Amazonジャパン合同会社は2023年5月23日(火)、同社初となる11インチサイズの大型タブレット『Fire Max 11』をリリースしました。販売価格は4GB/64GBモデル『34,980円(税込)』、4GB/128GBモデル『39,980円(税込)』。出荷開始は2023年6月14日(水)を予定(予約受け付け中)。
販売価格及びスペック的に近いのが『Xiaomi Redmi Pad』と『OPPO Pad Air』。まずは3モデルの主な仕様を比較してみましょう。
Fire Max 11、Xiaomi Redmi Pad、OPPO Pad Airのスペックを比較
端末名 | Fire Max 11 | Xiaomi Redmi Pad | OPPO Pad Air |
ディスプレイ | 画面サイズ:11インチ リフレッシュレート:不明 最大輝度:不明 色深度:不明 |
画面サイズ:10.61インチ リフレッシュレート:90Hz 最大輝度:400nit 色深度:10bit |
画面サイズ:10.3インチ リフレッシュレート:60Hz 最大輝度:360nit 色深度:10bit |
解像度(Pixel) | 2,000×1,200 | 2,000×1,200 | 2,000×1,200 |
重量 | 約490g | 約445g | 約440g |
サイズ | 259×164×7.5mm | 250×158×7.1mm | 245.1×154.8×6.9mm |
メモリ | 4GB | 3GB、4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB、128GB | 64GB、128GB | 64GB |
Soc | CPU:Arm Cortex-A78(最大2.2GHz)×2、Arm Cortex A55(最大2GHz)×6 GPU:ARM Mali-G57 MC2@950MHz |
【MediaTek Helio G99】 CPU:Arm Cortex-A76(最大2.2GHz)×2、Arm Cortex A55(最大2GHz)×6 GPU:Mali-G57 MC2 |
【Qualcomm Snapdragon 680】 CPU:Arm Cortex-A73(最大2.4GHz)×4、Arm Cortex A53(最大1.8GHz)×4 GPU:Adreno 610 |
カメラ | フロントカメラ:800万画素 リアカメラ:800万画素 |
フロントカメラ:800万画素 リアカメラ:800万画素 |
フロントカメラ:800万画素 リアカメラ:500万画素 |
スピーカー | デュアルステレオスピーカー | クアッドステレオスピーカー | クアッドステレオスピーカー |
Dolby Atmos | 対応 | 対応 | 対応 |
電池 | 7,500mAh | 8,000mAh | 7,000mAh |
充電 | 最大15W | 最大18W | 最大18W |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac/ax | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 | 5.1 |
認証 | 指紋認証 | 顔認証 | 顔認証 |
Micro SDカード | 対応(1TBまで) | 対応(1TBまで) | 対応(512GBまで) |
認定(純正)スタイラスペン | あり | なし | あり(日本発売なし) |
純正キーボードカバー | あり | なし | あり |
OS | Fire OS | Android(MIUI for Pad) | Android(ColorOS) |
直販価格 | 64GB:34,980円 128GB:39,980円 |
64GB:39,800円 128GB:44,800円 |
37,800円 |
CPU性能はSnapdragon 4 Gen 2に匹敵か。AnTuTu Benchmarkスコアは40万超えの可能性も
Fire Max 11はSoc名を公表していませんが、CPUの詳細は高性能コア『Arm Cortex-A78(最大2.2GHz)×2』、高効率コア『Arm Cortex A55(最大2GHz)×6』といった8コア構成。
Qualcommの『Snapdragon 4 Gen 1』は、高性能コア『Arm Cortex-A78(最大2.0GHz)×2』、高効率コア『Arm Cortex A55(最大1.8GHz)×6』の8コア。
信頼度の高い情報を提供しているDebayan Royによると、後継モデルとなる『Snapdragon 4 Gen 2』のCPUは、高性能コア『Arm Cortex-A78(最大2.2GHz)×2』、高効率コア『Arm Cortex A55(最大1.95GHz)×6』で4 Gen 1から最大周波数をクロックアップ。性能的にはFire Max 11に酷似しています。
Socの性能をトータルで示すAnTuTu BenchmarkのスコアはSnapdragon 4 Gen 1の時点で39万弱(iQOOより)。トータルスコアはGPUの性能に左右されますが、CPUのクロックアップ分を鑑みれば40万以上も期待出来るでしょう。
ちなみにFire Max 11の次に高性能となる『Fire HD 10 Plus(11世代)』のAnTuTu Benchmarkトータルスコアは『175,080』。これまでは処理能力の低さが槍玉として挙げられガチだったFireタブレットシリーズ。別次元へのアップデートとなるか。
11インチ、2K解像度、アルミ素材、指紋認証、認定スタイラスペン、トラックパッド、Wi-Fi 6に初対応
ディスプレイサイズはシリーズ最大となる『11インチ』に
Fire HD 10シリーズは『16:10』のアスペクト比を採用していました。Fire Max 11では比率を『5:3』に変更し、表示領域を拡大。画面サイズは10.1インチから『11インチ』、解像度はフルHD(1,920×1,200)から80Pixel増えて『2K(2,000×1,200)』に。横長比率のコンテンツ(映画など)をより大きく表示出来るようになりました。
プラスチックからアルミニウムボディへ
Fireタブレットと言えば『プラスチック』が良くも悪くもトレードマーク。見た目に高級感はありませんでした。Fire Max 11でははじめて『アルミニウムボディ』を採用。
Amazonは耐久テストを行い、Apple社のiPad 10.9(第10世代)と比較して『3倍の強度を持つ』としています。見た目の美しさに加えて耐久性の部分でも期待の持てる仕上がりに。
ロック画面解除に指紋認証を追加
Fireタブレットのロック画面解除方法は、これまで『PINコード』『パスワード』しかありませんでした。私の場合は家で使う機会が圧倒的に多かったので、解除するのが面倒でパスコード自体設定していませんでした。
Fire Max 11では『指紋センサー』を初搭載。上部分の電源ボタン一体型で見た目もスタイリッシュ。処理能力、外観デザインに加えてセキュリティ面でも大きな進化を遂げています。
Made for Amazon認定のスタイラスペンに対応
Made for Amazonの認定を取得したFire Max 11用のスタイラスペンも同時にリリース(4,980円)。『Write to Type機能』により手書きの文字をタイプ入力に自動変換。資料の作成がより効率的に。
電源には単6型の電池(交換可能)を使用。最大連続駆動時間は6ヶ月。スリープモードを備え無駄な電力消費を抑制します。使わない時はマグネットでFire Max 11の側面部分に取り付けが可能です。
スタイラスペンに関する更なる詳細は不明ですが、アメリカの認証機関『ユニバーサル スタイラス イニシアチブ』の『USI 2.0 』を取得。USI 2.0 はインセル型の次世代タッチセンサーに対応。カラーパレットは256色から『1,600万色以上』に拡張しています。
専用キーボード付きカバーにトラックパッドを採用
Fire HD 10、Fire HD 10 Plusに続き、Fire Max 11にも専用キーボード付きカバーを用意。15種類のショートカットキーに加え、自分の使い方に合わえてカスタマイズキー(2種類)も備えます。キーボードの配列は日本語配列。
従来モデルとの大きな違いは、ON/OFF可能な『トラックパッド』の採用。ポイントスピードの調整に加え『ピンチズーム』『2本指スクロール』『タスクスイッチ』といった独自ジェスチャーが可能です。
Made for Amazon認定のスタイラスペンに対応
名称 | 最大通信速度 | 周波数 |
Wi-Fi 6(IEEE802.11ax) | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
Wi-Fi 5(IEEE802.11ac) | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
Wi-Fi 4(IEEE802.11n) | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
IEEE802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
遮蔽物を回避しやすい『2.4GHz』と、電波干渉を起こしづらく通信速度に優れる『5GHz』。利用状況に合わせて2つの周波数帯を切り替えるのが理想です。
Wi-Fi 4はデュアルバンドに対応しますが、最大通信速度は『600Mbps』とイマイチ。Wi-Fi 5は最大通信速度が『6.9Gbps』に引き上げられるも、『5GHz帯』のシングルバンド。Wi-Fi 6では最大通信速度が『9.6Gbps』まで上がり、かつ『2.4GHz』『5GHz』のデュアルバンド復活。
Fire Max 11ではFireタブレットで初めて『Wi-Fi 6(802.11 ax)』をサポート。『5G』や『光回線』といった高速通信環境の恩恵を、より持て余すこと受けられるようになりました。
Google Playストアに対応すれば完璧
Fireタブレットは、Androidがベースとなる『Fire OS』を採用しています。アプリストアは独自のものとなり、基本的には『Google Playストア』に非対応。この部分はFire Max 11も変わりなし。
Androidがベースなので、自己責任でapkファイルをインストールしたりGoogle Playストアを導入出来るかもしれませんが、Fire OSの最新バージョンに関しては未知数です。
全体的な体感速度が上がるのは間違いないと思いますが、『どうしてもGoogleのアプリを使いたい』という人はAndroid OSを搭載するタブレットかChromebookを購入しましょう。
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