スマートフォンの性能を決めるのは『Soc』です。国内のAndroidスマートフォンに搭載されているSocの大半はQualcomm社の『Snapdragon』シリーズ。海外で大きなシェアを持つ『MediaTek』はまだ殆ど浸透していません。
MediaTekはもともと低価格帯のスマートフォン用に、『Helio』というシリーズのSocを展開。しかし『5G』の普及に合わせて一気に方向転換。高性能モデル向けの『Dimensity』シリーズを投入しました。
Dimensityの中でもハイエンドに位置するのが『Dimensity 1200-Ultra』シャオミの『Xiaomi 11T』が搭載しています。これまでAndroidでゲームを快適に遊ぶには、『Snapdragon 800シリーズ』搭載端末の購入が大前提。
先述している通りMediaTekは低価格帯向けのスマートフォンをメインに開発していたので、『MediaTek搭載端末=ゲームに不向き』というイメージを持っている人は多いはず。そもそもの性能が低かったのでそれは仕方のないこと。
Dimensity 1200-UltraはMediaTekのこれまでのイメージを覆します。Snapdragon 800シリーズの下位モデルとなる700シリーズでは滑らかに動作しない『原神』『PUBGモバイル』『Asphalt 9』といったゲームをソツなくこなします。
性能の高さはベンチマークスコアにもしっかりと。スマートフォンの性能をトータルで示すAntutu Benchmarkは『606139』。ゲーム性能を示す3DMark(Wild Life)はOverall scoreが『4118』で平均フレームレートが『24.70』。どちらも一般的なミッドレンジの数値を大きく上回る高い数値。
そして最新ファームウェア『MIUI 13(Android 12)』へのアップデートにより、これらのスコアが更に向上。Antutu Benchmarkは3回計測して『639169』『634909』『634362』。3万程度安定してスコアアップ(特にGPU)しています。温度上昇と電池の減りが3〜4%、温度上昇が2.9度〜6.4%に抑えられているのも素晴らしい。
3DMark(Wild Life)はOverall scoreが『4118』から『4557』に。平均フレームレートも『24.70』から『27.30』に大幅にアップ。ファームウェアのアップデートでここまでゲーム(GPU)性能が向上するとは驚きです。
MIUI 13になりシャオミの独自機能となる『GAME TURBO』が刷新。『バランスモード』と『パフォーマンスモード』の選択が可能となりました。原神など特にGPU負荷の高いゲームはパフォーマンスモードを選択した方が良いでしょう。
Mi 11 Lite 5Gと同様に『サイドバー』もサポート。ゲーム画面を一度閉じることなく、サイドバーから直接フローティングウィンドウ(サブ画面)でTwitterやGoogle Keepなど対応アプリを開けます。そのまま入力も出来るのでかなり便利。
MIUI 13ではアーキテクチャ(設計)レベルから最適化が行われており、メモリ管理システムを微細化する事でバックグラウンドのプロセス効率が『+40%』向上。
また、Androidデバイスは通常36ヶ月経過するとストレージパフォーマンスが50%低下するのに対し、MIUI 13では高度なファイル管理システムの導入により最適化効率を『+60%』引き上げ、パフォーマンスの低下をわずか『5%』に制御(デフラグ的な要素が加わったので、アップデート後しばらくはやや動作が重くなるかもしれません)。
さらにバッテリーリソースを分散させることで消費電力を『10%』平均的に削減しています。長く安定的に使えるようになっただけでなく、ゲームパフォーマンスも向上したXiaomi 11T。日本市場においてMediaTekの評価を高める役割を果たしそうです。
Xiaomi 11Tの主な仕様
Xiaomi 11T | |
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Soc | Dimensity 1200 Ultra(6nm) |
容量 | 8GB/128GB
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電池 | 5,000mAh(最大67W急速充電) |
重量 | 203g |
画面 |
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カメラ | メインカメラ
超広角カメラ
マクロカメラ
フロントカメラ
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NFC | 対応 |
センサー | 近接センサー、周囲光センサー、加速度計、ジャイロスコープ|、電子コンパス、リニアモーター、IRブラスター、バロメーター、色温度センサー |
オーディオ | デュアルスピーカー(Dolby Atmos対応) |
SIM | nano SIM×2スロット |
OS | MIUI 12.5、android 11 |
Xiaomi 11Tにお勧めなSIM
- 5G:NSA + SA をサポート
- 5G:n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28/n38/n40/n41/n66/n77/n78
- 4G:LTE FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/32/66
- 4G:LTE TDD:B38/40/41/42
- 3G:WCDMA:B1/2/4/5/6/8/19
- 2G:GSM:850 900 1800 1900 MHz
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band18(◎)、Band41(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)