アンダーディスプレイカメラ技術をいち早く採用した楽天モバイルの『Rakuten Big』。製造を担当したZTEは、Rakuten Bigの原型になったとされる『Axon 20 5G』を2020年9月にリリース。そして7月27日には同社第2世代のアンダーディスプレイカメラ技術採用となる『Axon 30 5G』を発表しました。
2021年5月にはSamsungがアンダーディスプレイカメラ技術を公開。スライドや折畳式、パソコンなど幅広いデバイスへの採用を目的としており、8月11日に開催されるイベント『Samsung Unpacked』内で同技術を初採用する『Galaxy Fold 3』をリリース予定です。
そして2020年8月時点ですでに完成形と言える『第3世代』のアンダーディスプレイカメラ開発を終えていたXiaomiも、ようやく8月10日に同技術を使用した『Mi MIX 4』をリリース予定。
ディスプレイの表示に関してTwitterやWeiboでは高い評価を受けているXiaomiのアンダーディスプレイカメラ技術。リークされたMi MIX 4の実機映像からもその完成度の高さが垣間見れました。しっかりと時間をかけた研究開発成果が他社を一歩リードする結果となるのか。
The flexible screen panel of Xiaomi MIX4 is very good.We can’t see the traces of UDC. pic.twitter.com/L5lnI45jOF
— Ice universe (@UniverseIce) August 4, 2021
そして8月4日。ついにOPPOも公式にアンダーディスプレイカメラ技術を発表しました。
OPPOによると、透明配線材の利用と配線幅を50%削減した事により、受光量を保ちつつディスプレイの高解像度化(400PPI)を達成。
従来のやり方では2ピクセルに1ピクセルの表示を行う事しか出来なかったのに対し、最新技術では1ピクセルを1ピクセルとして利用可能に。
OPPOのアルゴリズム技術と組み合わせる事により画面全体との色、明るさとの差を僅か2%まで縮小。ニュースや電子書籍の閲覧など、細かい文字を表示した時にも違和感の無い表示を実現しています。
また、アンダーディスプレイカメラに発生しがちな画質の低下や露光の問題を制御する為、回折低減(解像度の低下を抑える技術)、HDR、AWBに関する独自のイメージングAIアルゴリズムを開発。何万もの画像を使用して機械学習を行い、被写体がより鮮明かつ自然に見えるように調整が行われています。
驚いた事に、すでに実機を使ったレビュー動画も公開されています。正面から見た感じはフリップカメラを備えるZenFone 7と同じ。小さな文字を表示してもどの部分がカメラなのかは全く分かりません。
最新技術の採用は話題になりやすくマーケティングを行う上で有効ですが、クオリティがイマイチだった場合メーカーの価値は大きく下がります。合格ラインまでしっかりと技術が高められ、満を持してのリリースとなったOPPOのアンダーディスプレイカメラ。採用端末のリリースが楽しみです。