2月2日、Xiaomiが日本国内市場に投入した1万円台で購入出来るスマートフォンRedmi 9T。上位モデルとなるRedmi Note 9Tの質感がプラスチック製でやや安っぽかったので、下位モデルの質感も同等かそれ以下だろうと予想していました。
しかし驚いた事に、質感で大きく勝ったのはRedmi 9T。メタリックな塗装の上に放射線上の細かい立体テクスチャが施されており、プラスチックだと言われなければ分からない様な不思議な見た目に手触り。サイドに使われたアルミ素材との一体感も秀逸。『指紋が目立たない』というメーカーの宣伝文句も本当でした。目立たないどころかつきません。
しかし見た目では甲乙つけ難いのが、Redmi 9Tと同じSnapdragon 662を搭載するOPPO A73。OPPO A73も背面素材はプラスチックで、レザー調の立体テクスチャが施されています。
両モデルのテイストは全く異なりますが、加工技術の高さは同レベル。OPPO A73は発売当初より大きく価格が下がり2万円程度に。価格面でもRedmi 9Tとはライバル関係にあると言えるでしょう。
見た目が美しいRedmi 9TとOPPO A73。どちらが美しい写真を撮れるのかを、今回は検証していきたいと思います。両モデルのカメラ仕様は以下の通り。
Xiaomi Redmi 9T | OPPO A73 | |
---|---|---|
メインカメラ | 解像度:4800万画素 F値:1.79 焦点距離:26mmm センサーサイズ:1/2.0 画素サイズ:0.8µm 1.6μm 4-in-1 スーパーピクセル オートフォーカス:PDAF |
解像度:1600万画素 F値:2.2 センサーサイズ:1/3.06 オートフォーカス:PDAF |
超広角カメラ | 解像度:800万画素 視野角:水平120度 F値:2.2 センサーサイズ:1/4.0 画素サイズ:1.12µm |
解像度:800万画素 視野角:水平120度 F値:2.2 センサーサイズ:1/4.0 画素サイズ:1.12µm |
深度測定カメラ | 解像度:200万画素 F値:2.4 |
解像度:200万画素 F値:2.4 |
マクロカメラ | 解像度:200万画素 F値:2.4 |
非搭載 |
モノクロカメラ | 非搭載 | 解像度:200万画素 F値:2.4 |
メインカメラに関してはRedmi 9Tの解像度が高め。光の取得量が4倍になるピクセル統合技術を使用出来るのと、F値が1.79と小さめなので暗い場所での撮影は有利になります。
超広角と深度測定カメラはスペック的には同じ。Redmi 9Tはマクロカメラによる接写が可能。OPPO A73はモノクロカメラを備えているのでディテール表現が精細に行える事が特長です。それでは、実際に撮影した写真を見て比較していきましょう。
Xiaomi Redmi 9TとOPPO A73のカメラ画質を比較
メインカメラ(オート)で撮影した花の画質を比較
F値の小さいRedmi 9Tの方が背景のボケは強めになっています。どちらのカメラも被写体をうまく捉えていますが、OPPO A73は空の色がやや不自然に。花びらのディテールもRedmi 9Tと比較すると白飛びしてやや損なわれている印象。モノクロカメラを搭載しているのにこれはやや残念な結果。
メインカメラ(オート)で撮影した線路と建物の画質を比較
撮影要素の多いこちらの写真は比較的近い雰囲気に。OPPO A73はコントラストがやや強めで陰影がはっきりしています。露出がやや弱めですが、後方までしっかり細かく描写出来ているのはRedmi 9T。露出とコントラストの調整は後からでも可能なので、その部分を考慮すると画質はRedmi 9Tの方が上と言えるでしょう。
メインカメラ(オート)で撮影した夕暮れの画質を比較
逆光だったので露出を下げて撮影しています。この構図の場合は建物のシルエットがボケすぎずに残っていた方が私は好きですね。オートで撮影するとF値の小さいRedmi 9Tはややボケが強めになる傾向。気になる人はプロモードを活用し、F値を少し上げて撮影すると良いでしょう。廉価モデルなのにどちらもマニュアル設定が可能。その部分だけとってもかなりの魅力と言えますね。
メインカメラ(ポートレートモード)で撮影した花の画質を比較
色合いはRedmi 9Tのほうが柔らかく、OPPO A73はクッキリとしています。OPPO A73はもう少し近づいて撮影する必要がありました。適正距離を誤りボケがやや不自然に。ポートレートモードの場合は被写体との距離がとても重要になるので、位置を微妙に変えて何枚か撮ってみた方が良いですね。
メインカメラ(ポートレートモード)で撮影した丸太の画質を比較
被写界深度はほぼ同じ。ただし被写体が引き立って見えるのはRedmi 9T。花を撮影した時はふわっとした雰囲気でしたが今度は真逆。ポートレートモードでもAIが機能しているので、被写体を識別して調整を行っているのでしょうか。ポートレートモードで撮影すると、撮影後にF値を調整可能。自分好みのボケ効果を得られます。
超広角カメラで撮影した水辺の画質を比較
どちらも視野角は水平120度でF値は2.2。撮れる範囲は同じです。Redmi 9Tは露出が控えめ。超広角カメラの場合は被写体に合わせて露出を少し上げた方が良いかもしれません。OPPO A73は露出が適正で彩りも鮮やかです。
メインカメラ(デジタルズーム)で撮影した電波塔の画質を比較
撮影したのが夕刻と、ズーム撮影をするには適さない時間帯でした。色が黄色みがかっているのもそのため。どちらも光学ズームは非搭載なので、デジタルズームでの比較となります。
2倍ではOPPO A73、8倍拡大時はRedmi 9Tが明瞭という不思議な結果に。Redmi 9Tの4,800万画素は黒つぶれが目立ちますが、高精細さは一番。露出を調整すればベストショットになる可能性が高いです。
メインカメラ(夜景モード)で撮影した町並みの画質を比較
両モデルとも廉価ながら『夜景モード』を搭載しています。撮影場所が異なるので明確な比較とは言えませんが、画質では明らかにRedmi 9Tのが上。OPPO A73は夜景モードで撮影しているとは思えないくらい、残念ながら酷い画質。
Redmi 9Tもノイズがやや目立つので、マニュアル設定でISOを下げて撮影するとどこまで画質が改善するのか、今度試してみようと思います。
メインカメラ(オート)とマクロカメラで撮影した花の画質(Redmi 9Tのみ)
マクロカメラはRedmi 9Tのみが搭載。OPPO A73ではピントが合わないのでこの様な接写は出来ません。雨上がりの水滴なども芸術的に撮れるので、遊び用のカメラとしては最適です。
カメラで選ぶならRedmi 9TとOPPO A73はどちらを買うべき?
Xiaomiのスマートフォンは日本で発売される前から利用していますが、一時期から急激に低価格モデルのカメラ画質が向上した印象。なので1万円台でもそこそこ撮れるだろうという認識でした。Redmi 9Tの画質を見る限りは認識通りと言えますね。
OPPOもカメラ開発に力を入れているメーカーなので、夜景以外では極端な画質差はでていません。Redmi 9Tは露出を微調整する事で更にいい写真が撮れそうな予感。とりあえず超広角カメラを重視しないのであれば、総合的にRedmi 9Tを選んだ方がカメラとしての満足度は高い気がします!
Xiaomi Redmi 9T | OPPO A73 | |
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Soc | Snapdragon 662 | Snapdragon 662 |
容量 | 4GB/64GB(LPDDR4X + UFS 2.1) | 4GB/64GB(LPDDR4X + UFS 2.1) |
電池 | 6,000mAh | 4,000mAh |
重量 | 約198g | 約63g |
画面 | 6.53インチ(フルHD+、液晶) | 6.44インチ(フルHD+、有機EL) |
素材 | ディスプレイ:ゴリラガラス3 ボディ:プラスチック |
ディスプレイ:ゴリラガラス3 ボディ:プラスチック |
カメラ | 【メインカメラ】
解像度:4800万画素 F値:1.79 焦点距離:26mmm センサーサイズ:1/2.0 画素サイズ:0.8µm 1.6μm 4-in-1 オートフォーカス:PDAF 【超広角カメラ】 解像度:800万画素 視野角:水平120度 F値:2.2 センサーサイズ:1/4.0 画素サイズ:1.12µm 【深度測定カメラ】 解像度:200万画素 【マクロカメラ】 解像度:200万画素 |
【メインカメラ】
解像度:1600万画素 F値:2.2 センサーサイズ:1/3.06 オートフォーカス:PDAF 【超広角カメラ】 解像度:800万画素 視野角:水平120度 F値:2.2 センサーサイズ:1/4.0 画素サイズ:1.12µm 【深度測定カメラ】 解像度:200万画素 F値:2.4 【モノクロカメラ】 解像度:200万画素 F値:2.4 |
対応周波数 | 【2G GSM】 B2/3/5/8【3G WCDMA】 B1/2/4/5/6/8/19【4G TDD-LTE】 B38/40/41【4G FDD-LTE】 B1/2/3/4/5/7/8/ 18/19/20/26/28 |
【2G GSM】 B2/3/5/8【3G WCDMA】 B1/2/4/5/6/8/19【4G TDD-LTE】 B38/41【4G FDD-LTE】 B1/2/3/4/5/7/8/ 18/19/26/28 |