イギリスに拠点を置くテクノロジーメーカー『Nothing(ナッシング)』のスマートフォン3作目『Phone (2a)』は、円安ドル高が150円を超えて進行する中、『49,800円(税込)~』という購入しやすい価格で販売されています。
これは同社が取り扱っているスマートフォンの中で『最廉価』。コストダウン目的で色々と省かれていそうですが、実際はそうではありません。省くどころかNothingで初めて『おサイフケータイ(FeliCa)』をサポート。
SocはTSMCの第2世代4nmプロセスを採用する『MediaTek Dimensity 7200 Pro』。AnTuTu BenchmarkのNothing公式値は『741,999(トータルスコア)』となり、Phone (1)を12万程度上回ります(別記事で実際にベンチマークテストを行う予定)。
カメラ性能はどちらかと言えば最上位モデルのNothing Phone(2)より(Ultra XDR対応)。ディスプレイも最大輝度1,300ニトの明るい有機EL(最大リフレッシュレート120Hz、タッチサンプリングレート240Hz)。この時点ですでに49,800円(税込)で販売すべきではないスペック。
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こうなるともう『筐体のコストを極限まで削る』以外思いつきません。公式ページに掲載されている製品画像の見栄えが良いのは当然。実際はとんでもなくチープなのではないか。
『実物は安っぽいのでは』という疑心暗鬼なままPhone (2a)を購入した私が、実際同端末を手にしてどう感じたのか。今回はレポートしていきたいと思います。
まずパッケージは『紙』です。トレイや端末の包装まで恐らく全て紙(公式ページではリサイクル繊維と説明あり)。コストが安く、そしてエコですね。紙でも安っぽくならないよう、フタ部分にはエンボスの加工が施されていたり。むしろ高級感すら漂います。
トレイの下にはスケルトンデザインの純正USB充電ケーブルが。5万円以下のスマートフォンに見た目に拘ったケーブルが付属してるなんて信じられますか?これ買い増ししたくなるやつですね。
続いてメインの本体(ブラック)を見ていきましょう。一番気になっていた『安っぽいか』の部分についてですが、結論から言えば『全く安っぽくない』です。
私はNothingの『 Phone (1)』『Phone (2)』も所有していますが、並べてみて引けを取らない存在感。モチーフであるスケルトンデザインをしっかりと継承。さり気なく加えられた『赤』がアクセントに。
ただしPhone (2a)はLEDの数が少ないので、『光らせた時(Glyph Interface)』のイメージは大分変わります(派手過ぎず逆に好印象という人も多そう)。
『Phone (1)』『Phone (2)』は背面にガラス素材を使用。Phone (2a)は樹脂素材なので、この部分が安っぽさにつながるのではないかと個人的には予想。それがパッと見は違いが分からないクオリティ(滑らかかつ透明)。
手で触れてみるとガラスは物質的な『冷たさ』を感じますが、そこは安っぽさに直結せず。背面が透明ガラス素材のケースを装着したら、より2モデルに近づきそうですね。
エッジ部分は滑らかにラウンド。樹脂はガラスと比較して加工しやすいので、低コストで高級感とフィット性を同時に高めている印象。
レンズまわりはシームレスに隆起。バランス的に完璧なレンズ配置ですが、個人的にはPhone (1)、Phone (2)のカメラデザインの方が好きですね。
左下には『NOTHING』のロゴ。Phone (1)、Phone (2)よりも主張が控えめな『黒』でさり気なくブランドをアピール。全てが緻密な計算の上でレイアウトされているPhone (2a)。一般的なスマートフォンメーカーには無いセンスの良さを感じます。
見た目に関しては上位モデルと大差の無いPhone (2a)。しかし手に持った時の感触は明確に違うんです。それはフレーム部分の『温度』と『手触り』によるもの。
公式ページによると、Phone (2a)、Phone (2)はどちらもフレームに『リサイクルアルミニウム』を使用。
Phone (2)は『金属の質感』が伝わってくるのに対し、Phone (2a)ではそれが無い。見た目も『マット』です。アルミニウムに何かしらの加工が加えられているということでしょう。
メリットは『冬に持った時冷たく無い』『滑りづらい』といったところでしょうか。酸化の防止にもなっているような?
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Nothingのデザイン追求はディスプレイ面にも。
Phone (2a)のベゼルは上下左右ほぼ『均等』。バランスに拘りまくっているNothingならではといったところ。廉価なスマートフォンは大体『下ベゼル』が太いです。よって見映えで上位モデルに劣るのが通常。Phone (2a)はその部分をクリアしています。
Nothingのスマートフォンは、『カメラ』『クイック設定』『クイック表示』『スクリーンタイム』『メディアプレーヤー』『レコーダー』『時計』『磁石』『写真』『天気』『歩数計』『Nothing X(イヤフォン用アプリ)』など様々な専用ウィジェットを搭載。
Phone (2a)でもそれらを使用可能。ウィジェットを適用するとデザインに統一感が出て、一般的なAndroidスマートフォンと大きく異なる雰囲気に。
上位モデルと同様にAIで壁紙を生成したり、再生中の音楽に合わせて背面のGlyphライトを光らせることまで出来てしまう。アップデートによりChatGPTとの連携も強化されました。
私は最近『わたぬき社長・アパレルの勝算』というYouTubeチャンネルを見ているのですが、番組内では『この服がこの作りで◯◯円は安すぎる』といったコメントが散見。
Nothing Phone (2a)も『安すぎ』に該当しそうというのが、実際同端末に触れ軽く操作した上での率直な印象。この端末を超円安下において『49,800円(税込)~』で出されたら、他のメーカーは固まってしまいますね。
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Nothingは過去に既存モデルの『値上げ』を行ったことがあるので、『このまま4万円台で販売され続ける』かは不明。注文殺到による『在庫切れ』にも要注意です。
Nothing Phone (2a)、Nothing Phone (1)、Nothing Phone (2)の主なスペック
Nothing Phone (2a) | Nothing Phone (1) | Nothing Phone (2) | |
Soc | MediaTek Dimensity 7200 Pro(4nm TSMC第2世代) | Qualcomm Snapdragon™ 778G+ 5G(6nm) | Qualcomm Snapdragon™ 8+ Gen 1(4nm TSMC) |
容量 | 8GB/128GB、 12GB/256GB |
8GB/128GB、8GB/256GB、12GB/256GB | 8GB/128GB、12GB/256GB、12GB/512GB |
電池 | 5,000mAh(有線充電:45W) | 4,500mAh(有線充電:33W、無線充電:15W、無線給電:5W) | 4,700mAh(有線充電:45W、無線充電:15W、無線給電:5W) |
サイズ | 161.74 mm x 76.32 mm x 8.55 mm | 159.2 mm x 75.8 mm x 8.3 mm | 162.1 mm x 76.4 mm x 8.6 mm |
重量 | 約190g | 約193.5g | 約201.2g |
画面 |
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ベゼル幅 | 2.1 mm | 2.65 mm | 2.65 mm |
カメラ |
リアカメラ
フロントカメラ
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リアカメラ
フロントカメラ
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リアカメラ
フロントカメラ
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動画撮影 |
4K 30fps (リアカメラ) 1080p 60fps 1080p 120fps (スローモーション) アクションモード |
4K 録画、30 fps 1080p 録画、30 または 60 fps ライブ Live HDR、30 fps スローモーション (120 fps) ナイトモード (720p/1080p、30 fps) OIS および EIS 画像安定化 |
4K 録画、60 fps 1080p 録画、30 または 60 fps ライブHDR、4K30 fps スローモーション (480 fps) Night Mode (1080p、30 fps) アクション モード OIS および EIS 手ぶれ補正機構 タイムラプス (4K) |
ISP | Imagiq 765 (14-bit) | Spectra 570L (14-bit) | Spectra ISP(18-bit) |
イヤフォンジャック | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
位置情報 | GPS (L1), GLONASS (G1), BDS (B1I), GALILEO (E1), QZSS (L1) | GPS(L1&L5), AGPS, GLONASS , BDS , GALILEO, QZSS | GPS:L1+L5 デュアルバンド、A-GPS、GLONASS、BDS、GALILEO、QZSS、NavIC、SBAS |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac または ax (Wi-Fi 6)、2.4 GHz / 5 GHz デュアルバンド、 2×2 MIMO、MU-MIMO | Wi-Fi 6, 802.11 a/b/g/n/ac/ax、2.4G/5Gデュアルバンド | Wi-Fi 6、802.11 a/b/g/n/ac/ax、2.4G/5G デュアルバンド |
Bluetooth | Bluetooth 5.3, A2DP, BLE | 5.2 | 5.3 |
SIM | nanoSIM×2 (5G+5G) | nanoSIM×2 (5G+5G) | nanoSIM×2 (5G+5G) |
防塵防水 | IP54 | IP53 | IP54 |
指紋認証 | 画面内 | 画面内 | 画面内 |
Micro SDカード | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
スピーカー | デュアルステレオ | デュアルステレオ | デュアルステレオ |
おサイフケータイ(FeliCa) | 対応 | 非対応 | 非対応 |
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