Qualcommが『aptX Lossless』をリリース。Bluetoothなのに可逆圧縮採用!ロスレス環境が変わる

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Snapdragon Sound

Qualcommより

アメリカのQualcommは、現地時間9月1日に同社が提供するSnapdragon Soundテクノロジーの新機能となる『aptX Lossless』をリリースしました。

aptX LosslessはaptX Adaptiveの拡張技術。システムレベルのアプローチを採用する事でロスレス音源を自動検知。Bluetooth伝送を介してCDロスレスレベル(16bit/44.1kHz)の伝送を可能とします。

ビット深度とサンプリング周波数の数値だけ見ると24bit/96kHzで伝送可能なLDACの方が上。では一体aptX Losslessは何が優れているのでしょうか。それは『圧縮方式』です。

SBC、AACといった一般的なコーデックに加え、LDACも『非可逆圧縮』を採用しています。非可逆圧縮は聴覚の特性に合わせ、音を選択的して圧縮する手法。データサイズを小さく出来るのが特徴ですが、復元後に完全に一致した音を得られません。

aptX Losslessが採用するのは『可逆圧縮』。音の選択を行わずそのままの状態で圧縮。その分データ量が大きくなるのでビット深度とサンプリング周波数は低めとなりますが、復元後も原音に近い音を得られるが最大のメリット。

ちなみにAmazon Music HDは『FLAC』、Apple Musicは『ALAC』という可逆圧縮のオーディオフォーマットを使用しているので、aptX Losslessとの相性はバッチリでしょう。Amazon Music HDには、Snapdragon Soundに合わせて作られた専用のプレイリストも用意されています。

Amazon Music HDより

aptX Losslessは『16bit/44.1kHz』の可逆式と『24bit/96kHz』の非可逆式のどちらかを選択する事が可能。Snapdragon Soundに対応する機器であれば、自分の好きな音を『聴き比べ』して選択出来る事に。スマートフォンのオーディオとしてのグレードが一気に上がりますね。

Xiaomiが3月にリリースしたBluetoothイヤフォン『FlipBuds Pro』は、アップデートにより『Snapdragon Sound』に対応。NURLfinalラディウスオーディオテクニカといった音響メーカーもSnapdragon Soundに対応するデバイスの開発を進めています。

Xiaomiより

スマートフォン側がSnapdragon Soundをサポートするには通信システム『FastConnect 6900』が必須となり、同システムを備えるSocは『Snapdragon 888』『Snapdragon 865 Plus』『Snapdragon 780G』。

Qualcommより

Zenfone 8』『Zenfone 8 Flip』『Find X3 Pro』『Galaxy S21 5G』『Galaxy S21+ 5G』『Xperia 1 III』『AQUOS R6』『Xiaomi Mi 11 Lite 5G』などが上記のSocを搭載しています。

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瀬名 勇斗
運営者
サラリーマン時代は『製品開発(モバイルガジェット関連)』『広告(パッケージ及び説明書など)デザイン』『ディレクション』『マーケティング』『コピーライティング』などに従事。一つの製品に深く関わる事が好きで、開発から行っているメーカーに勤務していました。

ガジェット好きが高じて、一時は日本で発売されていないスマートフォンを海外から輸入。『Xiaomi』『OPPO』に関しては、日本参入前からフリークに。

元々写真を撮るのが趣味で、スマートフォンで撮影した作例を記事内に多数掲載。端末の性能を知りつつ、楽しんでいただければ幸いです。
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