スマートフォンの性能に『多く』は求めないけど、とりあえず『快適』に使いたい場合は、脳となりデータの演算処理を行う『CPU』の性能を重視すべき。CPUがポンコツだと、高い確率で動作がモッサリします。
Motorola(モトローラ)が2024年6月28日から各チャネルで順次発売を開始する『Motorola moto g64 5G』は、SocにMediaTek社の『Dimensity 7025』を搭載。
TSMCの躍進と共に、国内モデルへの採用が一気に増えた印象の強い『Dimensityシリーズ』。直近では上位モデルのMotorola edge 40 neoが『Dimensity 7030』、そしてOPPO Reno11 Aが『Dimensity 7050』を搭載。
この3モデルのCPUにはどの程度性能差があるのか。
モデル名 | Dimensity 7025(moto g64 5G) | Dimensity 7030(edge 40 neo) | Dimensity 7050(OPPO Reno11 A) |
CPU |
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GPU | IMG BXM-8-256 | Mali-G610 MP3 | Mali-G68 MP4 |
プロセス | 6nm(TSMC) | 6nm(TSMC) | 6nm(TSMC) |
ご覧の通り、CPUに関してはDimensity 7025のビックコア周波数が『0.1GHz』低いのみ。組み合わせは『Cortex-A78×2』『Cortex-A55×6』と3モデル共通です。
moto g64 5G『34,800円(税込)』、edge 40 neo『54,800円(税込)』、OPPO Reno11 A『48,800円(税込)』という公式直販価格は、CPU性能を鑑みると『moto g64 5Gの安さ』が際立っていると感じます。
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せっかくなので、3モデルの主なスペックも比較してみましょう。
moto g64 5G | edge 40 neo | OPPO Reno11 A | |
Soc | Dimensity 7025 | Dimensity 7030 | Dimensity 7050 |
容量 | 8GB/128GB(ワイモバイル版moto g64y 5Gは4GB) | 8GB/256GB | 8GB/128GB |
電池容量 | 5,000mAh | 5,000mAh | 5,000mAh |
充電速度 | 最大30W | 最大68W | 最大67W |
サイズ |
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カリビアン・ブルー
ブラックビューティ
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重量 | 約177g | カリビアンブルー:約172g、ブラックビューティ:約170g | 約177g |
画面 |
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カメラ | リアカメラ
フロントカメラ
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リアカメラ
フロントカメラ
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リアカメラ
フロントカメラ
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スピーカー | ステレオ(DOLBY ATMOS) | ステレオ(DOLBY ATMOS) | モノラル |
防塵防水 | IP52 | IP68 | IP65 |
認証 | 側面指紋認証、顔認証 | 画面指紋認証、顔認証 | 画面指紋認証、顔認証 |
Micro SDカード | 対応(最大1TB) | 非対応 | 対応(最大2TB) |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 | 5.2 |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11a/b/g/n/ac/ax |
位置情報 | GPS, A-GPS, GLONASS, Galileo, QZSS, Beidou | GPS, A-GPS, GLONASS, Galileo | GPS,BeiDou,GLONASS,GALILEO,QZSS |
おサイフケータイ | 対応 | 対応 | 対応 |
イヤフォンジャック(3.5mm) | ◯ | × | × |
SIM | nano SIM+eSIM | nano SIM+eSIM | nano SIM×2(eSIM対応) |
公式直販価格 | 34,800円 | 54,800円 | 48,800円 |
まず、moto g64 5Gが2モデルに『劣っている』と感じるポイントを列挙していきます。
- 充電速度(最大30W)
- ディスプレイタイプ(液晶)
- メインカメラ(動画撮影解像度が最高1080p)
- 防水性能(IPX2)
- Wi-Fi(Wi-Fi 5)
edge 40 neo、OPPO Reno11 Aは最大充電速度が『60W』以上。moto g64 5Gは半分以下となる最大『30W』。ちなみにmoto g64 5GとOPPO Reno11 Aは充電器が『別売り』。edge 40 neoのみが『同梱』されます。
ディスプレイはedge 40 neoとOPPO Reno11 Aが『有機EL』。moto g64 5Gは発色や応答速度の面で有機ELに劣る『液晶』を採用。コスト面を考慮すると液晶のセレクトは妥当。前モデル(moto g53j 5G)からは、解像度が『フルHD+』に引き上げられています。
メインカメラは『GPU』の違いが影響してか、動画撮影の解像度/フレームレートは『1080p/60fps』が限界です。
防水規格は『IPX2』と低め。公式ページに『防滴機能により、誤ってこぼした水やはねた水、少量の雨などから保護します。沈水、高圧の水、水以外の液体に対する保護機能はありません』との補足あり。
また、Wi-Fiは『6』をサポートせずに『5』止まり。家のルーターが『Wi-Fi 6対応』の場合は、パフォーマンスをフルに活かせません。
もし上記に『譲れないポイント』が含まれる場合は、価格よりも『実用性』で選んだ方が後々後悔しないと思います。
価格とCPU性能的に、2モデルと比較して『他は劣っていて当然』と言えるmoto g64 5G。ところが驚いたことに『優れている』と判断出来る部分も。
メインカメラは物理的な『光学式手ぶれ補正』に対応。OPPO Reno11 Aは『電子式手ぶれ補正』のみ。動画の最高撮影解像度は『フルHD』ですが、光学式の採用により『補正精度』に期待を持てます。
スピーカーも『DOLBY ATMOS』をサポートするステレオ(2つ)仕様。OPPO Reno11 Aは過去モデルから『モノラル』を踏襲。つまりスピーカーは『1つ』です。音響効果DOLBY ATMOSもサポートしません。
上位モデルのedge 40 neoは、可視衛星が減るビル群や山間部においても高精度な測位を可能にする、日本の準天頂衛星システム『QZSS(みちびき)』に非対応。moto g64 5Gでは、旧モデルでサポートしていなかったQZSSに対応。ナビを頻繁に利用する人にとってはサプライズ。
イヤフォンジャック(35mm)も搭載するmoto g64 5Gの直販価格は、旧モデルmoto g53j 5Gから据え置き。明確に上がっている処理能力。高解像度化したディスプレイ。光学式手ブレ補正の採用に加えQZSSまでサポート。おサイフケータイ(Felica)がついて34,800円(税込)。これはちょっと凄いかも。
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