HuaweiがMate 60 Proでまさかの自前Soc『Kirin』回帰の衝撃。更にMate 60 Pro+も登場か

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アメリカ制裁下のHuaweiが自社Socを搭載

2023年8月30日、Huaweiが最新スマートフォン『Mate 60 Pro』をリリースしました。カナダのオタワに拠点を置き、半導体に関する情報を配信しているメディアサイト『TechInsights Inc.』は、Mate 60 Proに搭載されているSoc『Kirin 9000s』を解析。

その結果によると、製造は中国のSMICが担当しており、プロセスサイズは『7nm』。SMICは『Semiconductor Manufacturing International Corporation』の略称。台湾の張汝京(Richard Chang)が2000年8月に創業しています。

SMICには、世界最大手の半導体メーカーとなる『TSMC』が10%出資。旧モデルとなる『Kirin 9000』は、元々TSMCが製造を行っていました。しかしアメリカの追加制裁が発動したことで、TSMCはHuaweiからの新規受注を停止。

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Kirin 9000を搭載するMate 40 Proの後継『Mate 50 Pro』では、遂に自社のSocを搭載出来なくなりました。加えて『5G』の利用にも制限が入り、『5Gを使えないSnapdragon 8+ Gen1』を採用(ケースで5Gに無理やり対応)するという悲惨な状態に。

この時は流石に『Huaweiのスマートフォン事業もいよいよ限界か』と感じました。よって今回の『Kirinへの回帰』はある意味衝撃。Huaweiというか中国の底力を見せつけられたといった印象。

ただし7nmというプロセスサイズは、最新Socと比較して技術的に弱いです。Snapdragon 8 Gen 2は『4nm』。歩留まりを高め、ハイパフォーマンス時の電力効率を大幅に改善した同Socが、Kirin 9000sの競合になるとは到底考え難いです。

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Huaweiの公式ページ(中国)にはMate 60 Proの情報がすでに公開されていますが、なぜかSocの部分がすっぽりと抜けている。

Black MOBのYouTubeレビューによると、Mate 60 ProのAnTuTuトータルベンチマークスコアは『655,602』。Ver.10ではGPUが非対応で計測出来ていません。それを踏まえても100万に届かないでしょう。性能的にはSnapdragon 8 Gen 1以下、GoogleのTensor G2以上といったところか。

今は『7nm』が限界なのかと思いきや、Mate 60 ProにはどうやらMate 60 Pro+という上位モデルが存在する模様。Weiboにおいて『熊本科技』が投稿した画像を各メディアが報じています。

Mate 60 Pro+

Weiboより

Mate 60 Pro+が本当に登場するのか。そしてMate 60 Pro+には一体どういったSocが搭載されるのか。しばらくはHuaweiから目が離せません!

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瀬名 勇斗
運営者
サラリーマン時代は『製品開発(モバイルガジェット関連)』『広告(パッケージ及び説明書など)デザイン』『ディレクション』『マーケティング』『コピーライティング』などに従事。一つの製品に深く関わる事が好きで、開発から行っているメーカーに勤務していました。

ガジェット好きが高じて、一時は日本で発売されていないスマートフォンを海外から輸入。『Xiaomi』『OPPO』に関しては、日本参入前からフリークに。

元々写真を撮るのが趣味で、スマートフォンで撮影した作例を記事内に多数掲載。端末の性能を知りつつ、楽しんでいただければ幸いです。
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