ASUS(エイスース)の小型(5.9インチ)ハイエンドスマートフォン『Zenfone 9』。ASUS JAPANから実機をお借りし、先日『AnTuTu benchmark』『Geekbench 5』『3DMark』でベンチマークテストを行ったところ、前モデルや競合機と比較して安定した高いパフォーマンスを記録。『小型ハイエンドの革命機』と言える仕上がり。
処理能力が最高クラスである事は実証出来ました。次に検証するは動画撮影時の『手ブレ補正精度』。いつもであれば、検証は静止画のみか動画は後回し。しかしZenfone 9のメインカメラには『6軸方向のブレに対応するハイブリッドジンバルスタビライザー』が備えられています。
このジンバルスタビライザーの効果はどれほどのものなのか。気にならないはずがありませんよね。今回は手ブレ補正に定評のあるGoogleの小型ハイエンド『Pixel 6a』、そして前モデルとなる『Zenfone 8』と比較。まずは動画撮影に関する主なスペックから。
Zenfone 9
手ブレ補正OFFで撮影可能な解像度/フレームレート/HDR
- HD/60fps/HDR
- FHD/60fps/HDR
- 4K/30fps/HDR
- 4K/60fps
- 8K/24fps
手ブレ補正ON(普通)で撮影可能な解像度/フレームレート/HDR
- HD/60fps/HDR
- FHD/60fps/HDR
- 4K/30fps/HDR
- 4K/60fps
- 8K/24fps
手ブレ補正ON(HyperSteady)で撮影可能な解像度/フレームレート/HDR
- HD/60fps/HDR
- FHD/30fps/HDR
- FHD/60fps
Zenfone 8
手ブレ補正OFFで撮影可能な解像度/フレームレート
- HD/60fps
- FHD/60fps
- 4K/30fps
- 4K/60fps
- 8K/24fps
手ブレ補正ON(普通)で撮影可能な解像度/フレームレート
- HD/60fps
- FHD/60fps
- 4K/30fps
- 4K/60fps
- 8K/24fps
手ブレ補正ON(HyperSteady)で撮影可能な解像度/フレームレート
- HD/60fps
- FHD/30fps
- FHD/60fps
Google Pixel 6a
手ブレ補正ON(標準)で撮影可能な解像度/フレームレート
- FHD/60fps
- 4K/60fps
手ブレ補正ON(ロック)で撮影可能な解像度/フレームレート/HDR
- FHD/60fps
- 4K/60fps
手ブレ補正ON(アクティブ)で撮影可能な解像度/フレームレート/HDR
- FHD/30fps
Zenfone 9とZenfone 8は『手ブレ補正をON』にした状態でも『高解像度』『高フレームレート』による撮影が可能です。また、Zenfone 9では『HDR』のサポートが新たに追加されています。それでは実際に撮影した映像をチェックしていきましょう!
標準的な手ブレ補正を設定したZenfone 9とPixel 6a。Zenfone 9は期待通りのクオリティ。ただしPixel 6aの補正精度もかなり高く、『Zenfone 9が劇的に優れている』とは言い難い結果。
Zenfone 9のカメラでジンバルが有効になっていると、中央付近に『スタビライザーガイド』が表示(設定で消すことも可能)されます。『●』が出来るだけ中央から動かない様に撮影すると、よりブレの少ない高品質な映像に。このガイドかなり便利です。
次はZenfone 9が『HyperSteady』、Pixel 6aが『アクティブ』という一番強めの手ブレ補正を選択。
Pixel 6aはフレームレートが『30fps』。全体的に解像が甘くなり、あからさまなフレーム落ちも。よほどブレが大きい時で無ければ、設定しない方が無難かもしれません。Zenfone 9はジンバル効果か、補正の強度を上げてもデジタル処理を最小限に抑えて高解像を維持。ただしこの映像はブレ自体が少ないので、『HyperSteady』の実力を示した動画は後ほど。
続けて前モデルとなるZenfone 8と標準の手ブレ補正精度を比較。早歩きしているので、通常よりはややブレが起きやすい状態です。Zenfone 8は左右に揺れがやや大きいのに対し、Zenfone 9は中央を維持。6軸補正の恩恵でしょうか。早歩き程度では『HyperSteady』を設定せずとも標準の手ブレ補正で十分。『高解像度』『HDR』による撮影が可能です。
最後はZenfone 9とZenfone 8の手ブレ補正を『HyperSteady』に設定し、ダッシュしてみました。手ブレ補正機能を備えないスマートフォンでは、恐らくお見せ出来ないレベルのブレブレ映像になっていたはず。
先述している通り、HyperSteadyは一番強い手ブレ補正。Zenfone 8では、見られるレベルを保ちつつも、横へのブレが早歩き時よりも大きくなっています。Zenfone 9は横軸の制御がうまく、走っていてもブレを最小限に制御。
2台同時に持って足元などに気をつけながら撮影しているので、『スタビライザーガイド』を見る余裕はなし。走るとさすがに振動は伝わってしまいますが、Zenfone 9単体で集中して撮れば、さらに動画のクオリティは上がるはず。これは難易度の高い撮影に挑戦したくなりますね!
ASUS Zenfone 9の主な仕様
Zenfone 9 | |
---|---|
Soc | Qualcomm Snapdragon 8+ Gen1 (4nm)
|
容量 | 8GB/128GB、8GB/256GB、16GB/256GB
|
電池 | 4,300mAh(最大30W(約1.3時間でフル充電) |
重量 | 169g |
サイズ | 高さ約146.5mm×幅約68.1mm×奥行き約9.1mm |
画面 |
|
カメラ |
リアカメラ
フロントカメラ
|
防水防塵 | IP68 |
Bluetooth | 5.2 |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax |
オーディオ | デュアルスピーカー(Dirac HD Sound) |
SIM | nano SIM×2スロット |
おサイフケータイ | 対応 |
OS | Android™ 12 (ZenUI) |
Zenfone 9の対応周波数帯に関する情報
- 5G NR:n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n38/n77/n78
- FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B26/B28
- TD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41/B42
キャリアアグリゲーション :6CA(DL)/2CA(UL) 対応 - W-CDMA:B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19
- GSM/EDGE:850/900/1,800/1,900MHz
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band18(◎)、Band41(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)