スマートフォンのカメラは、解像度が高い程美しく撮影出来ると思っていませんか?ある一定の条件であれば、解像度が高い=美しいというのも当てはまります。フルHDと4Kのテレビ、4K解像度のコンテンツを綺麗に観れるのは勿論4Kテレビですよね。
iPhoneやXperiaが採用している解像度は1,200万画素。4:3比率で撮影したものをピクセルに直すと4200×2900ピクセル。4Kは3480×2160ピクセルなので、すでに4K画質を超えています。つまりテレビにキャストして鑑賞会を行なうには十分という事です。紙の印刷に適した350dpiで使用する場合は30cm×23.5cmのサイズまでは問題なし。
ただし今後8K解像度が主流になると、7680×4320ピクセルの解像度が必要になります。そうなると1,200万画素の解像度では足りなくなるので、iPhoneやXperiaのカメラも高解像度化が進むかもしれません。これらの端末が1,200万画素に抑えられている理由は他にもあります。
スマートフォンのカメラは、イメージセンサーを使って光(色)を電気信号に変換して取り込みます。センサーのサイズが大きいほど取り込める光の量は多くなり、より美しく滑らかな画像を描写する事が可能に。カメラ画質を最も大きく左右するのがこのイメージセンサーです。
次に重要なのが画素サイズ。画素サイズはイメージセンサーの大きさと比例。ただし高解像度化すると画素の数が増え、増えた分だけサイズは縮小。画素サイズが小さくなるとノイズやモアレが発生しやすい環境が生まれます。つまり高解像度+高画質を実現するには、物理的に特大サイズのセンサーが必要になるという訳です。
スマートフォンで撮影可能な最大解像度は2021年現在で1億800万画素。それに対応するMi Note 10やMi 11には1/1.33インチの大型イメージセンサーが搭載されています。しかし1億画素超え。画素サイズは0.8μmという極小サイズ。本来であれば画素を下げて撮影した分だけイメージセンサーはオーバースペック、画質は劣化という状況に。
それを防ぐのがピクセルビニングという統合機能です。ISOCELL Bright HMXには4つのピクセル(画素)グループを1つに統合し、1.6μmサイズとして認識させる機能が備えられています。
1億800万画素を指定しない場合にメインカメラではその機能が働き、2,700万画素の高画質モードで撮影する事が可能。では、1億800万画素モードと2,700万画素の高画質モードではどこまで画質が違うのか。超優秀なカメラアプリGCamも加え、合計3枚で画質比較を行いました。AI補正はOFF。掲載している画像はWEB用に解像度を落としています(2000×1500pixel。トリミング画像は等倍)。
Xiaomi Mi Note 10の1億800万画素モード、2700万画素高画質モード、GCamで画質比較!
画質比較1:1億800万画素はコントラスト強め。シャッタースピードの遅れが気になる
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/1160秒
- ISO:101
- 焦点距離:7mm
- F値:1.8
- シャッタースピード:1/2355秒
- ISO:102
- 焦点距離:7mm
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/4184秒
- ISO:104
- 焦点距離:7mm
1億800万画素モードは彩度とコントラストが強めに出ています。画質に大きな違いは感じませんが、シャッタースピードが標準モードの2倍、GCamの4倍程度とかなり遅め。これは光の少ない場所で撮影した時に手ブレの原因に。
色に関して春らしさを感じるのは2,700万画素高画質モード。実際の色味に近いのはGCamですね。綿毛一つひ一つにしっかりオートフォーカス出来ているのもGCam。やはりこのアプリ只者ではない。
画質比較2:オートフォーカス、シャッタースピード、ISO共にGCamがピカイチ
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/1031秒
- ISO:101
- 焦点距離:7mm
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/2000秒
- ISO:102
- 焦点距離:7mm
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/1862秒
- ISO:87
- 焦点距離:7mm
右少し奥の花にピントを合わせています。1億800万画素モードは赤がやや強く、シャッタースピードは2,700万画素高画質モードの2倍。画質に関しては比較1と同様に大きな違いを感じません。強いて言えばどちらもややフォーカスが甘い印象。GCamは難しい被写体ながら狙ったところにジャスピン。シャッタースピードは2,700万画素高画質モードと同程度で速く、それでいてISOは最も低い87。撮影性能としてはベストです。
画質比較3:2,700万画素高画質モードの色表現はいきすぎずベストバランス
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/412秒
- ISO:100
- 焦点距離:7mm
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/826秒
- ISO:100
- 焦点距離:7mm
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/826秒
- ISO:111
- 焦点距離:7mm
1億800万画素モードは彩度とコントラストが強めに出る傾向にあるので、上記の様に色味がハッキリした被写体では表現がきつくなってしまいます。ディテールも少し崩れていますね。食べ物を撮るのにはあまり向いていないかもしれません。
2,700万画素高画質モードはバランスがとれた印象。実際の色よりは彩度が上がっていますが、画像として見映えするのはコレ。GCamは実際の色に近いです。後から自分好みに微調整するならGCamで撮った方が良いかと。
画質比較4:1億800万画素モードの画質が圧倒的に優れた結果になるはずの広角撮影
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/1406秒
- ISO:102
- 焦点距離:7mm
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/2812秒
- ISO:100
- 焦点距離:7mm
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/3030秒
- ISO:144
- 焦点距離:7mm
続いて広角撮影です。これは本来1億800万画素モードが圧倒的に有利な筈ですが、見比べると少しディテールがくっきりしている程度。解像度分の差は感じられません。不思議ですね。
データ容量はJPEGで15MB程度。2,700万画素高画質モード、GCamで撮影したデータの約2倍です。さらに1億800万画素モードはシャッタースピードが遅めなので、光の少ない場所ではISOを上げて調整する事に。ISOが上がると画質が劣化するので、撮影は明るい場所に留めるか三脚を使用した方が良いですね。
画質比較5:遠くの建物を一番細かく描写しているのはまさかのGCam!広角も得意とは
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/1046秒
- ISO:102
- 焦点距離:7mm
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/2126秒
- ISO:102
- 焦点距離:7mm
- F値:1.7
- シャッタースピード:1/2092秒
- ISO:127
- 焦点距離:7mm
比較4よりも1億800万画素モードに優位性が感じられないのが比較5の画像。実はコントラストが強めなだけなのではないかと勘ぐってしまいます。しかし画素数にとらわれず比較という事も抜きにすれば、かなり離れた場所であるにも関わらず3枚とも高精細で素晴らしい表現力。流石大型イメージセンサー搭載モデルです。
そして中でも一番優れていると感じるのはGCam。後ろのビル群に加え、手前アパート壁面の凹凸まで僅かに確認する事が出来ます。ソフトウェアの力は解像度を超えてしまうのか。
1億800万画素モード、2,700万画素高画質モード、GCam、結局どれが一番高画質?
撮り比べを行った結果、1億800万画素モードの明らかな優位性は感じられませんでした。1億800万画素モードではピクセルビニング機能が使えないので、画素サイズが0.8μmと小さめ。しかし2,700万画素高画質モードとGCamでは画素サイズが1.6μmに拡大するので、それが画質の劣化を防いでいるのかもしれません。やはり大きな画素サイズほど高画質というのは本当でした。
1億800万画素モードのデメリットは『彩度が強すぎる』『シャッタースピードが遅い』『データ容量が大きい』という3点。彩度はディテールが崩れるほど強いと編集で修正する事が不可能。さらにシャッタースピードが遅いと光の少ない場所ではISOが高くなり、画質の劣化を起こす可能性が高まります。
1億800万画素モードはあまりお勧め出来ないという結果となりましたが、どうしても使いたいのであれば明るい場所で色数が少ない被写体が良いかと。ISOCELL Bright HMXの性能をフルに発揮出来るのはGCamです。Redmi 9Tと同じバージョンのGCamが使えたので、導入の際は下記記事を参考にしてください!
Xiaomi Mi Note 10を購入可能な店舗
Amazon、楽天市場
Xiaomi Mi Note 10の仕様
Xiaomi Mi Note 10 | |
---|---|
Soc | Snapdragon 730G |
容量 | 6GB/64GB(LPDDR4X + UFS 2.0) |
電池 | 5,260mAh |
充電 | 最大30W |
重量 | 約198g |
画面 | 6.47インチ(フルHD+、有機EL) |
素材 | ディスプレイ:ゴリラガラス5 |
カメラ | 【メインカメラ】
解像度:1億800万画素 F値:1.69 焦点距離:25mm センサーサイズ:1/1.33 画素サイズ:0.8µm(1.6µm) オートフォーカス:PDAF、レーザーAF 手ブレ補正:光学式 【望遠カメラ】 F値:2.0 解像度:1200万画素 センサーサイズ:1/2.55 画素サイズ:1.4µm 望遠:光学2倍 オートフォーカス:デュアルピクセルPDAF 【ペリスコープカメラ】 F値:2.0 解像度:800万画素 画素サイズ:1.0µm 望遠:光学3.7倍、ハイブリッド5倍 オートフォーカス:PDAF 手ブレ補正:光学式 【超広角カメラ】 F値:2.2 焦点距離:13mm 解像度:2000万画素 センサーサイズ:1/2.8 画素サイズ:1.0µm 【マクロカメラ】 解像度:200万画素 F値:2.4 |
センサー | ディスプレイ内光学式指紋認証、加速度計、ジャイロ、近接、コンパス |
ハイレゾ | 対応 |
スピーカー | ステレオ(デュアル) |
対応バンド | 【2G GSM】 B2/B3/B5/B8【3G WCDMA】 B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19 【4G FDD-LTE】 【4G TDD-LTE】 |
Xiaomi Mi Note 10にお勧めな格安SIM
docomoの4G/5G周波数帯対応状況
4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの4G(LTE)周波数帯対応状況
4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの4G/5G周波数帯対応状況
4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band18(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの4G/5G周波数帯対応状況
4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)