日本市場に向けてXiaomi(シャオミ)が初投入したタブレット『Xiaomi Pad 5』。Socに処理能力の高いSnapdragon 860を搭載しつつ、WQHD+(1,600×2,560ピクセル)解像度の10bitディスプレイを備えるなど、Apple社のiPadを意識した作り込み。
2022年10月28日には下位モデル的な位置づけの『Redmi Pad』が登場。
Xiaomi Pad 5は通常販売価格が6GB/128GBモデル『59,800円(税込)~』なのに対し、Redmi Padは3GB/64GBモデル『39,800円(税込)~』と控えめ。
Xiaomi Redmi PadとXiaomi Pad 5の仕様
Xiaomi Redmi Pad | Xiaomi Pad 5 | |
---|---|---|
Soc | MediaTek Helio G99(6nm) | Qualcomm Snapdragon 860(7nm) |
容量 |
|
|
電池 | 8,000mAh | 8,720mAh |
充電 | 18W | 最大33W |
重量 | 445g | 511g |
サイズ | 高さ:250.38mm 幅:157.98mm 厚さ:7.05mm |
高さ:254.69mm 幅:166.25mm 厚さ:6.85mm |
画面 |
|
|
カメラ | リアカメラ
フロントカメラ
|
リアカメラ
フロントカメラ
|
コネクタ | USB Type-C | USB Type-C |
スマートペン | 非対応 | 対応 |
Bluetooth | 5.3 | 5.0 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5 2.4GHz/5GHz | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac |
オーディオ | クアッド(4つ)スピーカー(Dolby Atmos対応) | クアッド(4つ)スピーカー(Dolby Atmos対応) |
OS | MIUI for Pad | MIUI for Pad |
カラー | グラファイトグレー、ムーンライトシルバー、ミントグリーン | パールホワイト、コズミックグレー |
価格差の通り、様々な面でXiaomi Pad 5がRedmi Padを上回っています。
Xiaomi Pad 5がRedmi Padより優れているポイント
- Soc性能
- 電池容量(+720mAh)
- 充電速度(+15W)
- 画面サイズ(+0.39インチ)
- 解像度(+560×400ピクセル)
- 最大リフレッシュレート(+30Hz)
- ピーク輝度(+100nit)
- カメラ解像度(リアカメラ+500万画素)
- Dolby Vision、HDR10対応
- スマートペン対応(筆圧検知4096段階)
とはいえ、2万円の価格差はとてつもなく大きい。一般的な使い方であれば、上記の中で妥協出来るポイントが複数あるはず。
Redmi Padが優れているのは価格面だけではありません。重量に関してはXiaomi Pad 5より『-66g』も軽いんです。『スタンドに立てた状態でしか使わない』というのであれば、この部分は気にする必要なし。しかし手に持って使う機会が多い人は『高性能』より『軽量』の方がメリットとなる場合も。
ちなみにRedmi Padの『445g』という重量は、Amazonのタブレット『Fire HD 10』よりも軽い(Fire HD 10は465g)です。
実際片手で持っても苦にならない程度。画面サイズが大きめなタブレットはフタが付いたフリップ型のケースを使いたくなりますが、Redmi Padは利便性を損なわぬ様に『軽さ』で選びたいところ。そこにバンカーリングを付ければバッチリでしょう。後日実際に試してみます。
スマートフォンの性能をトータルで数値化してくれる『AnTuTu Benchmark』のスコア(GPUの計測は3D Bench Lite)は『421,301』。ミドルクラスのスマートフォンより少し低い程度。温度上昇僅か『2度』、電池の減りも『3%』と安定感は抜群。日常的な使い方で動作が極端にもたつく事はありません。
投稿が見つかりません。Fire HD 10 Plusの処理能力はRedmi Padを大きく下回ります。また同デバイスはGoogle Playストアに標準で非対応なので、汎用性でもRedmi Padのほうが優れていると言えるでしょう。
持ちやすさでは物理的に小さいスマートフォンに劣るタブレット。ただしスマートフォンの画面サイズだと、読書は文字が主体に。Redmi Padは『10.61インチ』。スマートフォンでは文字が小さすぎて読みづらい『雑誌』や『漫画』も拡大する事なく等倍表示でOK(視力が弱い人は若干拡大する必要があるかも)。
収納教える.comによると、雑誌一冊の重量は『650g』程度。日常的に雑誌を読んでいる人であれば、『445g』のRedmi Padを持った瞬間に『軽い!』と感じるはず。
Amazonプライムビデオは『1080p』の高解像度再生に対応。iPadを含むiOSデバイスは『HD(720p)』まで。つまりRedmi Padの方が映画を高解像度で観られます。ただしHDRコンテンツをサポートしていないので、その点は予め認識しておきましょう。
スピーカーは横向きの状態で左右に2つずつの合計4つ(クアッド)。スマートフォンより物理的に大きいこともあり、音色に広がりがあり(特に高音)立体的に聴こえます。
ストリーミング音楽の再生もスピーカー要らず。Amazonプライムミュージックの『360 REALITY AUDIO』『DOLBY ATMOS』音源もいい感じ。
音に臨場感を持たせたい場合は、上部スライドメニューから『DOLBY ATMOS』をONにしましょう。はっきりと分かるレベルに音が変化。
公式ページには何故か記載がありませんが、Redmi Padは『Micro SDカード』に対応。Amazonプライムビデオや高解像度音源をダウンロードして外出先(オフライン環境)で楽しめます。
『ファイルマネージャー+』というアプリをインストールすると、Redmi Padをワイヤレスストレージ(Micro SDカードも認識)として利用する事が可能。
投稿が見つかりません。Xiaomi 11T ProやXiaomi 12T Proは『1億800万画素』『2億画素』といった超高解像度撮影に対応。高解像度で撮影を続けると、あっという間にストレージがパンクしてしまいます(1億800万画素で1枚15MB~20MB程度)。
Redmi Padをワイヤレスストレージ化しておけば、高解像度データの移動が容易に。移動した画像はそのまま大画面で表示出来るのでとても効率的。HEIF(.HEIC)も変換なしでプレビュー可能です。
分割表示が滞るタブレットの大画面。フローティングウィンドウを加えれば、合計3つのウインドウを同時に表示してパソコンライクな使い方が出来ます。
日本モデルは最大メモリ容量が『4GB』。マルチタスク時にはメモリの消費が増えるので、やや心もとない印象。
Redmi PadはXiaomiのスマートフォンと同様に『メモリ増設機能(ストレージの一部をメモリに代用)』を搭載しており、4GBモデルは2GBの容量拡張が可能。合計6GBあれば、余程無茶な使い方をしない限り『メモリ不足』とはならないはず。
ちなみにRedmi Padは、Googleが求める厳格な要件をクリアした『AER』に準拠する端末です。セキュリテイアップデートは2025年8月までと長め。Android 13へのアップデートも確定しています。
Android 13が主なベースとなる最新ファームウェア『MIUI 14』ではシステムが軽量化。データサイズを『23%』減らしつつ、アンインストール可能なアプリの数を増やしています。メモリ使用率も大幅に削減。アップデートにより動作環境が向上するのは間違いないでしょう。
『最高品質』ではなく、平均値より少し上を狙ったミドルクラスのRedmi Pad。Fire HD 10より、そしてiPad Air(461g)より軽い『445g』は間違いなく正義。手に持って使いたくなる大画面タブレット。想像してたより大分良いぞコレ!