イギリスのロンドンに拠点を置くコンシューマーテクノロジーブランド『Nothing(ナッシング)』は、2023年7月25日(火)から日本市場において『Nothing Phone (2)』の発売を開始。
Nothing Phone (2)はスマートフォンの性能を決めるSocに『Snapdragon 8+ Gen 1』を搭載。ただしこれは『Xiaomi 12T Pro』『ASUS Zenfone 9』が採用しているモデルとは異なる『CPU低クロック版』。CPUのクロック周波数は『Snapdragon 8 Gen 1』と同じです。
Snapdragon 8 Gen 1の初期ロットはSamsungで製造が行われており、高負荷における『発熱』や『電池の減りのはやさ』が問題として浮き彫りに。途中から製造ラインが『TSMC』に変更されています。
Nothing Phone (2)が搭載しているSnapdragon 8+ Gen 1は『TSCM製造』を強調しています。仮にSnapdragon 8 Gen 1とCPU性能がほぼ同じだったとしても、電力効率の部分で何かしらの改善が行われているのか。
ベンチマーク測定時に発熱しやすいSnapdragon 8 Gen 1搭載モデル『POCO F4 GT』に、Snapdragon 8 Gen 1から大幅な効率化が行われた、正規Snapdragon 8+ Gen 1を搭載する『Xiaomi 12T Pro』。これらとNothing Phone (2)のベンチマークを比較すれば、正しい性能が見えてくるはず。
今回は『POCO F4 GT』『Xiaomi 12T Pro』『Nothing Phone (2)』の実機を利用して、AnTuTu Benchmark(ver.10)、3DMark(Wild life)のベンチマークを測定(Geekbench6はXiaomi 12T Pro、POCO F4 Proのスコアが明らかに低すぎて除外)。Nothing Phone (2)の真実に迫ります。
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ディスプレイの明るさは照度計で合わせ、30度に設定した冷房をかけた室内で検証。まずはAnTuTu Benchmarkから(Ver10ではVer9より高い数値が出ます)。
同ベンチマークアプリはバージョンが10に上がってから『負荷が重すぎる』印象。連続計測には『適していない』と判断し、今回は1回のみ計測。
POCO F4 GT | Xiaomi 12T Pro | Nothing Phone (2) | |
CPU | 307,674 | 361,362 | 306,472 |
GPU | 417,228 | 475,281 | 442,277 |
MEM | 203,395 | 242,545 | 200,072 |
UX | 220,761 | 253,456 | 213,794 |
トータルスコア | 1149,058 | 1332,644 | 1162,615 |
バッテリー温度 | +11度(32.8→43.8) | +8.6度(31.6→40.2) | +8度(30度→38度) |
電池の減り | -9% | -5% | -4% |
もっとも高いスコアを記録したのは『Xiaomi 12T Pro』。トータルスコアでPOCO F4 GTに20万近い差をつけつつ、温度上昇を40度程度に抑えています。アプリの動作速度を示す『UX』のスコアも『253,456』とダントツ。
AnTuTu Benchmarkのスコアを見れば、Nothing Phone (2)が搭載している『Snapdragon 8+ Gen 1』がどういった性能を持つか丸分かり。『CPU』は構成やクロック周波数がSnapdragon 8 Gen 1と同じなので、スコアもPOCO F4 GTとほぼ変わらず。
しかし『GPU』は2万5千程度Nothing Phone (2)が上。GPUの周波数は公開されていませんが、Snapdragon 8 Gen 1より高い数値なのかも。後記している3DMarkの結果が、GPU性能の高さを更に実証することに。
GPUのスコアを高めつつ、『バッテリー温度』と『電池の減り』を大きく改善。バッテリー温度は38度から後半にかけて36~7度に低下。MAXが38度です。電池の減りは3端末中もっとも少ない『4%』。
POCO F4 GTを比較の対象としてNothing Phone (2)を評価すると、『GPU性能を高めつつ電力効率を大きく引き上げる』という理想のアップデートを遂げた端末。
比較対象をXiaomi 12T Proに変えると、クロック周波数が低い分全方位でスコアが低下。それでいて『バッテリー温度の上昇や電池の減りは大きく変わらず』という真逆の評価に。Snapdragon 8+ Gen 1の名称が尾を引きます。
続けて3DMark(Wild Life)でNothing Phone (2)の『GPU』性能をさらに深掘り。こちらは3回連続で計測。
POCO F4 GT | Xiaomi 12T Pro | Nothing Phone (2) | |
電池の減り(1回目) | -1% | -1% | -1% |
温度変化(1回目) | 33度→35度 | 32度→33度 | 31度→32度 |
フレームレート(1回目) | 34fps~75fps | 27fps~81fps | 42fps~80fps |
電池の減り(2回目) | -1% | -1% | 0% |
温度変化(2回目) | 37度→38度 | 34度→36度 | 32度→35度 |
フレームレート(2回目) | 37fps~69fps(平均53.10fps) | 28fps~81fps | 36fps~70fps |
電池の減り(3回目) | -1% | -1% | 0% |
温度変化(3回目) | 39度→40度 | 36度→38度 | 35度→36度 |
フレームレート(3回目) | 21fps~65fps(平均46.10fps) | 25fps~81fps | 36fps~70fps |
Snapdragon 8 Gen 1を搭載するPOCO F4 GTは3回目の計測で『40度』に到達。最低フレームレート『21gps』、最高フレームレート『65fps』と、1回目と比較して性能ダウンが見てとれます。
Xiaomi 12T Proも『38度』まで温度を上げるも、最高フレームレートは『81fps』と高い数値を維持。最低フレームレートは20fps台と3回とも低め。
同端末は既にゲーム(原神:画質最高設定、60fps)のパフォーマンスを検証済み。よって最低フレームレートの低さは正直あまり気にならず。
Nothing Phone (2)はまたも『Snapdragon 8 Gen 1とのベツモノ感』を実証。電池の減りと温度上昇が少なく、それでいて最低フレームレート『30fps以上』、最高フレームレート『70fps以上』と高い数値を維持。
これはもしかすると『Xiaomi 12T Pro』と遜色ないゲームパフォーマンスを期待出来るかもしれません。後日『原神(画質最高設定、60fps』をプレイして、実際どうなのかを検証してみたいと思います!
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Nothing Phone (2)の主な仕様
Nothing Phone (2) | |
---|---|
Soc | Qualcomm Snapdragon™ 8+ Gen 1
【CPU】
【GPU】
|
容量 | 8GB/128GB、12GB/256GB、12GB/512GB |
電池 | 4,700mAh(有線充電:45W、無線充電:15W、無線給電:5W) |
重量 | 約200.68g |
画面 |
|
カメラ |
リアカメラ
フロントカメラ
|
イヤフォンジャック | 非対応 |
位置情報 | GPS:L1+L5 デュアルバンド、A-GPS、GLONASS、BDS、GALILEO、QZSS、NavIC、SBAS |
Wi-Fi | Wi-Fi 6、802.11 a/b/g/n/ac/ax、2.4G/5G デュアルバンド |
Bluetooth | 5.3 |
SIM | nanoSIM×2 (5G+5G) |
防塵防水 | IP54 |
指紋認証 | 画面内 |
おサイフケータイ | 非対応 |
Micro SDカード | 非対応 |
スピーカー | デュアルステレオ |
Nothing Phone (2)にお勧めな格安SIM
日本国内
- 5G(Sub6): n1, n3, n28,n41, n77, n78
- 4G LTE:1, 3, 8,18, 19, 26, 28,41,42
- 3G UMTS (WCDMA): bands 1,6,8,19
国際ローミング
- 5G(Sub6):n2,n5, n7, n8,n12,n20,n25,n30,n38, n40,n66,n71,n75
- 4G LTE: 2, 4, 5, 7,12,17, 20,25,30,32, 34, 38, 39, 40, 48,66,71
- 3G UMTS (WCDMA): bands 2,4,5
- 2G GSM : 850/900/1800/1900
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(×)、Band28(◎)、Band42(×)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band11(×)、Band18(◎)、Band28(◎)、Band41(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パー77トナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
楽天回線が使えるお勧め格安SIM
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