、デザインが安っぽいのは許容範囲。しかしOPPO Enco Air3i本体はAir Podsに見間違われそう(良くも悪くも)な見た目ですし、充電ケースも蓋部分が半透明でオシャレ。
充電ケースの蓋部分は、イヤホンを出し入れするので頻繁に手が触れることになります。マットかつ半透明な素材は指紋がほとんど目立ちません。見た目だけでなく実用性も兼ね備えたデザインですね。
OPPO Alive AudioをONにすると廉価なスマートフォンの音も劇変!この機能目的で買う価値あり
OPPO Enco Air3iを購入した一番の理由は『OPPO Alive Audio』と名付けられた拡張機能。『空間オーディオレンダリング技術を使用して、対応している音楽・動画・ゲームアプリ使用時に臨場感あふれるサウンド環境を作り出す』というもの。
設定は『OPPO端末』『OPPO以外の端末』でそれぞれ異なります。OPPO端末の場合はペアリング後に『設定』→『Bluetooth』→『OPPO Enco Air3i』→『イヤホンの機能』→『OPPO Alive Audio』。
OPPO以外の端末では『HeyMelody』というアプリをインストールします。HeyMelodyを開いて『OPPO Alive Audio』をONにすればOK。
『Amazon Music』『Netflix』『YouTube』『ゲーム(Asphalt 9、原神)』といったアプリでOPPO Alive Audioの効果を試しましたが、『ライブ音源』との相性は特に秀逸。音質で『劣る』と感じたRedmi Buds 4 Proを、『臨場感』では完全に上回りました。
デメリットも多いインイヤー型ですが、カナル型と比較して『音が響きやすい』のはメリット。イヤホンというより『スピーカーから聴いている』感覚に近づきます。
Xiaomiのハイエンドモデルでは、『イマーシブサウンド』という360度没入型の音響効果を設定可能。同機能を使用すると廉価なイヤホンでも『聴こえ方』が劇変。『OPPO Alive Audio』はそれに近いです。
OPPO Alive Audioの立体音響効果は、対応するスマートフォン全てが得られます。2万円台のエントリーモデル『OPPO A79 5G』との相性もピッタリでした。
『抑揚』『臨場感』をプラスして低解像度音源の聴き心地を引き上げ
私はAmazon Music Unlimitedを『Wi-Fi:利用可能な最高音質』『モバイルデータ:データ通信節約』に設定しています。モバイルデータを『利用可能な最高音質』に設定すると、あっという間に『数百MB』を消費するので注意が必要。
データ通信節約時には当然音の解像が落ちるわけですが、OPPO Alive AudioをONにした状態では『抑揚』『臨場感』がプラスされ、『音の聴こえ方』がワンランク上に。『音の劣化』を感じづらくなり満足度が向上します。
Bluetoothイヤホンながら十分な音量。迫力あるライブ音源やゲームの再生にピッタリ
Bluetoothイヤホンはモデル(もしくは接続するスマートフォン)によって音の大きさが異なります。スマートフォン側の音量を『安全レベル以上に音量を上げますか?』という警告が出るまで上げているのに『ちょっと物足りない』と感じる場合も。
OPPO Enco Air3iは『迫力』『臨場感』を重視したタイプのイヤホンなので、出力がしっかりしています。それでいて音割れも少ない。星野源のライブ音源をNetflixで再生してみたら、拍手や歓声の臨場感が圧巻で、歌い出す前から鳥肌が立ちました。
Dolby Atmosなど立体音響音源を再生すると音がフワっと広がる
『OPPO Alive Audio』をONにすると、通常音源にも抑揚と臨場感がプラス。より相乗効果を感じられるのは『Dolby Atmos』や『360 Reality Audio』といった立体音響音源。『音に包まれている』といった表現が相応しい心地良さを体感出来ます。
『Dolby Atmos』『360 Reality Audio』は、『Amazon Music Unlimited』で手軽に聴くことが可能です。
音が途切れなく安定している。低遅延のゲームモードも設定可能
OPPO Enco Air3iはBluetoothのバージョンが『5.3』です。5.3では『低消費電力化』『重複したデータ転送の回避』などが行われており、安定した接続が特徴。
私は今のところ同じBluetooth 5.3に対応する『OPPO A79 5G』とペアリングして使用する機会が多いのですが、不自然な音の途切れや遅延がなく『安定しているな』と実感。
OPPO A79 5Gではクイックガイドの中に『ゲームモード(ラグ低減)』の説明が。しかし設定項目はありません。ゲームプレイ時は自動的に適用されるということなのか(特に遅延は感じない)。
OPPO以外の端末では『HeyMelody』アプリから『ゲームモード』をONにする必要があります。ONとOFFの状態でゲームをプレイして違いを比べてみましたが、ONにすると足の動きと足音がより一致している様な気が(正直この部分はハッキリ分かりません)。
色々なスマホでOPPO Alive Audioが使えて直販価格4,980円は安い
『OPPO Alive Audio』という拡張機能が搭載されていなければ、4,980円という低価格でも『微妙だな』という評価です。
私的にOPPO Enco Air3iは『OPPO Alive AudioをON』にして使うためのイヤホン。すでにXiaomiの『イマーシブサウンド』を体験済みなので『斬新さ』はあまり感じませんでしたが、この効果を全てのスマートフォンで得られるなら『4,980円』は安い。
『通常音源とハイレゾ音源の違いが分からない・・・』という人も、OPPO Alive Audioを『ON』『OFF』にした時の違いは絶対に分かるはず。ライブ音源などを頻繁に聴いている人には『イチ推し』と言えますね。
長時間聴き続けても疲れにくい
カナル型は密閉され遮音性が高い分、長時間続けて音楽を聴いていると『聴き疲れ』が発生。インイヤー型のOPPO Enco Air3iでは耳が圧迫されないので『聴き疲れ』が軽減。『ながら聴き』にも適していると感じました。
OPPO Enco Air3iの主な仕様
ドライバー | 13.4 mm |
ドライバー感度 | 128±3 dB @1 KHz |
周波数応答範囲 | 20 Hz – 20 kHz |
マイク感度 | -38 dBV/Pa |
対応コーデック | AAC/SBC |
Bluetooth | 5.3 |
バッテリータイプ | 充電式リチウムイオン電池 |
バッテリー容量 | 約32mAh(イヤホン)/ 約480mAh(充電ケース) |
音楽再生時間 | (音量50%の想定): 最長約5.5時間(イヤホン) / 最長約35時間 (イヤホン+充電ケース) |
充電 |
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サイズ |
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防水防塵性能 | IPX4(イヤホンのみ) |