Amazonが電子書籍リーダーの最廉価モデルとなる『Kindle』を第11世代にアップデート。すでに予約が受付られており、発売開始は2022年10月12日。
価格が第10世代の8,980円(税込)から『10,980円(税込)』に引き上げられており、1万円台に突入した事で『買いやすさ』は正直薄れました。
もっとも、物価高が進みまくる昨今において、性能を上げつつ『価格の現状維持』はほぼ不可能。円安も鑑みれば『+2千円』はある意味仕方のないこと。メーカーにとって苦しい現状で、Kindleには一体どういったアップデートが行われているのか。確認していきましょう。
Kindleモデル別仕様比較
製品名 | 旧Kindle | 新Kindle | Kindle Paperwhite | Kindle Paperwhite シグニチャーエディション | Kindle Oasis |
価格 | 8,980円~ | 10,980円~ | 14,980円~ | 19,980円~ | 29.980円~ |
本体サイズ | 160 mm x 113 mm x 8.7 mm | 157.8 mm x 108.6 mm x 8.0 mm | 174 mm x 125 mm x 8.1 mm | 174 mm x 125 mm x 8.1 mm | 159 mm x 141 mm x 3.4-8.4 mm |
重量 | 約174g | 約158g | 約205g | 約207g | 約188g |
画面サイズ | 6インチ | 6インチ | 6.8インチ | 6.8インチ | 7インチ |
容量 | 8GB | 16GB | 8GB/16GB | 32GB | 8GB、32GB |
解像度 | 167ppi | 300ppi | 300ppi | 300ppi | 300ppi |
充電時間(付属アダプタ使用) | 4時間 | 2.5時間 | 2.5時間 | 2.5時間 | 3時間 |
フロントライト | LED4個 | LED4個 | LED17個 | LED17個 | LED25個 |
数週間持続バッテリー | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ワイヤレス充電 | × | × | × | ○ | × |
色調調節ライト | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
充電端子 | micro USB | USB-C | USB-C | USB-C | micro USB |
防水機能 | × | × | ○ | ○ | ○ |
ページ送りボタン | × | × | × | × | ○ |
カラー | ブラック、ホワイト | ブラック、デニム | ブラック | ブラック | グラファイト |
接続 | Wi-Fi | Wi-Fi | Wi-Fi | Wi-Fi | Wi-Fi、Wi-Fi+無料4G |
Kindleが行った+2千円のアップデート内容
小型・軽量化で持ち安さが改善。より心地よい読書環境に
ディスプレイサイズは『6インチ』と変更なし。ただしサイズは高さが『2.2mm』、幅が『4.4mm』、厚みが『0.7mm』ダウン。一回り小さくなっています。幅が4m以上狭くなったので、片手持ちしやすくなったのは間違いないでしょう。
重量に関しても約174gから『約158g』へと16gも軽量化。『持ちやすく』『疲れづらく』なった新Kindle。より心地よく読書出来るデバイスに進化しています。
ストレージ容量が8GBから16GBに。漫画も沢山保存出来る
旧Kindleのストレージ容量は『8GB』でした。Kindleストアで販売されている『漫画』『小説』のデータ量を参考にすると、一般的なコミック漫画が『85MB』程度で、活字メインの小説(202ページ)は『10MB』程度。小説は8GBで十分として、漫画がメインだとやや物足りない気も。
【漫画】ONE PIECE モノクロ版 103:85.57MB
【小説】運転者 未来を変える過去からの使者:9.827MB(202ページ)
新Kindleではストレージ容量が『16GB』に倍増。漫画であれ200冊近く端末内に保存可能。KindleはMicro SDカードに非対応なので、容量が増えた事はとても実用的なアップデートと言えますね。
解像度が167ppiから300ppiに向上し文字の滲みが改善
『ppi』はディスプレイの解像度を示す単位です。『1インチ内に何個画素が並んでいるか』が基準となり、例えば50ppiなら『50個』。新Kindleでは『167ppi』から『300ppi』に解像度が上がっているので、1インチ内の画素数が2倍近く増加。
画面に表示されている文字は画素の集合体なので、ppiが低いとガタガタに。旧Kindleを使用していて『文字が滲んで見える』と感じているのなら、それは新Kindleに買い替えることで改善されます。目の疲れではなく、『解像度』が滲みの原因だからです。
上位モデルと同じく色調調節ライトに対応。読書の質が上がる
最初は最上位モデルの『Kindle Oasis』でしか使えなかった『色調調節ライト』。まずは『Kindle Paperwhite』で採用され、遂に新Kindleでも使えるようになりました。
人間には生活リズムがあるので、それに合わせて活性化している日中は高めの色温度、朝と夜はリラックス効果のある低めの色温度に設定すると効果的。
ちなみにKindle Paperwhiteには、時間に合わせて自動的に色温度が変わる機能が備えられています。恐らく新Kindleにも採用されているでしょう。
寝る前に読書をするのが日課という人は、是非『低めの色温度』を試してみてください。読書と睡眠の質が上がります。
充電コネクタがMicro USBからUSB Type-Cに。充電も高速化
数年前であれば違和感が無かったであろう『Micro USB』。最近はスマートフォンを含めた殆どのデバイスが『USB Type-C』に移行しているので、Micro USBだと汎用的な充電器が使えません。
新Kindleでは充電ポートが『USB Type-C』に変更。充電速度も向上しており、付属の充電アダプタ(9W出力)を使用してフル充電にかかる時間が4時間から『2.5時間』に短縮。
Kindleのアップデート内容は+2千円どころか+4千円クラスだった!
新Kindleのアップデート内容をまとめると下記の通り。
- 画面サイズそのままで小さく軽量化
- ストレージ容量を8GBから16GBに増量
- 167ppiから300ppiに高解像度化
- 色調調節ライトを採用
- コネクタがUSB Type-Cに。充電速度アップ
LEDランプの数は異なりますが、これはもうひと回り小さいKindle Paperwhiteです。6.8インチでは『大きすぎる』という人はむしろ新Kindleを購入すべき。これは『12,980円』でも通用する仕上がりですね。