AQUOS sense8の電池もちが良すぎた。YouTube動画90分再生で『-4%』はエグい。IGZOの恩恵か

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AQUOS sense8

過去モデルからの進化が『分かりづらい』スマートフォンが増える中、『ディスプレイ『処理能力』『カメラ画質』など、全方位でアップグレードを続けているSHARPの『AQUOS sense』シリーズ。

元々は性能で勝負している端末では無かった印象。それが今では『スムーズな軽い動き』『低照度でも明瞭な描写が得られるカメラ画質』『最大180Hz(フレームの間に黒画像を挿入して拡張)の滑らか表示ディスプレイ』など、弱めだった部分がAQUOS sense8ではむしろ『強み』に。

今回はスマートフォンの性能で重視する人が多い『電池もち』を検証。AQUOS sense8は『5,000mAh』の大容量電池を搭載しつつ、ディスプレイは低消費電力駆動の『IGZO』。よって『極端に電池もちが悪い』といったことは想定外。『どの程度電池もちが良いのか』を中心にチェックしていきたいと思います。

ここから書かれている内容一覧

  1. YouTubeで動画を90分間再生してどの程度電池が減ったかをAQUOS sense8で実機検証
  2. AnTuTu Benchmarkを3回連続実測してSnapdragon 6 Gen 1(AQUOS sense8)の電力効率を実機検証
  3. なめらかハイスピード(最大180Hz)をONにして電池の減りがどの程度早くなるかを検証
  4. AQUOS sense8の電池もちについて(総評)
  5. AQUOS sense8にお勧めな格安SIM
  6. 関連リンク

YouTubeで動画を90分間再生してどの程度電池が減ったかをAQUOS sense8で実機検証

これは最近他の端末でも行っている検証です。まず画面に白い画像を表示させ、照度計で明るさを『50LUX』程度に調整。続けてYouTube(Premiumなので広告なし)で同じ動画を90分再生した際の電池の減りがコチラ。

端末名画面サイズ電池容量減った電池量
Nothing Phone(2)6.7インチ4,700mAh-6%
Xiaomi 13T6.7インチ5,000mAh-7%
Xiaomi 13T Pro6.7インチ5,000mAh-10%
Pixel 7a6.1インチ4,385mAh-9%
Pixel 86.2インチ4575mAh-8%
OPPO A79 5G6.72インチ5,000mAh-6%
OPPO Reno9 A6.4インチ4,500mAh-6%
moto g246.6インチ5,000mAh-7%

これまで同検証を行って、一番電池のもちが良かったのは『Nothing Phone(2)』。6.7インチの大画面ながら、電池容量は4,700mAhと5,000mAh切り。それでいて電池の減りを『-6%』にとどめているのは見事。

Nothing Phone(2)のディスプレイは『LTPO』技術を採用。LTPOは『電子移動度の安定性が高く電流が流れやすい』『漏洩電流が少なく低消費電力駆動』といった『IGZO』に近い特性を持ちます。

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AQUOS sense8はディスプレイサイズが6.1インチとNothing Phone(2)より一回り小さめながら、電池容量は5,000mAh。つまり『電池もちでNothing Phone(2)を上回る』可能性が高いのです。実際どうだったのでしょうか。

端末名画面サイズ電池容量減った電池量
AQUOS sense86.1インチ5,000mAh-4%

私の想定を上回るまさかの『-4%』。YouTubeで90分間動画を再生して、電池の減りがたったの『-4%』だったら驚きませんか?私は驚きました。IGZO恐るべし!

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AnTuTu Benchmarkを3回連続実測してSnapdragon 6 Gen 1(AQUOS sense8)の電力効率を実機検証

重いデータを処理する時は『Socの電力効率』が重要になります。AQUOS sense8が採用するSocはQualcomm社の『Snapdragon 6 Gen 1』。

スマートフォンの性能をトータルで数値化してくれるAnTuTu Benchmark(Ver.10)のトータルスコアは、遂に『50万』を突破。数値的にはSnapdragon 695 5Gから順当なアップデートが行われています。

しかしパフォーマンスの最大値が上がったとしても、Socの電力効率が低い場合は高負荷な状態が続くと著しくパフォーマンスが悪化。電池もどんどん減っていきます。

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AnTuTu Benchmark(Ver.10)を3回連続で実測した結果がコチラ。

AQUOS sense8のAnTuTu Benchmark実測結果

AQUOS sense8(仮想メモリON)でAnTuTu Benchmark(Ver.10)を実測

仮想メモリOFF

AQUOS sense8(仮想メモリOFF)でAnTuTu Benchmark(Ver.10)を実測

スコア』『電池の減り』が上画像と下画像で異なるのにお気づきでしょうか。気温は上画像計測時の方が低いので、本来であれば『高いスコア』『少ない電池の減り』を記録するはず。それがなぜ『』の結果になっているのか。

上画像では『仮想メモリ(ストレージの一部をメモリに代用する機能)』をONに設定しています。下画像はOFF。大きな違いはそれくらいでしょうか。

内蔵ストレージ(ROM)の速度はメモリ(RAM)と比較して遅いので、仮想メモリをONにしても『物理的なRAMの増設』とは環境が異なります。また、バックグラウンドで起動しているアプリの数が増えると、その分消費電力がもアップするので要注意。

AQUOS sense8はメモリ容量が『6GB』。4GBではやや心許ないですが、6GBならよほどタスクを増やさない限りは動作に支障なし。ちなみに私は仮想メモリを『OFF』にしてAQUOS sense8を利用しています(快適)。

仮想メモリが『OFF』の状態だと、AnTuTu Benchmark計測時の電池の減りは3回連続で『-2%』。AQUOS sense8より性能が低い、Snapdragon 695 5Gを搭載する端末と電池の減り具合を比較してみましょう。

AnTuTu Benchmark(Ver.10)3回連続実測の3回目

端末名AQUOS sense7OPPO Reno9 AMotorola moto g52j 5GXiaomi Redmi Note 11 Pro 5G 
CPU153,483152,892149,205148,414
GPU83,65583,72182,90982,342
MEM96,97296,30394,68291,546
UX105,821117,003119,343119,781
TOTAL439,931449,919446,139442,083
最大温度27.9度30.4度27.0度29.0度
電池残量-2%-4%-2%-2%

もっとも電池が減りやすい『3回目』の結果を参考にすると、『同等』もしくはそれ以上。AQUOS sense8では電池の減りを『-2%』に抑えつつ、データの演算処理を行う『CPU』、アプリの動作速度を示す『UX』のスコアをワンランク上に上げています。Snapdragon 6 Gen 1が電力効率に優れているのはほぼ間違いなし。

なめらかハイスピード(最大180Hz)をONにして電池の減りがどの程度早くなるかを検証

AQUOS sense8から追加された新機能『なめらかハイスピード表示』。対応コンテンツのフレームとフレームの間に黒画像を挿入し、最大『180Hz』に拡張して滑らか表示を行います。

1秒間に画面を書き換える回数が増えると、それに伴い『消費電力量』が増えます。ゲーミングスマートフォンですら最大リフレッシュレート(1秒間に画面を書き換え可能な回数)は『144Hz』程度。なめらかハイスピード表示をONにすると、電池の減りが早くなるのは当然のこと。

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同モードをONにして、最初の検証と同じYouTube動画((画面の明るさも同じ)を今度は『30分間』再生してみました。すると時間が1/3足らずにも関わらず、『-3%』電池が減っていました。単純計算で『2倍近く消費電力量が増えている』ということですね。

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以前なめらかハイスピード表示をONにして『原神』をプレイしたところ、明確な効果(残像が減少)を得られました。しかし『4.6』へのアップデート後は動作が『激重』になってしまったので、改善されるまでは『OFF』もしくは低めのグラフィック設定でプレイした方が良いかもしれません。

AQUOS sense8の電池もちについて(総評)

YouTube動画視聴という一般的な使い方においては、文句のつけようが無い良好な電池もちだったAQUOS sense8。AnTuTu Benchmark(Ver.10)を3回連続実測という高負荷時の動作も安定していました。

ただし『仮想メモリ』『なめらかハイスピード表示』といった付加機能をONにすると、コンテンツによっては電池の減りが早くなる傾向にあり。

もしAQUOS sense8を利用していて『電池の減りが早いな』と感じたら、上記をOFFにすると改善されるかもしれません(電池もちを優先するならバーチャルHDRもOFFの方が良さそう)。

特殊な使い方をしないかぎりは『なかなか電池が減らない、とても電池もちの良いスマートフォン』というのがAQUOS sense8に対する私の総合的な評価です(検証以外日常的に利用した上での評価も含む)。

AQUOS sense8、AQUOS sense7の主な仕様

モデル名AQUOS sense8AQUOS sense7
SocSnapdragon 6 Gen 1(4nm)Snapdragon 695 5G(6nm)
容量6GB/128GB6GB/128GB
電池5,000mAh(USB Power delivery Revision3.0)4,570mAh(USB Power delivery Revision3.0)
重量159g158g
画面サイズ:6.1インチ
種類:IGZO有機EL
表示色:10億色
解像度:1080×2432ピクセル
ピーク輝度:1,300nit
コントラスト比:1,300万:1
サイズ:6.1インチ
種類:IGZO有機EL
表示色:10億色
解像度:1080×2432ピクセル
ピーク輝度:1,300nit
コントラスト比:1,300万:1
カメラリアカメラ

  • メインカメラ
    解像度:5,030万画素
    F値:1.9
    イメージセンサーサイズ:1/1.55インチ
    焦点距離:23mm相当(35mm換算)
    手ブレ補正:光学式/電子式
  • 超広角カメラ
    解像度:800万画素
    F値:2.4
    焦点距離:15mm相当(35mm換算)
    手ブレ補正:電子式

フロントカメラ

  • サブカメラ
    解像度:800万画素
    F値:2.0
    広角:78度
    焦点距離:26mm相当(35mm換算)
リアカメラ

  • メインカメラ
    解像度:5,030万画素
    F値:1.9
    イメージセンサーサイズ:1/1.55インチ
    焦点距離:23mm相当(35mm換算)
    手ブレ補正:電子式
  • 超広角カメラ
    解像度:800万画素
    F値:2.4
    広角:120度
    焦点距離:15mm相当(35mm換算)
    手ブレ補正:電子式

フロントカメラ

  • サブカメラ
    解像度:800万画素
    F値:2.0
    広角:78度
    焦点距離:26mm相当(35mm換算)
オーディオモノラル(シングルスピーカー)モノラル(シングルスピーカー)
イヤフォンジャック対応対応
Bluetooth5.15.1
おサイフケータイ対応対応
位置情報GPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、QZSS(みちびき)GPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、QZSS(みちびき)
Wi-FiIEEE802.11a/b/g/n/acIEEE802.11a/b/g/n/ac
SIMnanoSIM/eSIM DSDV nanoSIM/eSIM DSDV
防塵防水IP68IP68
MIL規格MIL-STD-810H準拠MIL-STD-810H準拠
DisplayPort v1.4対応非対応

AQUOS sense8にお勧めな格安SIM

  • 5G : n1/n3/n28/n41/n77/n78/n79
  • LTE :B1/B2/B3/B5/B8/B12/B17/B18/B19/B21/B28/B38/B41/B42
  • 3G : B1/B2/B5/B8
  • GSM : 850/900/1,800/1,900MHz

docomoの周波数帯対応状況

  • 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(◎)、Band28(×)、Band42(◎)
  • 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(◎)

docomo回線が使えるお勧め格安SIM

Softbankの周波数帯対応状況

  • 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
  • 5G(sub6):Band n77(◎)

Softbank回線が使えるお勧め格安SIM

auの周波数帯対応状況

  • 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band11(×)、Band18(◎)、Band28(◎)、Band41(◎)、Band42(◎)
  • 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)

au回線が使えるお勧め格安SIM

楽天モバイルの周波数帯対応状況

  • 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
  • 5G(sub6):Band n77(◎)

楽天回線が使えるお勧め格安SIM

関連リンク

瀬名 勇斗
運営者
サラリーマン時代は『製品開発(モバイルガジェット関連)』『広告(パッケージ及び説明書など)デザイン』『ディレクション』『マーケティング』『コピーライティング』などに従事。一つの製品に深く関わる事が好きで、開発から行っているメーカーに勤務していました。

ガジェット好きが高じて、一時は日本で発売されていないスマートフォンを海外から輸入。『Xiaomi』『OPPO』に関しては、日本参入前からフリークに。

元々写真を撮るのが趣味で、スマートフォンで撮影した作例を記事内に多数掲載。端末の性能を知りつつ、楽しんでいただければ幸いです。
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