AQUOS sense8のAnTuTuベンチマーク実測!695を突破したSnapdragon 6 Gen 1の実力とは

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AQUOS sense8 ベンチマーク

SHARPのスマートフォン『AQUOS sense8』は、処理能力を決めるSocにSnapdragon 695 5Gのアップグレードモデル『Snapdragon 6 Gen 1』を搭載しています。

日本では端末の世代交代を行ってもSnapdragon 695 5Gを採用し続けるモデルが増え、『また695か!』という不満の声が徐々に拡大。

AQUOS sense7も同Socを搭載。AQUOS senseシリーズはどちらかと言えば、これまでSoc性能に重点を置いて来なかったスマートフォン(耐久性やIGZOディスプレイがウリ)。AQUOS sense8が『Snapdragon 695 5Gを踏襲する』のは自然な流れでした。

しかしフタを開けてみれば、『Snapdragon 6 Gen 1』採用というサプライズ。私の予想を良い意味で裏切ってくれました。

Snapdragon 6 Gen 1はSnapdragon 695 5Gからどの程度性能が向上したのか。スマートフォンの性能をトータルで数値化してくれる『AnTuTu Benchmark』に加え、『Geekbench6』『3DMark(Wild Life)』で実機検証を行いました。

ここから書かれている内容一覧

  1. AQUOS sense8(Snapdragon 6 Gen 1) AnTuTu Benchmark(Ver10.2.4)実測結果
  2. 他モデル(Snapdragon 695 5G)のAnTuTu Benchmark(Ver10.2.4)実測結果
  3. AQUOS sense8(Snapdragon 6 Gen 1)で AnTuTu Benchmark(Ver10.2.4)を実測した上での評価
  4. AQUOS sense8(Snapdragon 6 Gen 1)と他モデル(Snapdragon 695 5G)のGeekbench6実測結果
  5. AQUOS sense8(Snapdragon 6 Gen 1)と他モデル(Snapdragon 695 5G)の3DMark(Wild Life)実測結果
  6. AQUOS sense8、AQUOS sense7の主な仕様
  7. AQUOS sense8にお勧めな格安SIM
  8. 関連リンク

AQUOS sense8(Snapdragon 6 Gen 1) AnTuTu Benchmark(Ver10.2.4)実測結果

Snapdragon 695 5Gモデルを搭載する『AQUOS sense7』『Redmi Note 11 Pro 5G』『Motorola moto g52j 5G』『OPPO Reno9 A』を横に並べて、同じ環境で実測(休みなく3回連続)。

AQUOS sense8のAnTuTu Benchmark実測結果

AQUOS sense8はデフォルトで『仮想メモリ(ストレージの一部をメモリ[RAM]として使用する機能)』がONになっています。OFFの状態でAnTuTu Benchmarkを計測したところ、トータルスコアが全体的に安定。かつ電池の減りが少なくなりました。

仮想メモリOFF
項目1回目2回目3回目
CPU189,351170,559169,574
GPU110,678110,000109,890
MEM108,873105,059103,694
UX130,920128,930131,513
TOTAL539,822514,548514,671
最大温度28.5度31.4度32.1度
電池残量-3%-4%-3%

他モデル(Snapdragon 695 5G)のAnTuTu Benchmark(Ver10.2.4)実測結果

1回目

端末名AQUOS sense7OPPO Reno9 AMotorola moto g52j 5GXiaomi Redmi Note 11 Pro 5G 
CPU152,393151,546149,426147,692
GPU83,37184,29883,56382,409
MEM96,94297,06495,45992,031
UX105,626115,261118,471118,478
T0OTAL438,332448,169446,919440,610
最大温度24.3度26.9度24度25.8度
電池残量-2%-2%-3%-2%

2回目

端末名AQUOS sense7OPPO Reno9 AMotorola moto g52j 5GXiaomi Redmi Note 11 Pro 5G 
CPU150,018152,804147,362149,190
GPU83,83683,86083,20782,628
MEM94,77495,87093,51692,655
UX101,787117,003119,684115,849
TOTAL430,415449,537443,769440,322
最大温度27.1度29.3度26.0度27.8度
電池残量-2%-2%-2%-3%

3回目

端末名AQUOS sense7OPPO Reno9 AMotorola moto g52j 5GXiaomi Redmi Note 11 Pro 5G 
CPU153,483152,892149,205148,414
GPU83,65583,72182,90982,342
MEM96,97296,30394,68291,546
UX105,821117,003119,343119,781
TOTAL439,931449,919446,139442,083
最大温度27.9度30.4度27.0度29.0度
電池残量-2%-4%-2%-2%

AQUOS sense8(Snapdragon 6 Gen 1)で AnTuTu Benchmark(Ver10.2.4)を実測した上での評価

Snapdragon 6 Gen 1を搭載するAQUOS sense8は、明確にAnTuTu Benchmarkのトータルスコアが『50万』を超えてきました。私の基準では、トータルスコアが『40万』を超えていれば実用レベルとして合格圏内。

ミドルクラスで特に重視すべきスコアは『CPU(データの演算処理を行う)』と『UX(アプリの動作速度)』。Snapdragon 695 5Gの時点で一般的な使い方では大きな不満を感じませんでしたが、AQUOS sense8では『CPU』『UX』のスコアをさらに底上げ。

前モデルとなるAQUOS sense7と比較すると、1回めの計測ではCPUスコアが152,393から『189,351』まで大きく上昇。UXスコアも11万台から13万程度にアップ。ブラウジングを行った時の体感的な動作速度は、Tensor G2を搭載するPixel 7aに近づいた印象です。

高性能化に伴う電池温度の上昇がやや心配でしたが、32度付近にサーマルスロットリング(温度上昇に合わせて周波数を抑える機能)が設定されているのか、検証時はそれ以上に上がらず(リチウムイオン電池は一般的に45度以上で劣化しやすくなるとされている)。

3回連続で負荷をかけ続けても暴走することはなく、『処理能力』『電池温度』共に安定していました。これなら気温が上がる季節においても安心して使えるでしょう。

AQUOS sense8(Snapdragon 6 Gen 1)と他モデル(Snapdragon 695 5G)のGeekbench6実測結果

先述している通り、一般的なミドルクラスのスマートフォンは『CPU性能』がメインに。Geekbench6ではその『CPU』に特化した計測が可能。『シングルコア』『マルチコア』に分けて数値化してくれます。

AQUOS sense8でGeekbench6を実測
シングルコアマルチコア
AQUOS sense89472763
AQUOS sense79062091
OPPO Reno9 A9072114
Motorola moto g52j 5G9152139
Xiaomi Redmi Note 11 Pro 5G9012090

ひとつの脳』で処理を行うシングルコアの上昇はそこそこながら、『複数の脳』で総合的に処理するマルチコアのスコアが大幅にアップ。マルチスレッドに対応するアプリをより素早く効率的に処理出来るように。

AQUOS sense8(Snapdragon 6 Gen 1)と他モデル(Snapdragon 695 5G)の3DMark(Wild Life)実測結果

AQUOS sense8で3DMarkを実測

ミドルクラスの端末では『期待すべきではない』と言える『GPU』性能。原神など負荷の重い3Dゲームを高フレームレートでプレイしたいなら、『ハイエンドモデル』を購入すべきです。

とはいえ、AnTuTu BenchmarkではCPUに加えて『GPU』のスコアも向上していたAQUOS sense8。それがどの程度なのかは気になります。GPU性能の検証に特化したアプリ、『3DMark(Wild Life)』で改めて確認してみることに。

Overall Score平均フレームレート(fps)
AQUOS sense8237114.20
AQUOS sense712177.29
OPPO Reno9 A12177.29
Motorola moto g52j 5G12077.23
Xiaomi Redmi Note 11 Pro 5G12077.23

総合値を示す『Overall Score』、検証時の『平均フレームレート』共に、Snapdragon 695 5G搭載モデルから2倍近い数値の向上。これは実際に3Dゲームをプレイして再検証しなければなりませんね。

GPU性能の向上やISPが刷新された影響か、動画撮影時の解像度設定に『4K(30fps)』が加えられていたAQUOS sense8。これ想像していた以上に良くなってるかも!検証を続けます。

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AQUOS sense8、AQUOS sense7の主な仕様

モデル名AQUOS sense8AQUOS sense7
SocSnapdragon 6 Gen 1(4nm)Snapdragon 695 5G(6nm)
容量6GB/128GB6GB/128GB
電池5,000mAh(USB Power delivery Revision3.0)4,570mAh(USB Power delivery Revision3.0)
重量159g158g
画面サイズ:6.1インチ
種類:IGZO有機EL
表示色:10億色
解像度:1080×2432ピクセル
ピーク輝度:1,300nit
コントラスト比:1,300万:1
サイズ:6.1インチ
種類:IGZO有機EL
表示色:10億色
解像度:1080×2432ピクセル
ピーク輝度:1,300nit
コントラスト比:1,300万:1
カメラリアカメラ

  • メインカメラ
    解像度:5,030万画素
    F値:1.9
    イメージセンサーサイズ:1/1.55インチ
    焦点距離:23mm相当(35mm換算)
    手ブレ補正:光学式/電子式
  • 超広角カメラ
    解像度:800万画素
    F値:2.4
    焦点距離:15mm相当(35mm換算)
    手ブレ補正:電子式

フロントカメラ

  • サブカメラ
    解像度:800万画素
    F値:2.0
    広角:78度
    焦点距離:26mm相当(35mm換算)
リアカメラ

  • メインカメラ
    解像度:5,030万画素
    F値:1.9
    イメージセンサーサイズ:1/1.55インチ
    焦点距離:23mm相当(35mm換算)
    手ブレ補正:電子式
  • 超広角カメラ
    解像度:800万画素
    F値:2.4
    広角:120度
    焦点距離:15mm相当(35mm換算)
    手ブレ補正:電子式

フロントカメラ

  • サブカメラ
    解像度:800万画素
    F値:2.0
    広角:78度
    焦点距離:26mm相当(35mm換算)
オーディオモノラル(シングルスピーカー)モノラル(シングルスピーカー)
イヤフォンジャック対応対応
Bluetooth5.15.1
おサイフケータイ対応対応
位置情報GPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、QZSS(みちびき)GPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、QZSS(みちびき)
Wi-FiIEEE802.11a/b/g/n/acIEEE802.11a/b/g/n/ac
SIMnanoSIM/eSIM DSDV nanoSIM/eSIM DSDV
防塵防水IP68IP68
MIL規格MIL-STD-810H準拠MIL-STD-810H準拠
DisplayPort v1.4対応非対応
OSAndroid™ 13Android 13

AQUOS sense8にお勧めな格安SIM

  • 5G : n1/n3/n28/n41/n77/n78/n79
  • LTE :B1/B2/B3/B5/B8/B12/B17/B18/B19/B21/B28/B38/B41/B42
  • 3G : B1/B2/B5/B8
  • GSM : 850/900/1,800/1,900MHz

docomoの周波数帯対応状況

  • 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(◎)、Band28(×)、Band42(◎)
  • 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(◎)

docomo回線が使えるお勧め格安SIM

Softbankの周波数帯対応状況

  • 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
  • 5G(sub6):Band n77(◎)

Softbank回線が使えるお勧め格安SIM

auの周波数帯対応状況

  • 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band11(×)、Band18(◎)、Band28(◎)、Band41(◎)、Band42(◎)
  • 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)

au回線が使えるお勧め格安SIM

楽天モバイルの周波数帯対応状況

  • 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
  • 5G(sub6):Band n77(◎)

楽天回線が使えるお勧め格安SIM

関連リンク

瀬名 勇斗
運営者
サラリーマン時代は『製品開発(モバイルガジェット関連)』『広告(パッケージ及び説明書など)デザイン』『ディレクション』『マーケティング』『コピーライティング』などに従事。一つの製品に深く関わる事が好きで、開発から行っているメーカーに勤務していました。

ガジェット好きが高じて、一時は日本で発売されていないスマートフォンを海外から輸入。『Xiaomi』『OPPO』に関しては、日本参入前からフリークに。

元々写真を撮るのが趣味で、スマートフォンで撮影した作例を記事内に多数掲載。端末の性能を知りつつ、楽しんでいただければ幸いです。
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