2024年4月時点において、スマートフォンやタブレットが採用している最も汎用的なコネクタと言えば『USB Type-C』。
旧規格となるMicro USB(Type-B)は形状的に上下が決まっていたので、挿し込もうとして『逆だった』ときは煩わしさを感じました。
USB Type-Cでは『両面挿し』が可能となり、さらに『耐久性』『給電力』も向上するなど全方位に進化。
『データ転送速度(理論値)』に関しても飛躍的にスピードアップ。ただし『名称による性能の差別化』があまりうまくいっておらず、一部の製品においては『混乱』を生じる状況に。
規格(バージョン) | 最大転送速度(理論値) |
USB 2.0 | 480Mbps |
USB 3.0 | 5Gbps |
USB 3.1 Gen 1 | 5Gbps |
USB 3.1 Gen 2 | 10Gbps |
USB 3.2 Gen 1 | 5Gbps |
USB 3.2 Gen 2 | 10Gbps |
USB 3.2 Gen 2×2 | 20Gbps |
USB4 Gen 2×2 | 20Gbps |
USB4 Gen 3×2 | 40Gbps |
『USB2.0』と『USB3.0』は、『名称』と『最大転送速度』の違いがどちらも明白。『USB3.0の方が上位規格でデータ転送を速く行える』と分かりやすく認識出来ます。
しかし『USB 3.0』と『USB 3.1 Gen 1』はどうでしょう。最大転送速度の表記無しでUSBのバージョンだけ書かれていたら、『USB 3.1 Gen 1の方が速そう』と感覚的に思ってしまうはず。
残念ながら『USB 3.0』と『USB 3.1 Gen 1』の最大転送速度(理論値)は同じ『5Gbps』。
では、USB 3.0と『USB 3.2 Gen 1』のUSBメモリが『同じ価格』で販売されていたら、どちらを購入しますか?『USB 3.2 Gen 1の方を選ぶ』という人が多いのでは。こちらも最大転送速度は『USB 3.0』『USB 3.1 Gen 1』と同じ『5Gbps』です。
そして上記はあくまで規格に対する理論値。ストレージの最大転送速度はそれぞれ異るのでこの部分も注意が必要。
また、一般的なUSBメモリに使われている『2D NAND型フラッシュメモリ』は、メモリセルあたりに保存可能なビット数に合わせて『SLC(1bit)』『MLC(2bit)』『TLC(3bit)』『QLC(4bit)』に分類。セルあたりのbit数が小さい程『高耐久』『高価』『高速』であると覚えておきましょう。
2D NAND型は平面構造ですが、後発技術として3次元構造を取り入れた『3D NAND』が誕生。3D NAND型はメモリセルを縦に積層することで微細化に対応。『高耐久』『高速』『低消費電力』を実現しています。
Amazonでは様々なメーカーがUSBメモリを販売しています。確認したところ、NANDのタイプに関しては非公表が殆ど。『最大転送速度』『容量』『価格』あたりを重視して選ぶことになりそうです。
もっとも、全てのUSBメモリが『Android対応』を明記していないので、スマートフォンやタブレットでの使用を目的とするのであれば『対応製品』を選ぶか『自己責任』のどちらか。スマートフォン側のUSB規格を確認する事も忘れずに。
Amazonで販売されているUSB Type-Cコネクタ採用のUSBメモリ一覧(2024年4月2日時点)
メーカー | USB規格 | タイプ | 容量 | 最大転送速度(公表値) | 実売価格(2024年4月2日時点) |
SanDisk | USB 3.1 Gen 1 | 不明 | 128GB | 150MB/s | 2,219円 |
Q ingcess | USB 3.0 | 不明 | 512GB | 不明 | 2,750円 |
I-O DATA | USB 3.2 Gen 1 | 不明 | 128GB | 不明 | 2,680円 |
トランセンドジャパン | USB 3.2 Gen1 | 3D NAND | 256GB | 420 MB/s | 7,473円 |
Samsung | USB 3.2 Gen1 | 不明 | 256GB | 400 MB/s | 5,990円 |
TCELL | USB 3.2 Gen1 | 不明 | 256GB | 200 MB/s | 4,299円 |
シリコンパワー | USB 3.1 Gen 1 | 不明 | 256GB | 不明 | 8,621円 |
頻繁に抜き挿しやデータの出し入れを行う場合は『USBメモリー』タイプがお勧め。ただし『月に一度まとめてスマートフォンからデータをバックアップする』程度であれば『スティック型SSD』も選択肢に。
Amazonで販売されているUSB Type-Cコネクタ採用のSSD一覧(2024年4月2日時点)
メーカー | USB規格 | タイプ | 容量 | 最大転送速度(公表値) | 実売価格(2024年4月2日時点) |
トランセンドジャパン | USB 3.2 Gen2 | 3D NAND | 512GB | 1,050MB/s | 7,980円 |
I-O DATA | USB 3.2 Gen2 | 不明 | 1TB | 530MB/s | 13,280円 |
シリコンパワー | USB 3.2 Gen2 | 不明 | 500GB | 1,050MB/s | 7,980円 |
fanxiang | USB 3.2 Gen2 | 不明 | 512GB | 560MB/s | 6,980円 |
JNH | USB 3.2 Gen2 | 3D NAND | 1TB | 1,050MB/s | 12,680円 |
エレコム | USB 3.2 Gen1 | 不明 | 500GB | 600MB/s | 7,021円 |
ロジテック | USB 3.2 Gen2 | 不明 | 1TB | 1,000MB/s | 10,980円 |
SSDタイプの方が『高速』『大容量』を選びやすい印象。USBメモリと同じく『Android対応』を明記していない製品が多いですが(レビューを見るとフォーマットすれば使える様子)、容量と速度の割に価格も魅力的。1台欲しくなりますね!
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