Nothing Phone (4a) Pro/4a/3a/3のスピーカー音を実機5台で比較検証

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Nothing Phone (4a) ProとNothing Phone (4a)を手に持ち、背面デザインを比較している実機写真

この記事に書いてある内容

本記事の検証に使用した『Phone (4a)』および『Phone (4a) Pro』の実機は、Nothing Japanより貸与いただきました。

本格的に音楽を楽しむなら、『外部接続』が必須と言えるスマートフォン。ただし『勉強をしながら作業音を流したい』『YouTubeを見る』程度なら、本体のスピーカーで十分。

そこまでスマホスピーカーの音に対する拘りは強く無い(期待はしない)けど、『どんな音の鳴らし方か気になる』という人は多いはず。

今回はNothing Phone (3a) Lite、Nothing Phone (3a)、Nothing Phone (4a)、Nothing Phone (4a) Pro、Nothing Phone (3)の実機で同じ音源を流し、Xiaomi 15 Ultraで録音したデータを分かりやすく解析しています。

検証条件

録音端末Xiaomi 15 Ultra
録音形式WAV
比較端末Nothing Phone (3)、Nothing Phone (3a)、Nothing Phone (3a) Lite、Nothing Phone (4a)、Nothing Phone (4a) Pro
音量設定各端末とも最大音量
スピーカー構成Nothing Phone (3a) Liteのみモノラルスピーカー。他の端末はステレオスピーカー
再生音源すべて同一音源を使用
録音環境同一室内、同一条件で録音
録音位置録音端末と再生端末の位置関係を固定
編集内容比較に不要な冒頭・末尾・途中の無音部分のみカット
WEB掲載形式MP3:320kbit/s

本検証は、各端末のスピーカー音を同一条件で録音し、比較しやすいように整理したものです。録音にはXiaomi 15 Ultraを使用し、各端末の音量は最大に設定しています。

ただし、スマートフォンのスピーカー音は録音位置、部屋の反響、端末の向き、録音端末側のマイク特性、再生する音源、視聴環境によって印象が変わります。

そのため、本記事の音源およびスペクトログラムは、絶対的な音質の優劣を断定するものではなく、同一条件下における相対比較としてご覧ください。

Nothing Phone (3a) Lite、Nothing Phone (3a)、Nothing Phone (4a)、Nothing Phone (4a) Pro、Nothing Phone (3)のスペクトログラムとスピーカー音

スペクトログラムは、音を画像として見える化したものです。横方向は『時間』、縦方向は『音の高さ』、色の明るさは『音の強さ』。低い位置に濃く出ていれば低音が強く、高い位置まで成分が伸びていれば高音の情報が多いことを示します。耳で聴いた印象だけでは分かりにくい、低音の厚みや高音の伸び、音の広がり方の違いを比較することが主な目的です。

1.Nothing Phone (3a) Liteのスピーカー音

Nothing Phone (3a) Liteのスピーカー音を周波数ごとの強さで可視化したスペクトログラム画像

2.Nothing Phone (3a)のスピーカー音

Nothing Phone (3a)のスピーカー音を周波数ごとの強さで可視化したスペクトログラム画像

3.Nothing Phone (4a)のスピーカー音

Nothing Phone (3a)のスピーカー音を周波数ごとの強さで可視化したスペクトログラム画像

4.Nothing Phone (4a) Proのスピーカー音

Nothing Phone (4a) Proのスピーカー音を周波数ごとの強さで可視化したスペクトログラム画像

5.Nothing Phone (3)のスピーカー音

Nothing Phone (3)のスピーカー音を周波数ごとの強さで可視化したスペクトログラム画像

Nothing Phone (3a) Lite、Nothing Phone (3a)、Nothing Phone (4a)、Nothing Phone (4a) Pro、Nothing Phone (3)のスピーカー特性

1.スピーカー音のクリアさ(Clarity)

Nothing Phone (4a) ProとNothing Phone (4a)を手に持ち、背面デザインを比較している実機写真

Clarityは、『どれだけ雑音に埋もれず、音がはっきり聞こえるか』を示す指標です。数値が高いほど『背景ノイズに対してメインの音が目立ちやすく、輪郭がくっきりしている』と考えられます。

今回の結果では、Phone 4aが『42.2dB』で5端末中1位の数値を記録。2位はPhone 3aで『42.1dB』。Phone 4a Proが『41.2dB』と続いています。Phone 4aとPhone 3aは『音の見通しが良く、ボーカルや効果音が比較的前に出やすい傾向』と言えるでしょう。

一方、Phone 3a Liteは『39.6dB』で5位。数値上は、ほかの機種よりやや音の輪郭がぼやけやすく、細かい音が背景に埋もれやすい傾向(実際に聞こえる音もその印象)。

2.スピーカー音の広がり(Spaciousness)

Nothing Phone (4a) ProとNothing Phone (4a)を手に持ち、背面デザインを比較している実機写真

Spaciousnessは、本来『左右にどれだけ広がって聞こえるか』を見るための指標です。数値が高いほど『音が中央に固まらず左右に広がって聞こえやすい』傾向を示します。

ただし、今回の検証ではこの項目の見方に注意が必要です。もっとも高い数値(0.93)を記録したPhone 3a Liteは、ステレオではなくモノラルスピーカーを搭載しています。

そのため、この結果は豊かなステレオ感を示すものではなく、録音時の『左右差』『部屋の反射音』『録音端末のマイク特性』『ノイズ』『位相差』などの影響により、左右チャンネルの差が大きく出た可能性が高いです。

そこで、補助的にL-R相関(左右チャンネルの波形がどれくらい似ているかを見る数値)も確認しました。相関が高いほど左右の信号は似ており、相関が低いほど左右差が大きいことを示します。

L-R相関(左右チャンネルの波形がどれくらい似ているかを見る数値)

機種L-R相関解釈
Phone 4a0.700さらに左右差が大きく、広がり感は強めに出やすい
Phone 3a0.502さらに左右差が大きく、広がり感は強めに出やすい
Phone 4a Pro0.386さらに左右差が大きく、広がり感は強めに出やすい
Phone 30.306さらに左右差が大きく、広がり感は強めに出やすい
Phone 3a Lite0.093左右チャンネルの類似性がかなり低い。ただしモノラル機のため、広い音場ではなく、録音上の左右差や不安定要素が強く出た可能性が高い

L-R相関まで参考にすると、Phone 3a LiteのSpaciousness 1位は『ステレオの広がりが最も優れている』という意味ではなく、『録音データ上の左右差が最も大きく出た』と解釈するのが適切です。

3.音の自然さ(Naturalness)

Nothing Phone 5機種の録音音質をNaturalnessで比較したグラフ。Phone 3が19.2dBで最も高い結果

Naturalnessは、『音の強弱がどれだけ自然に残っているか』を見る指標です。数値が高いほど音が過度に潰されず、大きい音と小さい音の差が残っていると考えられます。

本検証でもっとも高い数値を記録したのは、Phone 3で『19.2dB』。これは『音の抑揚』が比較的自然に残っており、強い音と弱い音の差がわかりやすいことを示しています。

2位はPhone 4a Proの『17.5dB』。Phone 3ほどではないものの、自然な音の変化が比較的残っている印象。Phone 4aは前モデルを少しだけ下回り『16.3dB』という結果に。これは音量感がある一方で音の強弱がやや均され、前に押し出すような鳴り方になっていることが影響しているのかもしれません。

4.高音の抜け感(Airines)

Nothing Phone 5機種の録音音質をAirinessで比較したグラフ。Phone 3a Liteが27.3%で最も高い結果

Airinessは、『8kHz以上の高い音がどれくらい含まれているか』を示す指標です。この帯域が多いと、『シンバルのシャリ感』『細かい高音成分』などが感じられやすくなります。

1位はPhone 3a Liteで『27.3%』。2位はPhone 3aの25.6%、3位はPhone 4aで『25.1%』と続いています。高域成分の割合が多く、明るく軽い印象になりやすい鳴らし方ということです。

一方、最上位のPhone 3は『12.8%』で最下位に。高音のきらびやかさは控えめで、どちらかというと『中低域寄り』『落ち着いた音』に重点を置いている印象。

高域が多い=必ず高音質とは限りません。高域が多すぎると『音が細い』『軽い』『シャリつく』と感じる場合もあります。普段聞いている音源との相性が重要に。

5.音の帯域バランス(Tonal Balance)

Nothing Phone 5機種の録音音質を低域・中域・高域のエネルギー比率で比較したTonal Balanceグラフ

Tonal Balanceは、『低音・中音・高音のどこにエネルギーが多いか』を見るグラフです。スマホスピーカーの全体像を判断するうえで、かなり分かりやすい指標となります。

グラフの見方は下記の通り。

  • 赤:低音、200Hz未満
  • 青:中音、1〜4kHz
  • オレンジ:高音、8kHz以上
  • グレー:その他の帯域

Phone 3a Liteは高音が27%、中音が43%で、軽く明るい傾向です。

Phone 4aは中音35%、高音25%、Other40%で、比較的派手さと聞きやすさを両立したバランスに見えます。

Phone 4a ProはOtherの割合が43%と最大。特定の帯域に寄りすぎず『広い帯域に成分が分散している』ように見えます。

Phone 3は中音域が49%と最も強く、声や楽器の中心部分が前に出やすい構成です。ボーカルやセリフの存在感が出やすい一方、高音のきらびやかさは控えめ。

6.総合バランス(Overall Balance)

Nothing Phone 5機種の録音音質をClarity、Spaciousness、Naturalness、Airiness、Mid Clarityで総合比較したレーダーチャート

Overall Balanceは、ここまでの5項目をまとめた総合的なレーダーチャートです。『外側に広がっているほどその項目で相対的に優れている』ことを示します。

  • Phone 3a Lite:Spaciousness(広がり)とAiriness(高音の抜け感)が強いが、モノラル機なので広がり評価は注意
  • Phone 3a:Clarity(音のクリアさ)とAiriness(高音の抜け感)が強めで、明るく聞きやすい
  • Phone 4a:Clarity(音のクリアさ)が強く、音がはっきり聞こえやすい
  • Phone 4a Pro:全体的に極端な弱点が少なく、バランス型に近い
  • Phone 3:Naturalness(音の自然さ)とMid Clarity(中音域)が強く、自然さや中音の存在感に優れる

Nothing Phone (3a) Lite、Nothing Phone (3a)、Nothing Phone (4a)、Nothing Phone (4a) Pro、Nothing Phone (3)の実機を使用したスピーカー音検証を総括

実際に音を聞いたうえでの感覚的な部分で言えば、Nothing Phone (3a) Liteは『音量』『迫力』に物足りなさを感じます。これはスピーカーが『シングル仕様』であること以外にも原因がありそう。

Nothing Phone (4a)に関しては、前モデル(3a)の時点で個人的なスピーカー評価は高めでした。そこから『若干の調整』に留まっているような。より『聞き取りやすくなった』という印象を受けます。

最上位モデルのNothing Phone (3)は下位の拡張版ではなく、どちらかと言えば『大人の音』をしっとりと聞かせるスピーカー。ターゲットを意識した作り分けが好印象です。

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ガジェット好きが高じて、一時は日本で発売されていないスマートフォンを海外から輸入。『Xiaomi』『OPPO』に関しては、日本参入前からフリークに。

元々写真を撮るのが趣味で、スマートフォンで撮影した作例を記事内に多数掲載。端末の性能を知りつつ、楽しんでいただければ幸いです。
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