スマートフォンで『3Dゲームを高いフレームレートでプレイしたい』『夜景写真を低ノイズ高精細に撮りたい』といった人は『GPU』や『カメラ』性能が高いハイエンドモデルを購入する必要があります。
しかし大部分の人にとって、スマホゲームは暇つぶしや気分転換目的のもの。夜景写真を撮る機会も殆ど無いでしょう。それよりも『価格が安い』『電池もちが良い』といった方に魅力を感じるはず。この辺りは軽自動車に通ずる部分か。
では、『電池持ちの良いスマートフォン』を選ぶにはどうすれば良いのか。スペック表にはほぼ必ず『電池容量』が書かれています。最近発売されているスマートフォンは大体が4,000~5,000mAh。
電池が無くなればスマートフォンは利用出来なくなります。『電池持ちの良いスマートフォン』を探す上で、電池容量が重要なスペックとなることは間違いありません。
ただし同じ電池容量のスマートフォンでも、電池もちは異なります。『とりあえず5,000mAhのスマートフォンを買っておけば問題ない』という思考になってしまうと、『本当に電池持ちの良いスマートフォン』を選ぶことが出来なくなるのでご注意ください。
まず『何が電池を減らしているのか』に着目してみましょう。それは『Soc』と『ディスプレイ』です。『◯◯のアプリが電池を多く消費している』のであれば、そのアプリを削除すればOK。しかしSocとディスプレイは購入後に交換する事が不可能。
Socにはデータの演算処理を行う『CPU』、グラフィック処理をメインで担当する『GPU』といったプロセッサが集積されています。Socの『電力効率』が高いと、電池の減りを抑えながら高いパフォーマンスを維持する事が可能。
『パフォーマンスが高い』『電池もちが良好』といったスマートフォンは、基本新しめのハイエンドモデル(Snapdragon 8+ Gen 1以降)。ほぼ確実に値段が高いです。よって『予算を出来るだけ安く抑えたい』といった人には不向き。
もしどうしても『パフォーマンスが高い』『電池もちが良好』なスマートフォンを安く手に入れたいのであれば、通信業者が行っているキャンペーンを活用しましょう。
格安SIM『IIJmio』への乗り換え(ギガプラン音声SIM、音声eSIM)時には、Snapdragon 8+ Gen 1を搭載するZenfone 9やXiaomi 12T Proを特価で購入することが可能。この方法ならハイエンドを安く購入しつつ、さらに通信コストまで下げられる可能性あり。
極端なハイパフォーマンスが必要なければ、『実用的に使えるエントリーモデル(最大クロック周波数が控えめなので低消電力駆動)』を選ぶべき。一般的なデータの処理はCPUが担当するので、エントリーモデルとはいえCPUの性能はとても重要です。
CPUを含め、スマートフォンの性能をトータルで数値化してくれるのが『AnTuTu Benchmark』。AnTuTu Benchmark(Ver.10)のトータルスコアが『40万』前後であれば、廉価なスマートフォンでもストレスなく使えるのが実機を使った上での印象。
AnTuTu Benchmarkのスコアが40万前後でも、旧型の場合は電力効率低め。ホコリをかぶってそうな在庫品ではなく、出来るだけ新しいモデルを選びましょう。
次は『ディスプレイ』。消費電力に大きく影響を与えるのは『解像度』『リフレッシュレート』『明るさ』。リフレッシュレートは1秒間に画面を書き換え可能な回数を示します。
数値が高いほど『滑らか』な表示を可能としますが、それに伴い消費電力も上がります。一般的なスマートフォンは『60Hz』。『90Hz』あれば日常使いには十分。滑らかさに拘るなら『120~144Hz』あたり。
90Hz以上のリフレッシュレートに対応しているスマートフォンは、設定画面で調節が可能。『電池もち』を第一に優先したいのであれば、『60Hz』を選択すれば良いだけ。
明るさも調節可能。一部のハイエンドモデルは最大輝度がかなり高くなっており、『明るさ自動調整』に設定していると屋外などで電池の減りが早くなります。
常に見やすさを求めるなら、自動調整はONの方が便利。そうではなく『情報を認識出来る程度の明るさで十分』なら、OFFにして見づらい時のみ明るくしましょう。端末にもよりますが、屋内なら20~30%の明るさでしっかり見えるはず。
先述している通り、リフレッシュレートと明るさは調節可能です。しかし『解像度』については注意が必要。『開発者オプション(デフォルトでは非表示)』の中にある『最小幅』という項目を変更すると、解像度を変えることができます。
『それなら問題ない』と考えてしまいそうですが、それは間違いです。最小幅は通常『411~432p(端末によって若干異なる)』。やや低めなHD+解像度を採用するスマートフォンもこの部分は同じ。
数字を下げると、文字やアイコンのサイズが大きくなります。つまりフルHD+以上のディスプレイを持つ端末で解像度が下げようとすると、必ずそういった現象が起きるのです。
HD+解像度のディスプレイを採用する『moto g53y 5G』は、デフォルトの最小幅が『411p』。フルHD+解像度の『moto g52j 5G』は『432p』です。
解像度を下げる為にmoto g52j 5Gの最小幅を『332p』に変更すると、『ホーム画面』『WEBページ』の見え方はmoto g53y 5Gと比較してこうなります。
らくらくホンなどに近づいているイメージ。設定のディスプレイ項目内にある『文字を小さくする』などで調整しようとしても、文字サイズに合わせて解像度自体が元に戻ってしまうか、最小幅を変更した状態だと機能しません。
HD+解像度のディスプレイで表示した文字や画像が『粗い』のであればそれはそれで問題ですが、スマートフォンの画面サイズではフルHD+と『ほぼ違いが分からない』程度。
電池もちの良いスマートフォンをまとめると、『電池容量が大きい(5,000mAh程度)』『AnTuTu Benchmark40万前後(新しいモデル)』『HD+解像度(あえてフルHD+を選ばない)』。
これらに全て合致するのが『moto g53y 5G(moto g53j 5G)』。同端末では実際に様々な検証を行っていますが、電池もちが良いのは間違いなし。動作も軽快です。
もう少し高性能を求めるなら『Redmi Note 11 Pro 5G』がお勧め。ディスプレイはフルHD+解像度ですが、Snapdragon 695 5GはCPU性能と電力効率が高めなSoc。最近神アップデートを遂げた、随所にハイエンドスペックが散りばめられているハイコスパモデル。
moto g53y 5G(moto g53j 5G)の様に条件が全てそろっている端末はかなり限定的。電池もち以外にも何かしら優先したい性能はあるはずなので、その部分も鑑みながら自分に合ったスマートフォンを選びましょう!
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