スマートフォンの性能は『Soc』で決まります。Androidで最高性能を持つハイエンドモデルの殆どは『Snapdragon 800シリーズ』を採用。これまでの流れでいけば、Snapdragon 888の次は名称がSnapdragon 898になるはずでした。しかし898は採用されず、『Snapdragon 8 gen 1』に名称を一新。
Motorola edge 30 proはそのSnapdragon 8 gen 1を搭載する最新ハイエンドスマートフォンです。日本でSIMフリースマートフォンをメインに展開しているAndroidスマートフォンメーカーと言えば『Xiaomi(シャオミ)』『OPPO(オッポ)』『Motorola(モトローラ)』の3社。Motorolaはこの中で『3番手』のイメージでした。
しかし『Snapdragon 8 gen 1』搭載モデルを一番最初にリリースしたのは意外にもMotorola。ミッドレンジ『moto g52j 5G』も同時期に投入するなど、2022年同社の動きはこれまでと明らかに違います。
投稿が見つかりません。Motorola edge 30 proの販売価格は8GB/128GBモデルが『86,800円(税込)』、12GB/256GBモデルが『89,800円(税込)』と信じられない安さ。どの程度安いかは、Snapdragon 888搭載モデルと比較すれば明らか。
- Xiaomi 11T Pro (SIMフリー)→8GB/128GB:69,800円、8GB/256GB:79,800円
- ASUS Zenfone 8(SIMフリー)→8GB/128GB:79,800円、8GB/256GB:92,800円、16GB/256GB:108,800円
- ASUS Zenfone 8 Flip(SIMフリー)→8GB/128GB:86,800円、8GB/256GB:98,800円
- Samsung Galaxy S21 5G→8GB/256GB:98,800円(docomo)、8GB/256GB:118,540円(au)
- ASUS ROG Phone 5(SIMフリー)→12GB/256GB:99.800円、16GB/256GB:114,800円
- Nubia Red Magic 6(SIMフリー)→12GB/128GB:103,385円
- Nubia Red Magic 6 Pro(SIMフリー)→16GB/256GB:114,885円
- SONY Xperia 5 III→8GB/128GB:113,256円(docomo)、8GB/128GB:121,405円(au)、8GB/128GB:137,520円(Softbank)
- SHARP AQUOS R6→12GB/128GB:115,632円(docomo)、12GB/256GB:128,000円(楽天モバイル)、12GB/256GB:133,920円(Softbank)、12GB/256GB:165,000円(SIMフリー)
- OPPO Find X3 Pro(SIMフリー)→118,000円
- Samsung Galaxy S21+ 5G→8GB/256GB:138,730円(au)
- ASUS ROG Phone 5 Ultimate(SIMフリー)→18GB/512GB:149,800円
- Samsung Galaxy S21 Ultra 5G→12GB/256GB:151,272円(docomo)
- SONY Xperia 1 III→12GB/256GB:154,400円(docomo)、12GB/256GB:178,000円(au)、12GB/256GB:188,640円(Softbank)
- Xperia PRO-I→12GB/512GB:198,000円(SIMフリー)
昨年から原料や人件費、輸送費の高騰が一気に進み、電化製品をはじめあらゆる物価が上がり続ける昨今。Snapdragon 8 gen 1搭載端末は『10万円超え』が規定路線。その10万円を大幅に下回るMotorola edge 30 pro。しかもメモリ12GB、ストレージ256GBの大容量モデルが『89,800円(税込)』なのだから驚き。
Snapdragon 8 gen 1がSnapdragon 888からどの程度進化したかを知るには、スマートフォンの性能をトータルでベンチマーク化してくれる『AnTuTu Benchmark』のスコアを参考にするのがベスト。実測してみると、3Dゲームプレイに影響を与えるGPUスコアが跳ね上がり、トータルスコアは驚きの95万超え。もはや次元が違います。
SocがSnapdragon 8 gen 1なのに販売価格が安いとなると、他でコストを削っているのではないかと疑わざるを得ません。ディスプレイが『有機EL』ではなく『液晶』だったり、カメラが手抜きで『ミッドレンジ以下の画質』でも価格的には文句を言えないレベル。
ここからはMotorola edge 30 proの『粗探し』をしてみましょう。まずはディスプレイ。液晶ではなく幸いにも『有機EL』です。有機ELは液晶と比較して発色が美しく、画素を消灯させて低消費電力化や漆黒を表現することも可能。応答速度が速いので、素早い動きに対して残像がで発生しづらいという特徴も。様々な点で液晶より優れますが、その分コストが高いです。
さらにMotorola edge 30 proの有機ELディスプレイは『10bit(10億色以上の表示)』や『DCI-P3』の広色域に対応し、階調の広い滑らかな表示を可能とします。映画を観たり、写真や動画のプレビューにも最適。
最大リフレッシュレートは『144Hz』。他メーカーのハイエンドは大体が最大『120Hz』止まり。Motorola edge 30 proはそれらより1秒間に24コマ分滑らかに表示出来ます。端末によってはハイエンドでも動作が重くなるTwitterアプリ。Motorola edge 30 proはSnapdragon 8 gen 1の圧倒的な処理能力のおかげかヌルサクです。
ディスプレイは実際に使ってみて何の不満も無い高品質な仕上がり。コストカットが行われているとは微塵も感じません。では『カメラ』はどうでしょう。リアカメラは『広角(5,000万画素)』『超広角(5,000万画素)』『深度センサー(200万画素)』の3眼構成。
スマートフォンの画質を大きく左右するのが『イメージセンサー』。サイズが大きいほど光の取得量が増し、ダイナミックレンジの広い質感豊かな画質を得られるようになります。ただし大型化するほど、当然ながらコストもアップ。
Motorola edge 30 proのメイン(広角)カメラは『1/1.5インチ』の大型イメージセンサーを採用。公式にはサイズのみの公開ですが、信用度の高いメディアサイト『gsmarena』によると、センサーはOmniVisionの『OV50A』。同センサーは世界を代表するカメラスマホ『Huawei P50 Pro』にも使われています。つまり列記としたハイエンドスペック。
実際にMotorola edge 30 proで撮影してみましたが、イメージセンサーの大きさを活かした迫力あるボケ味、質感の豊かさ、色の広がりはこれまで撮影した複数の最上位モデルと比較しても及第点。丁寧な画作りはGoogleのPixelシリーズに近い印象です。
撮影した写真は10bit対応の有機ELディスプレイでも楽しめますが、パソコンやテレビの大画面に表示すると、より一層Motorola edge 30 proが持つカメラ性能の高さを実感出来るはず。
gsmarenaの情報では、Motorola edge 30 proは超広角カメラのイメージセンサーに『Samsung JN1』を採用。これはミッドレンジがメインカメラに使っているセンサーです。そしてフロントカメラにも6,000万画素対応のOmniVision『OV60A』を搭載するという贅沢仕様。利益率は一体どうなっているのか。
4,800mAhの大容量電池は最大68W出力の『TurboPower 68Wチャージャー(付属品)』により約15分で『50%』充電完了。最大15Wのワイヤレス充電にまで対応している無双ぶり。
デュアルスピーカーは立体音響効果『DOLBY ATMOS』対応。最先端オーディオ技術『Qualcomm® Snapdragon Sound™』準拠により、対応機器を接続すればBluetooth接続ながら『96kHz/24bit』の高解像度音質を楽しめます。
詳細を知るほど『8万円台』という価格設定が信じられなくなる生粋のハイエンドスマートフォンMotorola edge 30 pro。世界的なシェアではXiaomiやOPPOに水をあけられている同社がいよいよ覚醒したという事か。
Motorola edge 30 proの主な仕様
Motorola edge 30 pro | |
---|---|
Soc | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 1 |
容量 | 8GB/128GB、12GB/256GB メモリ:LPDDR5 ストレージ:UFS 3.1 Host-Aware Performance Booster 2.0 |
電池 | 4,800mAh(有線充電:68W、無線充電:15W) |
重量 | 約196g |
画面 |
|
カメラ |
リアカメラ
フロントカメラ
|
イヤフォンジャック | 非対応 |
位置情報 | GPS,AGPS,LTEPP,SUPL,Glonass,Galileo |
Wi-Fi | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac/ax (2.4GHz / 5GHz / 6GHz) Wi-Fi 6E |
SIM | nanoSIM×2 (5G+5G) |
防塵防水 | IP52 |
指紋認証 | 側面 |
おサイフケータイ | 非対応 |
Micro SDカード | 非対応 |
Dolby Atmos | 対応 |
OS | Android™ 12 |
Motorola edge 30 proにお勧めな格安SIM
- 5G NR:n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28/n38/n40/n41/n66/n77/n78
- 4G-LTE:
B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B13/B17/B18/B19/B20/B25/B26/B28/B32/B38/B39/B40/B41/B42/B43/B48/B66 - 3G: W-CDMA B1/B2/B4/B5/B8
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band11(×)、Band18(◎)、Band28(◎)、Band41(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)