
2025年4月15日(火)から、日本市場において発売が開始されたNothing(ナッシング)のスマートフォン『Phone (3a)』。『最大電荷量2倍』『望遠レンズ追加』など、カメラが大きなアップデートを遂げています。
実際にPhone (2a)と撮り比べを行ってみたところ、最大電荷量が増えたことによる『ダイナミックレンジの拡大』を顕著に体感することが出来ました。ミドルクラスとしては上々の仕上がり。

同端末のアップデートは『カメラ』の部分だけではありませんでした。『オーディオプレーヤー』としての機能もしっかりとベースアップ。
GoogleのPixelシリーズや一部のハイエンドスマートフォンは、次世代音声規格『LE Audio』に対応。LE Audioには新オーディオコーデック『LC3』が含まれます。

bluetooth.comより
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LC3は現状の標準コーデックとなる『SBC』と比較し、低いデータレートで高音質を実現。ザックリ言ってしまえば、『良い音で長時間音楽を聴ける』ということです。
LE Audioに対応するRedmi Buds 5 ProをPhone (2a)に接続すると、下画像の様な画面が表示されます。

Phone (2a)の設定画面
Phone (3a)に関しても、公式ページには『LE Audio(LC3)』の記載がありません。Phone (2a)と同じく非対応なのかと思っていましたが、Redmi Buds 5 Proを接続すると『LE Audio』の表示が表れました。

Phone (3a)の設定画面
『実験的な音響機能です。一部のデバイスでは利用できない場合があります。パフォーマンスが不安定な場合はオフにしてください。』との記載がある通り、端末によっては動作が不安定なLE Audio。開発者オプションの変更が必要な場合も。


LE AudioをONにすると『お使いのデバイスと互換性がない可能性があります』と表示されますが、『Redmi Buds 5 Pro』だけでなく『Zen Air Pro』も問題なく接続(動作)。

Redmi Buds 5 Proの場合はLE AudioをOFFにすると、コーデックが『LDAC(ハイレゾ)』に切り替わります(LE Audio ONの状態ではXiaomi Earbudsアプリの一部拡張機能が制限)。

Phone (3a)ではSocのメーカーをMediaTekから『Qualcomm(Snapdragon 7s Gen 3)』へと変更しています。処理能力の向上に加え、『Qualcomm aptX Adaptive』を使えるようになったこともメリット。
一般的なハイレゾコーデック『LDAC』で接続するメリットは、『高音質』で音楽を聴けること。ただし最大ビットレートは『330kbps』『660kbps』『990kbps』の選択式。通信環境によっては『音の途切れ』『遅延』が発生しやすくなります。
aptX Adaptiveはコンテンツに合わせてビットレートを自動可変させることが可能。『高音質(24bit/96kHz』『低遅延(約50〜80ms)』の両方を実現。音の途切れや遅延を減らしつつ、『ハイレゾ音源』『FPSゲーム』をどちらもサポートするということです。
| コーデック名 | aptX | aptX Adaptive | LDAC |
| 開発元 | Qualcomm | Qualcomm | Sony |
| 最大ビットレート | 352/384 kbps (固定) | 279~420 kbps (可変) | 330/660/990 kbps (選択) |
| 最大サンプリング周波数 | 48 kHz | 96 kHz | 96 kHz |
| 最大ビット深度 | 16 bit | 24 bit | 24 bit |
| 遅延 (目安) | 約 100~150 ms | 約 50~80 ms (低遅延モード時) | 約 100~250 ms (ビットレート依存) |
| 適応性 | なし | あり (環境に合わせて可変) | モード選択 (手動/自動) |
| 特徴 | 標準的な高音質 | 音質、遅延、安定性のバランス | 高ビットレートでの高音質志向 |
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aptXと比較しても、『最低ビットレート』『最大ビットレート』の幅が広がり(しかも可変式)、『最大サンプリング周波数』『最大ビット深度』は上がっています(かつ低遅延)。
ちなみに、Phone (2a)が対応するコーデックは『aptX』止まり。Phone (3a)では『設定』→『接続設定』→『接続の詳細設定』の中に、『Qualcomm aptX Adaptive Codecの基本設定』という項目が増えています。

『Qualcomm aptX Adaptive』をONにすると、最大サンプリング周波数が『96kHz』に上がり、ハイレゾ音源の再生に適した環境に。

基本設定は『デフォルト』『aptX』『aptX HD』、オーディオプロファイルは『自動調整』『高音質』『ゲームモード』の3種類から選択することが可能。

『Apple Music(高音質)』『Call of Duty(ゲームモード)』など、アプリに合わせた設定も。

Apple Musicのハイレゾ音源を『aptX Adaptive』接続(AVIOT TE-BD21j-ltd使用)で聴いてみると、『解像の高さ』『抜群の安定感』を得られました。

接続するイヤフォンに合わせ、1台で『LE Audio(LC3)で長時間高効率に音楽を聴く』『aptX Adaptiveで高音質に音楽を聴く/低遅延でゲームをする』といった使い方が出来るPhone (3a)。カメラに加えて『オーディオプレーヤー』としても優秀です。
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