格安SIMのOCNモバイルONEで長らく問題になっていたのが『待機時の電池の減り』。通常スマートフォンの電池が減りやすいのは画面が点灯していたり、CPUやGPUの稼働率が大きい時。
『待機時』とは基本的に画面が消灯していてスマートフォンを使用していない状態を示します。本当にOCNモバイルONEのSIMは待機時でも電池が減るのか。実際に試してみました。
Xiaomi Mi 11 Lite 5GにOCNモバイルONEのSIMをセットし、モバイル通信をON。たまに電池残量を確認する以外は全く使わない状態で10時間放置。その結果電池残量は『99%』から『88%』まで減っていました。ほぼ待機状態で『-11%』の減少。
電池残量減少原因の一つとされていたのが『グローバルIPアドレス』による接続。一般的なモバイル通信は『プライベートIPアドレス』で接続されており、そこがOCNモバイルONEと他社が明確に異なるポイントでした。
しかし同社からはその件に関してはコメントが出されていなかったので、『グローバルIP接続だから電池の減りが早い』というのはあくまで憶測の域に留まっていました。
急展開が起こったのは2022年6月6日。満を持してOCNモバイルONEが『グローバルIPアドレス接続』に加えて『プライベートIPアドレス接続』に両対応。それに伴いサポートページには『プライベートIPアドレスを利用した接続より、電池の消費が多い場合があります』との一文が加えられました。
この内容が正しいのであれば、グローバルIPアドレス接続をプライベートIPアドレス接続に切り替える事で待機時の電池の減りは改善されるはず!試さずにはいられません。
接続方法を切り替えるには、APN情報を書き換える必要があります。Mi 11 Lite 5Gの場合は『設定』→『SIMカードとモバイルネットワーク』からOCNモバイルONEのSIMカードを選択。
続けて『アクセスポイント名』から『OCN mobile ONE』の名称右側にある『>』マークを選択。
APN項目を『lte.ocn.ne.jp』から『ocn.ne.jp』に変更し、OKを選択。
下部の『その他』から『保存』を選択して完了です。
プライベートIPアドレス接続への切り替えを行い、再び待機状態で10時間経過。ドキドキしながら電池残量を確認すると、『88%』が『84%』に。グローバルIPアドレス接続の『-11%』からわずか『-4%』へと待機時の電力が激減。電池の減る原因が解明された瞬間です。
ただし電池の減りが改善されても、通信速度が急激に遅くなってはそれはそれで問題。両方のIPアドレス接続方法で速度がどの程度変わるのかも検証しました。
ユーザーがそこまで混雑していない時間帯(土曜日のお昼)なので速度は比較的出やすいですが、プライベートIPアドレス接続では『77Mbps』を記録。
対するグローバルIPアドレス接続は『34Mbps』と半分以下の速度。プライベートIPアドレス接続は電池の減りが少なく、かつ通信速度も速いという最高の結果に!
『スマートフォンを安く買える』『基本料金・通話料金が安い』『追加料金なしで5G接続&対象音楽サービスのデータ消費がゼロ』など、待機時の電池の減りが多少早くても人気が高かったOCNモバイルONE。ついに最大の弱点が無くなり盤石となりました。
投稿が見つかりません。OCNモバイルONEについて
- 音声対応SIM基本料金:550円(税込)〜
- 契約月の基本料金:無料
- 通話料金:11円/30秒
- 10分かけ放題:935円(税込)
- 無制限かけ放題:1,430円(税込)
- データ容量:500MB~
- 翌月くりこし:対応
- 5G:対応(無料の5Gオプションに申し込み必要)
- 低速切り替え:対応
- eSIM:非対応
- 通信回線:NTTドコモ
- 公式サイト:https://www.ntt.com/personal/services/mobile/one.html
格安SIMの音声対応SIM利用料金一覧(税込)
OCNモバイルONE | IIJmio | BIGLOBEモバイル | mineo |
---|---|---|---|
0.5GB:550円 | 2GB:850円 | 1GB:1,078円 | 1GB:1,298円 |
1GB:770円 | 4GB:990円 | 3GB:1,200円 | 5GB:1,518円 |
3GB:990円 | 8GB:1,500円 | 6GB:1,870円 | 10GB:1,958円 |
6GB:1,320円 | 15GB:1,800円 | – | 20GB:2,178円 |
10GB:1,760円 | 20GB:2,000円 | – | – |