ASUS(エイスース)は2023年6月29日(現地時間)、グローバル市場に向けてハイエンドスマートフォン『Zenfone 10』をリリースしました。
『Midnight Black』『Comet White』『Eclipse Red』『Aurora Green』『Starry Blue』の5色展開。ヨーロッパにおける直販価格は799€(8GB/128GB)~。
まずは『Zenfone 8』『Zenfone 9』『Zenfone 10』の主なスペックを比較し、どういった違いがあるのかを確認していきましょう。
※右にスクロール可
モデル名 | Zenfone 8 | Zenfone 9 | Zenfone 10 |
Soc | Snapdragon 888 | Snapdragon 8+ Gen 1 | Snapdragon 8 Gen 2 |
容量 |
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メモリ規格 | LPDDR5 | LPDDR5 | LPDDR5X |
ストレージ規格 | UFS3.1 | UFS3.1 | UFS4.0 |
電池 | 4,000mAh | 4,300mAh | 4,300mAh |
充電 | 有線:最大30W | 有線:最大30W | 有線:最大30W 無線:最大15W |
重量 | 約169g | 約169g | 約172g |
サイズ |
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画面 |
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カメラ |
リアカメラ
フロントカメラ
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リアカメラ
フロントカメラ
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リアカメラ
フロントカメラ
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防水防塵 | IP68 | IP68 | IP68 |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 | 5.3 |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 be/ax/ac/a/b/g/n |
オーディオ | デュアルスピーカー(Dirac)、スマートアンプ(CS35L45)搭載 | デュアルスピーカー(Dirac HD Sound)、スマートアンプ(WSA8835)搭載 | デュアルスピーカー(Dirac Virtuo)、スマートアンプ(WSA8835)搭載 |
SIM | nano SIM×2スロット | nano SIM×2スロット | nano SIM×2スロット |
おサイフケータイ | 対応 | 対応 | 対応 |
直販価格 | 79,800円~ | 99,800円~ | 99,800円~ |
Zenfone 8からZenfone 9へのアップデートは革新的なものでした。『Socの大幅な効率化』により発熱が抑えられ、高いパフォーマンスを長時間維持出来るように。電池もちも良くなりました。
『大型イメージセンサー』の採用はダイナミックレンジの拡大に寄与し、静止画の質感が向上。さらに『6軸ジンバル機構』が動画やHDR撮影時のブレを抑制。全方位で『小型ハイエンド』が完成形に近づいた印象でした。
Zenfone 9からZenfone 10へのアップデートは、『革新的な進化』というよりは『性能の底上げ』的なイメージ。ここからはその詳細を追っていきます。
SocはSnapdragon 8+ Gen 1から『Snapdragon 8 Gen 2』へと刷新。Snapdragon 8+ Gen 1比較でCPU性能『+15%』、GPU性能『+20%』、電力効率も『+15%』底上げ(ASUSより)。
『メモリ』『ストレージ』の規格は『UFS3.1→UFS4.0』『LPDDR5→LPDDR5X』に。UFS4.0は前世代比較で2倍の転送速度を実現。LPDDR5Xは前世代と比較して1.3倍高速化しつつ、20%電力効率の向上を遂げています(Samsungより)。
対応するゲームプレイ時は、Game Genieから『144Hz』のリフレッシュレートを有効化可能となったZenfone 10。フレームレートの数値が高くなるとその分消費電力も上がるので、小型デバイスでは電池の減りや発熱がやや心配。
Socやメモリの効率化により電池の減りや発熱の部分がうまく相殺され、高いフレームレートを維持出来るようになっていれば、評価が厳しいヘビーユーザーからこれまで以上の支持を獲得出来るはず。
カメラは前モデル同様の6軸ジンバル機構に加え、ジャイロセンサーを活用して動きを検知する『アダプティブEIS(電子式手ぶれ補正)』を新たに導入。動画撮影時の安定性をワンランク上に引き上げているとのこと。
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ASUSは元々『自撮り』に力を入れていたメーカー。Zenfone 7やZenfone 8 Flipは回転式カメラを採用することで、1つのカメラで『メイン(リア)』『フロント』の2WAY仕様を実現。『世界一の自撮りスマホ』としても高い評価を得ていました。
Zenfone 10ではフロントカメラにもピクセル統合技術を使用し、かつ画素の構成を『RGBW』に変更。これによりZenfone 9比較で光の取得量が『67%』増加。録音にはNokia社の『OZO Audio テクノロジー』を採用することで、周囲のノイズを『50%』低減しています。ライブ配信などで高い効力を発揮しそう。
音質にも強い拘りを持つZenfoneシリーズは『スマートアンプ(WSA8835)』を搭載しています。音響技術には『Dirac Virtuo ™』を新採用。一般的なステレオ音源を立体音響(空間オーディオ化)に拡張。動画やゲームの臨場感をワンランク上に。
また、同シリーズではじめて『ワイヤレス充電(最大15W)』をサポート。15Wというある程度実用的な速度に対応しているのも評価のポイント。ただし専用アクセサリー『Connex Accessories Set』を装着すると、充電出来ない場合がある様なのでその点は注意が必要ですね。
底上げの詳細を知るまでは『Zenfone 9で十分じゃないか』と思っていたのですが、『パフォーマンス(Snapdragon 8 Gen 2+UFS4.0+LPDDR5X)』『電池もち』『動画画質(アダプティブEIS)』『音響(Dirac Virtuo ™)』の部分がやっぱり気になります。日本販売価格はおいくらでしょうか(2023年6月30日時点で145円程度の円安)。
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