
Motorolaより
2024年に私がゴリ押ししていた『安くて使えるスマホ』と言えば、Motorolaの『moto g64 5G』です。3万円台前半の低価格ながら、Socは優れたCPU性能をもつDimensity 7025。スムーズな動作に加えて『おサイフケータイ』もサポートするなど、満足度の高い1台です。
エントリーモデルに『高望み』は厳禁ですが、『防水性能の弱さ(IPX2)』は日本ユーザーが候補から外す一つの理由になっていたかもしれません。

2025年6月23日(月)、Motorolaがついにmoto g64 5Gの後継モデル『moto g66j 5G』を発表(2025年7月10日発売予定)。想定売価は旧世代と同じ『34,800円(税込)』。低い価格設定のままで、革新的なアップデートを遂げることは出来ているのか?
結論から言えば、弱点を『強み』に変えつつ順当な進化。34,800円の価格設定でこの内容は、『メーカー側の利益』が心配になるレベル。
ここからは、そのアップデート内容について解説していきます。
moto g66j 5Gで実施された『4つ』のガチなアップデートとは
メインカメラのイメージセンサーはSONY LYTIA™ 600
まず最初に挙げたいのが『カメラ』です。moto g64 5Gに関してはイメージセンサーを公表していませんが、Device Info HWを参考にすると、moto g53j 5Gからサイズに変更はなし(同じイメージセンサーの可能性が高い)。

Device Info HWより(左からmoto g53j 5G、moto g64 5G)
イメージセンサーのサイズが大きくなると、光を取り込める量が増えてノイズが減るなど『低照度画質』が向上。しかしmoto g64 5Gの場合は、センサーサイズを変えずに『画像処理』で画質を改善していました。

moto g64 5Gのメインカメラ(ナイトビジョン)で撮影した写真を拡大
moto g66j 5Gでは、イメージセンサーをSONYの『LYTIA™ 600』に刷新。前作で進化を感じた画像処理に『大型化(1/1.953インチ)したイメージセンサー』の組み合わせ。これは撮影するのが楽しみです。
1点カメラのマイナスポイントをお伝えしておくと、『光学式手ぶれ補正(OIS)』が非搭載になりました。この部分ががどう影響しているかも、実際に購入して検証したいですね。
弱点となっていた防水性能をIPX2から『IPX8/IPX9』まで一気に引き上げ強みに変換
『moto g64 5Gを買わない』代表的な理由になっていたであろう防水性能の低さ。IPX2は『製品を15度傾けた状態で施品上部から垂直に滴下する水』に対しての保護等級。IPX9を含めると、10段階中下から3番め。
moto g66j 5Gは一般的な防水スマホが採用する『IPX8(常温で、水道水、かつ静水の水深1.5mの水槽に電話機本体を静かに沈め、約30分間水底に放置しても、本体内部に浸水せず、電話機としての性能を保つ)』に準拠。
本来IPX8を取得すれば『防水スマホ』と認識されるのですが、その上の『IPX9(4方向の角度[0°、30°、60°、90°]から、80℃の高温水をそれぞれ30秒ずつ(2分間)高圧で噴射した後でも電話機としての機能を有すことを意味)』にまで準拠。エントリーモデルでここまでするか!?
16項目のテストをクリアして米軍軍用規格MIL-STD-810H取得!安心感が最上級に

Motorolaより
ディスプレイガラスは『Corning® Gorilla® Glass 7i 』を採用。コーニング社は同ガラスはにつき『アスファルトを模した表面に1mの高さから落下させても破損を免れた』『競合のリチウムアルミノシリケート製カバーガラスに比べて、最大2倍の耐擦傷性を誇る』と説明しています。
ガラスのアップデートに加え、米軍国防省が定める軍用規格『MIL-STD-810H(MIL-STD-810H規格の選択されたカテゴリと手順の下で、落下、過酷な温度変化、水没など、16項目におよぶ厳しいテストをクリア)』を取得。
耐久性の部分に関しては『未知数』だったmoto g64 5G。『IPX8』『IPX9』に加えて『MIL-STD-810H』まで取得したことで、安心感は一気に最上級へ。

特徴の弱かったデザインが高級感ある見た目に一新

Motorolaより
moto g53j 5Gから代わり映えが無かったmoto g64 5Gの筐体デザイン。見た目に対する拘りは感じられず『シンプル』という言葉が適正。
moto g66j 5Gはカメラ部分がシームレスに隆起。カラーは『PANTONE Black Oyster』『PANTONE Dill』『PANTONE Gray Mist』の3色展開。
実物を確認しないと詳細は分かりませんが、イメージ画像からはレザーのテクスチャが施されているように見えます(カラーによってテクスチャが違う?)。
ケースを装着しないと控えめ物足りなかった存在感が、『ケースなし』で使いたくなる見た目に。ちなみに私はPANTONE Black Oyster狙いです。
Motorola moto g64(y) 5G、moto g66(y) 5Gの主な仕様
モデル名 | moto g64(y) 5G | moto g66j(y) 5G |
Soc | Dimensity 7025 | Dimensity 7060 |
容量 | 8GB/128GB(moto g64y 5G:4GB/128GB) | 8GB/128GB(moto g66y 5G:4GB/128GB) |
電池容量 | 5,000mAh | 5,200mAh |
充電速度 | 最大30W | 最大30W |
サイズ |
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重量 | 約177g、バニラクリーム:約180g | 約200g |
画面 |
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カメラ | リアカメラ
フロントカメラ
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リアカメラ
フロントカメラ
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スピーカー | ステレオ(DOLBY ATMOS) | ステレオ(DOLBY ATMOS) |
防塵防水 | IP52 | IP68、IP69 |
MIL-STD-810H | – | 準拠 |
認証 | 側面指紋認証、顔認証 | 側面指紋認証、顔認証 |
Micro SDカード | 対応(最大1TB) | 対応(最大2TB) |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac | 802.11 a/b/g/n/ac |
位置情報 | GPS, A-GPS, GLONASS, Galileo, QZSS, Beidou | GPS, A-GPS, GLONASS, Galileo, QZSS, Beidou |
おサイフケータイ | 対応 | 対応 |
イヤフォンジャック(3.5mm) | ◯ | ◯ |
SIM | nano SIM+eSIM | nano SIM+eSIM |
Motorola moto g66j(y) 5Gにお勧めな格安SIM
- 5G:n1/n3/n28/n41/n77/n78
- 4G:LTE B1/B2/B3/B4/B5/B8/B11/B12/B17/B18/B19/B26/B28/B38/B41/B42
- 3G:W-CDMA B1/B2/B4/B5/B8
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(◎)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band11(◎)、Band18(◎)、Band28(◎)、Band41(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)、Band 28(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
楽天回線が使えるお勧め格安SIM