7月2日から発売が開始され、品切れが続出している超人気モデル『Xiaomi Mi 11 Lite 5G』。ミッドレンジ向けSocの中では2021年7月時点で最上位に位置する『Snapdragon 780G 5G』を搭載するスマートフォンです。
Socはスマートフォンの性能を決める核となる部分。Snapdragon 780G 5Gがどれほど優れているのかを、前モデルとなるMi 10 Liteが搭載する『Snapdragon 765G 5G』と比較しながら解説していきたいと思います!
Xiaomi Mi 11 Lite 5Gが搭載するSnapdragon 780G 5Gのとんでもない実力
Snapdragon 765G 5GとSnapdragon 780G 5GのCPU性能を比較
Snapdragon 765G 5G | Snapdragon 780 5G |
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Snapdragon 765Gでは高性能コアが2つ、高効率コアが6つという構成でした。しかしSnapdragon 780Gでは高性能コアが4つに増え、高効率コアは最大動作周波数を1.8GHzから1.9GHzに引き上げています。重たい処理をより効率的行う事が可能となり、よりフラッグシップモデルに近い仕上がりに。このレベルになれば動作のもたつきは皆無でしょう。
Snapdragon 765G 5GとSnapdragon 780G 5GのGPU性能を比較
Snapdragon 765G 5G | Snapdragon 780G 5G |
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Adreno 620 | Adreno 642 |
グラフィックの処理をメインで担当するGPU。『Adreno 620』と『Adreno 642』にはどの程度の性能差があるのか。notebookcheckが掲載している3DMarkとGFXBenchのベンチマークスコアを参考にチェックしてみましょう。Adreno 620もそれなりに高い性能である事がグラフから分かります。しかしAdreno 642は更にその上。
フレームレートにも大きな開きあり。最近Snapdragon 765Gを搭載するOPPO Reno5 AでAsphalt9をプレイし、表示がフラッグシップ並に滑らかだと感動したばかり。Mi 11 Lite 5Gではそれが更に安定するという事ですね。ゲームも余裕とは・・・これ、ミッドレンジと定義して良いのでしょうか
ちなみにSnapdragon 780GはSnapdragonEliteGamingに準拠しているので、数十種類のモバイル最適化機能を利用可能。GPUドライバーの更新も可能です。
Snapdragon 765G 5GとSnapdragon 780G 5Gのプロセスサイズを比較
Snapdragon 765G 5G | Snapdragon 780 5G |
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7nm | 5nm |
Snapdragon 765Gの7nmからプロセスサイズが5nmに縮小しているSnapdragon 780G。トランジスタの小型化により消費電力が削減され効率の高い環境での動作を実現。
Snapdragon 780GはCPUの高性能コア数を2倍に増やし、かつGPU性能も大きくに引き上げているので電力消費量が増して電池の持ちが悪くなるのではと心配になりますよね。
同じ5nmのプロセスサイズを採用するSnapdragon 888はさらに高い最大動作周波数(2.84GHz)を持ちます。私はSnapdragon 888を搭載するMi 11を所有。ディスプレイの解像度をMAXのQHD+(3200×1440ピクセル)、リフレッシュレートを120Hzに設定している時は、たしかに若干電池の減りが速いなと感じます。
しかしMi 11 Lite 5Gと同じフルHD+に解像度を設定し、リフレッシュレートを60Hzに下げれば何の問題もなし。Mi 11 Lite 5Gで電池持ちを優先したい場合は、リフレッシュレートの設定を90Hzではなく60Hzにすれば良いだけ。もっとも、90Hzでも十分実用的な動作時間を得られると思います。5nmのプロセスサイズは伊達じゃないですよ。
Snapdragon 765G 5GとSnapdragon 780G 5GのISP性能を比較
Snapdragon 765G 5G | Snapdragon 780 5G |
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Qualcomm Spectra™ 355 image signal processor 14-bit 2x Image Signal Processor (ISP) |
Qualcomm Spectra™ 570L image signal processor Triple 14-bit CV-ISPs Hardware accelerator for computer vision (CV-ISP) |
Snapdragon 780 5Gが採用するISP『Qualcomm Spectra™ 570L』はトリプル仕様。超広角、広角、望遠を一度に3枚2,500万画素で書き出す事が可能。低照度な場所でのHDRや、夜景撮影時に大きな効力を発揮するでしょう。10bit(HDR 10+)での動画撮影もサポート。なぜMi 11 Lite 5Gのディスプレイが10bit表示に対応しているのか理解しました。
Mi 11 Lite 5Gはイメージセンサーに1/1.97インチのSamsung ISOCELL GW3を採用(gsmarena参照)。Redmi Note 10 Proが搭載するSamsung ISOCELL HM2は一回り大きい1/1.52インチなので、物理的には間違いなくRedmi Note 10 Proの方が有利。しかしSpectra™ 570Lの力によりMi 11 Lite 5Gはどこまで画質を高められるのか!これは撮り比べしなければ・・・
Snapdragon 765G 5GとSnapdragon 780G 5GのAI性能を比較
Snapdragon 765G 5G | Snapdragon 780 5G |
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Qualcomm® Hexagon™ 696(5.5TOPS) | Qualcomm®Hexagon™770(12TOPS) |
Hexagon™ 696の5.5TOPSからHexagon™770では12TOPSへと倍増。TOPSはTrillion Operations Per Secondの略称で、1TOPSは1秒間に1兆回演算処理を行う事を意味します。1兆回ですよ?数字でしか理解出来ません。Hexagon™770では1秒間に12兆回もの演算処理を可能にするという事です。
そしてオーディオ処理用のAIプロセッサを統合した低消費電力型センサーハブ(第二世代)が1mA未満の消費電力で効率的に動作。カメラ画質の向上に加え音声ノイズの除去等をリアルタイムで行い、音声・ビデオ通話の品質を高めてくれます。
Xiaomi Mi 11 Lite 5Gの主な仕様
Xiaomi Mi 11 Lite 5G | |
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Soc | Snapdragon 780G(5nm)
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容量 | 6GB/128GB
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電池 | 4,250mAh(最大33W急速充電) |
重量 | 159g |
画面 |
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カメラ | メインカメラ
超広角カメラ
マクロカメラ
フロントカメラ
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NFC | 対応 |
オーディオ | デュアルスピーカー |
OS | MIUI12(Android 11) |
Xiaomi Mi 11 Lite 5Gの対応周波数帯に関する情報
- 5G NR:n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28/n38/n40/n41/n77/n78/n66
- LTE FDD:1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/32/66
- LTE TDD:38/40/41
- 3G WCDMA:1/2/4/5/6/8/19
- 2G GSM:2/3/5/8
docomoの周波数帯対応状況(グローバルモデル)
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band18(◎)、Band41(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)