Xiaomiが2021年11月5日から日本市場で発売を開始した『Xiaomi 11T』『Xiaomi 11T Pro』の2モデル。どちらも大型イメージセンサーを搭載し、1億800万画素の超高解像度に対応するハイエンドに相応しいメインカメラを備えます。
さらにAndroidでは希少となる『HEIF』をサポート。HEIFはJPEGの2倍の圧縮率を持ちつつ、10bitの階調で保存する事が可能な最強のファイル形式です。実際にJPEGと撮影比較してみたところ、半分以下のデータ容量ながら階調の広いダイナミックな描写を実現。沢山撮りたいという意欲が倍増しました。
Xiaomi 11TはMediaTekの『Dimensity 1200-Ultra』。Xiaomi 11T ProはQualcommの『Snapdragon 888』を搭載しているので、カメラ画質に影響を及ぼす『ISP』がそれぞれ異なります。両モデルは『イメージセンサー』『レンズのF値』『HEIFへの対応』とほぼ共通ですが、ISPによって画作りは変化。今回は両モデルで同じシーンを撮影し、ISPの特性を検証していきたいと思います。
※撮影したHEIF形式(.HEIC)はWEB表示に対応していないので、Windowsのビューアで開き、スクリーンショットで取り込んだ画像を掲載。表示は幅1024Pixel。画像を選択すると拡大表示。
Xiaomi 11Tはいたってノーマル。Xiaomi 11T Proは明るく軽やかな雰囲気に仕上げています。恐らくこれがISPの特性。Xiaomi 11Tはあくまでありのまま。Xiaomi 11T Proは『巧くレタッチ出来たらこうなる』というのを自動で行ってくれている感じ。それなりに色差があるので好みは分かれそうですね。
Xiaomi 11T Proは明るく描写しつつ頑張って空の色も残しています。ただしフォーカスが被写体より後ろですね。これは私の撮り方の問題かもしれません。Xiaomi 11Tは有機ELディスプレイのスマートフォンで観ると丁度良いですが、パソコンの液晶だと少し暗く感じます。どちらを基準にすべきか悩みどころ。
こちらの被写体はXiaomi 11Tにハマりました。オートフォーカス精度の高さと陰影の深さが立体感を演出。Xiaomi 11T Proも少し露出を抑えれば近い描写になったでしょう。ISPでこれだけ写りが変わるので、ソフトウェアで一定に画質を制御するのは困難というより無理。実写画像を見比べて、自分が好みだと感じるモデルを選ぶしか無いですね。
4枚目は大きな差が感じられない一枚。同色化してしまいそうな重なった花びらの表現が素晴らしいですね。見た目は大差ありませんが、シャッタースピードに注目。Xiaomi 11T Proの方が2倍程度速いです。同じ明るさで撮れるのであれば、シャッタースピードは速いのが理想。これは流石Snapdragon 888といったところか。
秋(11月7日なので暦的には冬?)の柔らかい日差しが紅葉し始めた葉を照らしていました。Xiaomi 11T Proは空の色が少し強く出すぎている印象。Xiaomi 11Tは理想的な色合い。
Xiaomi 11T Proは明るく描写する傾向にあるので、この明るさが苦手な場合はXiaomi 11Tをセレクトするか、プロモードで『EV』を-0.3~-0.7程度に下げて設定しておけば常に好みの画質を得られるでしょう。プロモードの設定は記憶されるので、毎度調整する必要はありません。
いつも夜景を撮影している場所で広角撮影。ちょうど日が隠れてしまったので暗め。広角でも基本的な表現は変わりません。両モデルともシャッタースピードに余裕があるので、これより明るく撮る事は十分可能。HEIFの恩恵か細部まで立体的。これだけ情報量の多い画像なのに、JPEG変換前のデータ容量は1MB台。信じられますか!
広角をもう一枚。Xiaomi 11T Proは雲も明るく撮るので青空が見映えしますね。Xiaomi 11Tはデジタルでは表現が難しい情緒ある雰囲気に。Dimensityは一定の色が強くなるイメージでしたが、Dimensity 1200-Ultraではそういった傾向が見られません。
Xiaomi 11Tの描写が少し暗いなと感じる場合はプロモードの出番。今度はEVを+0.3~+0.7程度に設定すれば、デフォルトよりも常時明るく撮れます。プロモードは難しそうだから使わない人が殆どだと思いますが、F値やシャッタースピードは『AUTO』のままでOK。使い勝手は標準モードとほぼ変わりません。ただし現状では『HEIF』に対応していないので、その点は改良して欲しいですね。
今回はISPの違いによる画質差をお届けしましたが、如何だったでしょうか。撮影後に普段レタッチをしていて、それが手間だと感じている人はXiaomi 11T Pro。レタッチした様な画像が苦手で、多少見劣りしてもそのままの瞬間を残したい場合はXiaomi 11Tをセレクトするのが良いかと!
Xiaomi 11Tの主な仕様
Xiaomi 11T | |
---|---|
Soc | Dimensity 1200 Ultra(6nm) |
容量 | 8GB/128GB、8GB/256GB
|
電池 | 5,000mAh(最大67W急速充電) |
重量 | 203g |
画面 |
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カメラ | メインカメラ
超広角カメラ
マクロカメラ
フロントカメラ
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NFC | 対応 |
センサー | 近接センサー、周囲光センサー、加速度計、ジャイロスコープ|、電子コンパス、リニアモーター、IRブラスター、バロメーター、色温度センサー |
オーディオ | デュアルスピーカー(Dolby Atmos対応) |
SIM | nano SIM×2スロット |
OS | MIUI 12.5、android 11 |
Xiaomi 11T Proの主な仕様
Xiaomi 11T Pro | |
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Soc | Snapdragon 888(5nm) |
容量 | 8GB/128GB、8GB/256GB、12GB/256GB
|
電池 | 5,000mAh(最大120W急速充電) |
重量 | 204g |
画面 |
|
カメラ | メインカメラ
超広角カメラ
マクロカメラ
フロントカメラ
|
NFC | 対応 |
センサー | 近接センサー、周囲光センサー、加速度計、ジャイロスコープ|、電子コンパス、リニアモーター、IRブラスター、バロメーター、色温度センサー |
オーディオ | デュアルスピーカー(Harman Kardon監修、Dolby Atmos対応) |
SIM | nano SIM×2スロット |
OS | MIUI 12.5、android 11 |
Xiaomi 11T、Xiaomi 11T Proにお勧めなSIM
- 5G:NSA + SA をサポート
- 5G:n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28/n38/n40/n41/n66/n77/n78
- 4G:LTE FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/32/66
- 4G:LTE TDD:B38/40/41/42
- 3G:WCDMA:B1/2/4/5/6/8/19
- 2G:GSM:850 900 1800 1900 MHz
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band18(◎)、Band41(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)