2021年からNTTドコモが『ahamo』、Softbankが『LINEMO』、auが『povo』という格安プランを各通信キャリアがスタートさせました。基本的にはオンライン限定(一部有償サポートあり)のサービスとなり、コストをカットした分通信料金を安く設定。格安でMVNO(回線をレンタル)ではないMNO(自社回線)環境を利用出来るようになりました。
ahamo(NTTドコモ) | LINEMO(Softbank) | povo2.0(au) | |
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最低基本利用料金 | 2,970円(税込) 低速:最大1Mbps | 990円(税込) 低速:最大300kbps | 0円(税込) 最大128kbps(使用期限30日) |
20GB | 2,970円(税込) 低速:最大1Mbps | 2,728円(税込) 低速:最大1Mbps | 2,700円(税込) 低速:128kps(使用期限30日) |
国内5分以内かけ放題 | 無料 | 550円(税込)※契約から1年間無料 | 550円(税込) |
国内無制限かけ放題 | 1,100円(税込) | 1,650円(税込) | 1,650円(税込) |
通話料金 | 30秒あたり22円(税込) | 30秒あたり22円(税込) | 30秒あたり22円(税込) |
eSIM | 対応 | 対応 | 対応 |
ahamoは2,970円のワンプランですが、LINEMOは990円~の新プランを開設。povoは『povo 2.0』にアップデートされ基本料金が『0円』に。MNOの敷居が更に低くなりました。一部のMVNOより安いのだから驚きです。
MNOとMVNOの一番大きな違いは回線提供方法。MNOは通信キャリアが直接回線を提供しているのに対し、MVNOは通信キャリアから回線をレンタル。
利用しているユーザーが少ない時間帯であればMVNOでも十分な通信速度を得られますが、お昼休みなどの混雑時には速度が著しく低下。低価格が故の仕方ない部分と言えるでしょう。
メイン回線がMNO、サブ回線はMVNOという使い方をしていると、この『いざという時』サブ回線が役に立たない可能性があります。サブ回線はメイン回線で『データ容量を使い切ってしまった』『圏外で通信が出来ない』といった時必要に。
ahamo、LINEMOの通常プランであれば、20GBの通信容量を使い切ってしまっても最大『1Mbps』の速度で通信する事が可能。MVNOの場合、混雑時にはこの最大『1Mbps』を下回る可能性が生じます。それだとサブ回線に切り替える意味が無いですよね。
『圏外で通信出来ない』原因が、単純に『電波が入らない』状況なのであれば問題はありません。しかし『通信障害』なのであれば話は別です。例えばSoftbankで障害が起きた場合、サブ回線に切り替える人が一気に増えるので、MVNOだと回線がパンクしてまともに通信出来なくなる可能性が高まります。
混雑時に真価を発揮するのがMNOです。povo 2.0は基本料金が『0円』。必要に応じてデータをトッピングする方式をとっています。トッピングしない状態でも最大『128kbps』の通信速度で利用可能。読み込みに少し時間がかかりますが、その状態でも『QRコード決済』や『LINE』は使えました。
データをトッピングすればお昼の混雑時でも『50Mbps』程度の高速通信を維持。MVNOとの明確な差はこの『混雑時の安定した速度』にあります。
仮にユーザーが一時的に倍増したとしても、MVNOほどの影響を受けないのは明らか。つまり『いざという時』のサブ回線にはMNOこそが適しているのです。
povo 2.0であれば月々のランニングコスト『0円』(180日間以上有料トッピングの購入などがない場合、利用停止、契約解除となる場合あり。データ追加390円(1GB)~)。LINEMOは月に3GB高速通信が出来て『990円』。MVNOの保険に如何でしょう。