Googleが2022年7月28日(木)に発売を開始した『Google Pixel 6a』。Socに上位モデル『Pixel 6』『Pixel 6 Pro』と同じ『Tensor』を採用しつつ、販売価格を『53,900円(税込)』というミッドレンジ帯に抑えています。
ディスプレイサイズは6.1インチに小型化。重量もPixel 6の『約207g』から29g軽量化して『約178g』。片手もちが余裕になりました。小型軽量化しつつ、4,410mAh(標準)の大容量電池を搭載しているのが同端末の特徴です。
小型のAndroidハイエンドと言えば、Snapdragon 888を搭載する5.9インチの『ASUS Zenfone 8』。今回は両モデルの実機を使い、処理能力やバランスを比較していきたいと思います。
まずはスマートフォンの性能をトータルで知る事が出来るド定番アプリ『AnTuTu Benchmark』の測定結果から。
トータルスコアはPixel 6aが『632,617』でZenfone 8が『751,843』。スコアが高いのは明らかにZenfone 8ですが、バッテリーが劣化しやすくなるとされる45度近くまで温度が上昇しているのは気になるところ。Pixel 6aは40度付近で止まっています。
スマートフォンはサイズが小さくなると物理的に放熱性が弱まるので、小型ハイエンドの場合は特に温度が上がりやすくなります。Pixel 6aに関してはTensorをフル稼働させると発熱を制御出来ないのではないかと考えていましたが、絶妙なバランスで抑えられていて一安心。
Zenfone 8は『温度制限』『CPUパフォーマンス』『GPUパフォーマンス』『RAMパフォーマンス』を調整する機能を搭載しており、パフォーマンスの微調整をルート化無しで行えるのが強み。フルパワーで常時使い続けるのは危険です。
続けて『CPU』『GPU』『MEM』をそれぞれ異なるアプリで再検証。スマートフォンの脳として動作し、データの演算などを行う『CPU』の測定にはGeekbench 5を使用。
Single-CoreはPixel 6aが『1,049』でZenfone 8が『1,111』。Multi-CoreはPixel 6aが『2,838』でZenfone 8が『3,408』。一つの脳で処理する力に大きな差はありませんが、複数の脳を使った複合的な処理はZenfone 8の方が得意です。
Pixel 6aも一般的な使い方では十分な動作速度ですが、Zenfone 8はシステムモードを『高性能』にすると全てが爆速に。ただしその分電池の減りも早くなるので、界王拳を使ってるようなイメージ。短時間で一気に作業を終わらせたい時などには良いかも。
3Dゲームのパフォーマンスや動画の撮影・編集に影響を与える『GPU』の性能は『3DMark』で再チェック。耐久性を知る為に休み無く3回連続で計測しています。まずはPixel 6aから。
1回目から3回目まで順に、Overall Scoreが『6,116』『5,487』『4,919』。平均的なフレームレートを示すAvarage Frame Rate(fps)は『36.60』『32.90』『29.50』。
3回目にして平均30fps程度を維持。温度上昇は32度から37度(+5度)と許容範囲。電池の減りも53%から51%(-2%)とかなり優秀。ゲームデバイスとしてバランスがとれていると言えるでしょう。小型なのに凄い。Zenfone 8はどうでしょうか。
1回目から3回目まで順に、Overall Scoreが『5,757』『5,658』『5,557』。Avarage Frame Rate(fps)は『34.50』『33.90』『33.30』。スコア・平均フレームレート共に安定して高い数値。ただし電池の減りが『7%』、温度上昇『+8度』と負荷はややかかりすぎ。
最高性能が高いのは間違いないですが、ファンや充電環境が無い外出先ではパフォーマンスを落とした方が良いでしょう。暑い季節は特に。最後は『CPDT Benchmark』でストレージ、メモリの性能を比較。
ストレージのSequential write(連続したデータの書き込み速度)はPixel 6aが『204.78MB/s』でZenfone 8は『514.44MB/s』。Sequential read(連続したデータの読み込み速度)はPixel 6aが『889.11MB/s』でZenfone 8は『928.90MB/s』。
Random write(小さいデータを書き込む速度)はPixel 6aが『22.98MB/s』でZenfone 8は『49.40MB/s』。Random read(小さいデータを読み込む速度)はPixel 6aが『12.80MB/s』でZenfone 8は『34.24MB/s』。
ストレージ性能はZenfone 8の方が上。転送速度が速いとデータの移動にかかる時間が短縮されたり、読み書き回数が減るので省エネ効果も。後はより高解像度な動画撮影が可能になります。ちなみにZenfone 8は『8K』、Pixel 6aは『4K』の動画撮影に対応しています。
ただしスマートフォンはパソコンと違って大容量データを頻繁に扱わず、『8Kで動画を撮影する機会など無い』という人も多いはず。両モデルはストレージをメモリとして仮想的に使う機能に非対応なので、思いの外影響は少ないかも。
作業台となるメモリの速度はPixel 6aが『15.46GB/s』でZenfone 8が『9.11GB/s』とこちらは逆転現象。メモリ性能が高いとアプリの起動が高速化。たしかにPixel 6aではアイコンをタッチした瞬間にアプリが開きます。
最高性能で言えばZenfone 8が勝っています。ただし両モデルは『小型ハイエンド』。高性能と同じくらい『安定性』も重要です。Zenfone 8がマニュアル機能のついたオートマ車であるなら、Pixel 6aはオートマ限定車。燃費や発熱を考慮して無理なく走ります。どちらをとるか悩みますよねこれ。
投稿が見つかりません。Google Pixel 6aの主な仕様
Google Pixel 6a | |
---|---|
Soc | Google Tensor
Titan M2™ セキュリティ コプロセッサ |
容量 |
|
電池 | 4,410mAh(最大18W充電) |
重量 | 178g |
画面 |
|
カメラ | メインカメラ
超広角カメラ
フロントカメラ
|
防水防塵 | IP67 |
オーディオ |
|
おサイフケータイ | 対応 |
SIM | nano SIM+eSIM |
Google Pixel 6aにお勧めなSIM
- 5G Sub-6: 対応バンド n1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 12 / 14 / 20 / 25 / 28 / 30 / 38 / 40 / 41 / 48 / 66 / 71 / 77 / 78
- LTE: 対応バンド B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48 / 66 / 71
- UMTS / HSPA+ / HSDPA: 対応バンド 1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 19
- GSM / EDGE クアッドバンド(850、900、1,800、1,900 MHz)
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(◎)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
OCN モバイル ONE、IIJmio、ahamo、mineo
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band11(×)、Band18(◎)、Band28(◎)、Band41(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
楽天回線が使えるお勧め格安SIM
ASUS Zenfone 8の主な仕様
ASUS Zenfone 8 | |
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Soc | Qualcomm Snapdragon 888 5G(5nm)
|
容量 | 8GB/128GB、8GB/256GB、16GB/256GB
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電池 | 4,000mAh(最大30W(25分で60%充電完了) |
重量 | 169g |
画面 |
|
カメラ | リアカメラ
フロントカメラ
|
防水防塵 | IP68 |
オーディオ | デュアルスピーカー(Dirac)、スマートアンプ搭載 |
SIM | nano SIM×2スロット |
おサイフケータイ | 対応 |
OS | ZenUI 8(Android 11) |
Zenfone 8の対応周波数帯に関する情報
- 5G NR:n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n38/n77/n78
- FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B26/B28
- TD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41/B42
キャリアアグリゲーション :6CA(DL)/2CA(UL) 対応 - W-CDMA:B1/B2/B3/B4/B5/B6/B8/B19
- GSM/EDGE:850/900/1,800/1,900MHz)
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
OCN モバイル ONE、IIJmio、ahamo、mineo
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band18(◎)、Band41(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)