Xiaomi(シャオミ)のサブブランドPOCO(ポコ)は、2024年5月23日(木)日本市場に向けてスマートフォン『POCO F6 Pro』をリリースしました。カラーは『ブラック』『ホワイト』の2色展開。市場想定価格は12GB/256GBモデル『69,980円(税込)』、12GB/512GBモデル『79,980円(税込)』。
POCO F6 Proはスマートフォンの処理能力を決めるSocに『Snapdragon 8 Gen 2』を搭載するハイエンドモデル。先行発売されているミドルクラスのスマートフォン、『Redmi Note 13 Pro+ 5G』との価格差は1万円程度。
ミドルクラスとハイエンドで価格差が『1万円程度』なら、本来は『ハイエンド一択』となりそうなもの。つまりRedmi Note 13 Pro+ 5Gをすでに所有している私が地団駄を踏む状況に。
Redmi Note 13 Pro+ 5Gを今すぐ売り飛ばし、POCO F6 Proを購入し直すべきなのか。Redmi Note 13 Pro+ 5Gユーザーから見るPOCO F6 Proとはどんな端末なのか。スペックから紐解いてみましょう。
Redmi Note 13 Pro+ 5GとPOCO F6 Proの主な仕様
Redmi Note 13 Pro+ 5G | POCO F6 Pro | |
Soc | MediaTek Dimensity 7200-Ultra(4nm) | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2(4nm) |
容量 | 8GB/256GB、12GB/512GB
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12GB/256GB、12GB/512GB
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電池 | 5,000mAh | 5,000mAh |
充電速度 | 最大120W(充電器同梱) | 最大120W(充電器同梱) |
重量 | 約204.5g | 約209g |
画面 |
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カメラ | メインカメラ
超広角カメラ
マクロカメラ
フロントカメラ
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メインカメラ
超広角カメラ
マクロカメラ
フロントカメラ
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おサイフケータイ | 対応 | 非対応 |
防塵防水 | IP68 | 不明 |
センサー | 近接センサー | 360°外光センサー | 加速度センサー | 電子コンパス | 赤外線ブラスター | ジャイロスコープ | X 軸リニアモーター | 近接センサー | 360°環境光センサー | 加速度計 | 電子コンパス | ジャイロスコープ | IRブラスター | フリッカーセンサー |
スピーカー | デュアルスピーカー(Dolby Atmos対応) | デュアルスピーカー(Dolby Atmos対応) |
ネットワーク | Wi-Fi 6 / Wi-Fi 5 / Wi-Fi 4 / 802.11a/b/g/n/ac | Wi-Fi 7 / Wi-Fi 6 / Wi-Fi 5 / Wi-Fi 4 /802.11a/b/g |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
SIM | nano SIM + eSIM | nano SIM + nano SIM |
指紋認証 | 画面内、AI顔認証 | 画面内、AI顔認証 |
Micro SDカード | 非対応 | 非対応 |
位置情報 | BeiDou B1、GPS L1、Galileo E1、GLONASS G1、QZSS L1、AGNSS A-GPS、A-GLONASSS、A-BDS | Beidou: B1I+B1C+B2a | GPS: L1+L5 | Galileo: E1+E5a | GLONASS: G1 | QZSS: L1+L5 | NavIC: L5 |
処理能力に関しては、当然のことながらPOCO F6 Proの方が圧倒的に有利。Socに『Snapdragon 8 Gen 2』を搭載し、メモリ規格は『LPDDR5X』。内蔵ストレージも『UFS4.0』とぬかり無いハイエンドスペック(Redmi Note 13 Pro+ 5Gも日本ミドルクラスでは上位性能)。
日本において前モデルとなるPOCO F4 GTは、Socに『Snapdragon 8 Gen 1』を搭載。同Socは歩留まりの低さが当初より指摘されており、実機検証でも発熱が原因で高いパフォーマンスを長時間維持出来ませんでした(高負荷時は電池の減りも激しい)。
しかしSnapdragonシリーズは『8+ Gen 1(Xiaomi 12T Proが搭載)』以降歩留まりを改善し(TSMC製造ラインに切り替えた)、電力効率が向上。その8+ Gen 1と比較(Xiaomi公式より)して、8 Gen 2はCPU性能『+24%(電力効率+36%』、GPU性能『+34%(電力効率+35%)』、AI性能『+35%』。
ブラウジングやSNSといった一般的な使い方においては、ミドルクラスとハイエンドの体感差は確実に縮まっています。しかし負荷の重い3Dゲームや、高解像度の動画処理に関しては別。3Dゲームプレイや高解像度動画撮影(編集)が目的なのであれば、無駄に悩まずPOCO F6 Proを購入しましょう。
ディスプレイは両モデルとも12bitの『有機EL』を採用。POCO F6 Proはピーク輝度が『4,000ニト』と書かれていますが、これは画素単位の局所的な明るさ。輝度の表記については統一性が無く分かりづらいので、気になる場合は『実機で確認』するのが一番かと(個人的にはRedmi Note 13 Pro+ 5Gの画面輝度に不満なし)。
解像度はPOCO F6 Proが『3200x1440px』とやや上回ります(Redmi Note 13 Pro+ 5Gも2,712×1,220pxと高精細)。私は『スマートフォンの画面サイズにフルHD+以上の解像度は必要か?』という考え方なので、『高解像度』に関してはあまり魅力を感じません(高解像度表示は消費電力が上がるのでデメリットとなる場合も)。
明るさや解像度よりも気になるのが『形状』です。Redmi Note 13 Pro+ 5Gはサイドが立体的にラウンド。見た目的には美しい(高級感もある)ですが、写真や動画を全画面でプレビューした時『端が僅かにかかる』のはデメリット(それなりの期間使用すると慣れますが)。
POCO F4 GTは『ゲームプレイ』に焦点を合わせたスマートフォンでした。しかしPOCO F6 Proはイメージセンサーサイズを『1/1.55インチ』に大型化するなど、『カメラ』にも力を入れています。こうなるともう『Redmi Note 13 Pro+ 5Gを売り飛ばしてPOCO F6 Proを買うべき!』となりそうですが、ここは一考すべき。
POCO F6 Proの購入に待ったをかけるのが、Redmi Note 13 Pro+ 5Gの『2億画素』です。ちなみに私は『高解像度=高画質』という考え方ではありません。ではなぜ『2億画素』がPOCO F6 Proの購入に待ったをかけるほど重要なのか。
高解像度撮影時は、画素統合が機能する通常モードと比較して1画素の光量が減り、画質が低下しやすくなります。しかしRedmi Note 13 Pro+ 5Gの『2億画素』は、私の想定を上回るクオリティでした。
2億画素の高画質を活かした機能が『4倍ロスレスズーム』。メインカメラの有効画素が『5千万画素』のPOCO F6 Proでは、同様の機能を使えません(デジタルズーム4倍では解像が粗くなる)。
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一般的な望遠レンズは焦点距離が長くなり、それに伴い光量が減少します(F値が大きくなる)。Redmi Note 13 Pro+ 5Gは『4倍ロスレスズーム』時も『F1.65』の大口径レンズを使用。1画素が暗くなりやすいインセンサーズームの弱点を、レンズの集光量で補っているなという印象(勿論オールマイティではない)。
『4倍ロスレスズーム』以外にも、『おサイフケータイ(FeliCa)対応』『最高水準の防塵防水(IP68)』といった実用面をしっかりフォローしているRedmi Note 13 Pro+ 5G。POCO F6 Proとは完全に『ベツモノ』。よって『売り飛ばしたい』とはなり得ません。
現時点で『POCO F6 Proに買い替えたい!』と思っているRedmi Note 13 Pro+ 5Gユーザーがいるのなら、それは性能を理解せずに『間違った買い物』をしたことが原因です。
『スペック』のみで端末選びをすると、確実にコストパフォーマンスは下がります。『軽自動車で急な坂道を登り続ける』『スポーツカーで毎日近所のスーパーに買い物に行く』といった状況を避ける為にも、まずは『自分にとって何が必要か』を見極めましょう。
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Redmi Note 13 Pro+ 5Gにお勧めなSIM
- 2G:GSM:850/900/1,800/1,900MHz
- 3G:WCDMA:1/2/4/5/6/8/19
- 4G:LTE FDD:1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/28/66
- 4G:LTE TDD: B38/40/41/48
- 5G:n1/2/3/5/7/8/20/28/38/40/41/48/77/78
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(×)、Band28(◎)、Band42(×)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band11(×)、Band18(◎)、Band28(◎)、Band41(◎)、Band42(×)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
楽天回線が使えるお勧め格安SIM
関連リンク