Motorola(モトローラ)が2023年6月16日(金)に日本市場で発売を開始した『moto g53j 5G』。型番的にはmoto g52j 5Gの後継モデルですが、Socは『Snapdragon 695 5G』から『Snapdragon 480+ 5G』にダウングレード。
moto g52j 5Gの後継(?)にはメモリ容量を『8GB』に増やしたmoto g52j 5G II(2023年7月4日発売開始)が登場し、もはやmoto g53j 5Gは別シリーズの様な存在に。
Snapdragon 480+ 5GはSnapdragon 480 5Gのクロックアップモデル。2023年6月24日現在、日本市場で同Socを搭載しているのはmoto g53j 5Gのみです。
今回はSnapdragon 480+ 5Gを搭載する 『moto g53j 5G』、Snapdragon 480 5Gを搭載する『Redmi Note 10T』、Snapdragon 695 5Gを搭載する『moto g52j 5G』、MediaTek Helio G85を搭載する『moto g13』のベンチマークスコア(AnTuTu BenchmarkとGeekbench 6)を実測し、moto g53j 5Gの処理能力を解析していきたいと思います!
まずはスマートフォンの性能をトータルで数値化してくれるAnTuTu Benchmarkの実測結果から(今回のベンチマーク計測は同じ環境で行っています)。
moto g13、moto g53j 5G、Redmi Note 10T、moto g52j 5GのAnTuTu Benchmark(ver10)実測スコア
AnTuTu Benchmarkはバージョンが『10』に上がり、スコアが大きく変動しました。よってバージョン9のスコアとは比較にならないのでご注意を。
MediaTek Helio G85を搭載するmoto g13は、トータルスコアが『275,677』。データ処理の核となるCPUが『89,592』、アプリの動作速度を示す『UX』は『69,011』となっています。
今回がAnTuTu Benchmark初計測となるSnapdragon 480+ 5G搭載モデル『moto g53j 5G』は、トータルスコアが『415,508』。CPUスコア『136,458』、UXスコア『95,493』とMediaTek Helio G85(moto g13)を大きく上回っています。実際の操作体感速度もmoto g53j 5Gの方が明確にスムーズです。
クロックアップはモデルにより、電池の減りが極端にはやくなったり、温度が上がりやすくなる傾向にあります。Snapdragon 480+ 5Gではその兆候が見られずひと安心。
Snapdragon 480 5Gを搭載するXiaomiの『Redmi Note 10T』は、トータルスコアが『391,778』。CPUスコア『130,059』、UXスコア『88,466』とどれもmoto g53j 5GGを下回ります。UXスコアに約7千の開きが出ており、その影響かWEBのブラウジング程度でもmoto g53j 5Gの方が軽い動き。
moto g53j 5G(Snapdragon 480+ 5G)はクロックアップしているのに、電池の減りや温度上昇がRedmi Note 10T(Snapdragon 480)とほぼ変わりません(やや優れる)。これは立派な評価ポイントです。
今回の比較で最上位となる『moto g52j 5G(Snapdragon 695 5G)』は、トータルスコア『460,459』。CPU『151,065』、UX『109,308』とどれも最高値。ただし『moto g13』『moto g53j 5G』ほどの性能差は見られず、あくまでmoto g53j 5Gの兄貴分的なポジション。
高いスコアを出しつつバッテリー温度の上昇や電池の減りを抑えられているので、4モデルの中でAnTuTu Benchmark実測時に一番パフォーマンスが安定しているのもmoto g52j 5Gです。
続けてGeekbench 6でCPUの性能を深掘りしてみましょう。
moto g13、moto g53j 5G、Redmi Note 10T、moto g52j 5GのGeecbench 6実測スコア
Geekbench 6のスコアはmoto g13(MediaTek Helio G85)がシングルコア『436』、マルチコア『1,432』。moto g53j 5G(Snapdragon 480+ 5G)がシングルコア『744』、マルチコア『1,828』。Redmi Note 10T(Snapdragon 480 5G)がシングルコア『693』、マルチコア『1,727』。moto g52j 5G(Snapdragon 695 5G)がシングルコア『904』、マルチコア『2,100』。
シングルコアは1つの脳で処理する力、マルチコアは複数の脳で総合的に処理する力を示します。Snapdragon 480+ 5G(moto g53j 5G)はどちらもSnapdragon 480より高いスコアを記録。moto g52j 5Gに性能で近づいていることを数値が実証。
moto g53j 5Gは『防水性能なし』『ディスプレイ解像度がHD+』と、スペック的でmoto g52j 5Gに劣るのは間違いなし。ただし処理能力は一般的な使い方では実用のレベル。さらに『おサイフケータイが使える』『高いセキュリティ(Moto Secure)』『リフレッシュレート120Hz』、何より『価格が安い』といったメリットが。
ワイモバイルから発売されるmoto g53y 5Gは、メモリ容量が『4GB』とmoto g53j 5Gの半分(ストレージ容量は128GBのまま)。メモリ容量はベンチマークスコアにそこまで大きな影響を与えない(Socが同じであれば)ので、『moto g53j 5Gに近い』という判断で問題ありません。
『日常的に使っているアプリが沢山ある』場合は、マルチタスクに有利な8GBモデル(moto g53j 5G)の購入をお勧めします。しかしそこまでのヘビーユーザーで無ければ、ワイモバイルの『moto g53y 5G』で十分かと。
Motorola moto g53j(g53y) 5Gを購入すべきポイント
- 1秒間に120回書き換え可能な20:9比率の6.5インチ滑らか液晶ディスプレイを搭載
- SocにはSnapdragon 480 5Gの最大クロック周波数アップモデルとなるSnapdragon 480+ 5Gを採用
- メモリ8GB(moto g53j 5Gのみ)、ストレージ128GBの大容量モデル
- 5,000mAhの大容量電池による長時間駆動
- 最大18Wの急速充電機能TurboPower™ チャージに対応
- Micro SDカードで最大1TBまでストレージ容量の拡張が可能
- 非接触ICカード技術方式FeliCa採用でおサイフケータイが使える
- NTTドコモ・Softbank・au・楽天モバイルのメイン4G通信バンドをサポート
- 第5世代移動通信システム(5G Sub6)に対応
- 即日通信を開通させることも可能なeSIMサポート
- Micro SDカードを使用しながらeSIM+物理SIMによるデュアルSIM運用が可能
- Wi-Fiは2.4GHz/5GHzのデュアルバンド対応
- セキュリティ&プライバシー保護機能Moto Secureにより、様々な脅威から情報を守り安全を確保
- イヤフォンジャック搭載で手持ちのイヤフォンやヘッドフォンがそのまま使える
- 電池大容量モデルながら約183gの実用的な重量をキープ
- クアッドピクセルテクノロジーや5,000万画素の高解像度撮影に対応するメイン(広角)カメラ
- インスタ映えする画像を量産出来る200万画素のマクロカメラ
- 夜景撮影時の画質を引き上げる専用モードナイトビジョンに対応
- 顔認証に加えて指紋認証をサポート。マスク着用時もスムーズにロックを解除
- GPS、A-GPS、GLONASS、Galileo、BeiDouといった複数の衛星に対応
- こぼれた水や水しぶきから保護する撥水設計
Motorola moto g53j(g53y) 5Gのスペック
Motorola moto g53j(g53y) 5G | |
---|---|
Soc | Qualcomm Snapdragon 480+ 5G |
容量 | 4GB/128GB(moto g53y 5G)、8GB/128GB(moto g53j 5G) |
電池 | 5,000mAh |
重量 | 約183g |
画面 |
|
カメラ |
リアカメラ
フロントカメラ
|
イヤフォンジャック | 対応 |
Bluetooth | 5.1 |
位置情報 | GPS、A-GPS、GLONASS、Galileo、BeiDou |
Wi-Fi | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz / 5GHz) |
SIM | NanoSIM+eSIM(DSDV) |
防塵防水 | IP52 |
認証 | 指紋認証(側面)、顔認証 |
おサイフケータイ | 対応 |
Micro SDカード | 対応(最大1TBまで) |
OS | Android™ 13 |
Motorola moto g53j(g53y) 5Gにお勧めな格安SIM
- 5G:n3/n28/n77/n78
- 4G:LTE B1/B2/B3/B4/B8/B11/B12/B17/B18/B19/B26/B28/B38/B41/B42
- 3G:W-CDMA B1/B2/B4/B5/B8
- 2G:GSM 850MHz/900MHz/1,800MHz/1,900MHz
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(◎)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band11(◎)、Band18(◎)、Band28(◎)、Band41(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
楽天回線が使えるお勧め格安SIM
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