
OPPOより
他メーカーとは一線を画した世代交代!OPPOの庶民派モデルOPPO Reno13 Aは何が変わったのか
オウガ・ジャパン株式会社は2025年6月19日(木)、日本市場において『OPPO Reno13 A』の予約受付を開始(2025年6月26日(木)より順次発売)。
前世代となる『OPPO Reno11 A』が発売されたのは2024年6月27日。あれからもう約1年が経過したのかと、時の流れのはやさに驚きました。
OPPO Reno9 Aから多くのアップデートを遂げたOPPO Reno11 A。しかし同シリーズのユーザーは、どちらかと言えば『高性能』よりも『実用性』を重視しているイメージ。
OPPO Reno13 Aでは『ユーザー目線』に立ち返り、アップデートというよりも『調整』が行われた印象。『ダウングレード(性能ダウン)』『アップグレード(性能アップ)』が交錯しています。
まずは『OPPO Reno9 A』『OPPO Reno11 A』『OPPO Reno13 A』の主なスペック比較から。
OPPO Reno13 A、OPPO Reno11 A、OPPO Reno9 A の主なスペック
モデル名 | OPPO Reno13 A | OPPO Reno11 A | OPPO Reno9 A |
Soc | Snapdragon 6 Gen 1 | Dimensity 7050 | Snapdragon 695 |
容量 | 8GB/128GB | 8GB/128GB | 8GB/128GB |
電池容量 | 5,800mAh | 5,000mAh | 4,500mAh |
充電速度 | 最大45W | 最大67W | 最大18W |
サイズ |
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重量 | 約192g | 約177g | 約183g |
画面 |
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カメラ | リアカメラ
フロントカメラ
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リアカメラ
フロントカメラ
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リアカメラ
フロントカメラ
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AI編集 | 対応 | 対応 | 非対応 |
スピーカー | デュアルステレオ | モノラル | モノラル |
防塵防水 | IP69 | IP65 | IP68 |
MIL-STD-810H(米国軍用規格) | 対応 | 非対応 | 非対応 |
認証 | 指紋認証(画面内)、顔認証 | 指紋認証(画面内)、顔認証 | 指紋認証(画面内)、顔認証 |
Micro SDカード | 対応(最大1TB) | 対応(最大2TB) | 対応(最大1TB) |
Bluetooth | 5.1 | 5.2 | 5.1 |
Bluetoothコーデック | SBC, AAC, Aptx, Aptx-HD, LDAC | SBC, AAC, aptX, aptX HD, LDAC | SBC/AAC/aptx/aptx HD/LDAC |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac/ax | 802.11a/b/g/n/ac |
位置情報 | Beidou / GPS / GLONASS / Galileo / QZSS | GPS/BeiDou/GLONASS/GALILEO/QZSS | GPS/BeiDou/GLONASS/GALILEO/QZSS |
おサイフケータイ | 対応 | 対応 | 対応 |
クリア音声 | 不明 | 対応 | 非対応 |
イヤフォンジャック(3.5mm) | 非搭載 | 非搭載 | 搭載 |
SIM | nano SIM×2(eSIM対応)※モデルによってはnano SIM×1 | nano SIM×2(eSIM対応)※モデルによってはnano SIM×1 | nano SIM×2(eSIM対応)※モデルによってはnano SIM×1 |

OPPO Reno11 A→OPPO Reno13 Aで行われたダウングレード的な調整
- 本体重量=約177g→192g
- 最大充電速度=67W→45W
- 最大タッチサンプリングレート=240Hz→180Hz
- HDR 10+(10bit)=対応→非対応
- フロントカメラによる4K動画撮影=対応→非対応
- Bluetooth規格=5.2→5.1
- Wi-Fi 6(ax)=対応→非対応
本体重量が約192gに増量
まず重量が約177gから『約192g』へと15g程度増えています。これは電池容量を800mAh増やしたことが影響しているかと。電池もちよりも『軽さ』を重視する場合は、軽量なOPPO Reno11 Aを選びましょう。
最大充電速度が45W
最大充電速度は67Wから『45W』へとダウン。両端末はどちらも『充電器』が付属しないので、別に購入する必要があります。
純正より低価格で汎用的な『PPS』規格の充電器を使用する場合、最大充電速度は『OPPO Reno11 A:55W』『OPPO Reno13 A:45W』。最大充電速度差は10Wに縮まります。

最大45W出力(PPS)の充電器(PPS規格対応)は、65W出力機と比較して『安い』『小さい』『軽量』な場合が殆ど。充電の『早さ』よりも、これら3点を重視する人が、実際は多いのかもしれません。
最大タッチサンプリングレートが180Hz
1秒間に画面がタッチに反応する回数を示す『タッチサンプリングレート』は、最大値が240Hzから『180Hz』に低下。最近は多くのメーカーがディスプレイ表示の最適化を行い、低めのタッチサンプリングレートでもスムーズに操作を行えるようになった印象。
『スマホで頻繁にゲーム(FPSなど)をする』といった用途であれば、タッチサンプリングレートは高めが理想。ただし同シリーズはハイエンドと比較してGPU性能低めな『ミドルクラス』。ゲーム環境を重視する人の割合は低そうです。
HDR 10+コンテンツがサポート外
OPPO Reno11 Aのディスプレイは色彩深度が『10億7000万色(10bit)』。HDR 10の拡張規格である『HDR 10+』をサポートしています。OPPO Reno13 AはHDR 10+に非対応。
Netflixでは、過去5年間でHDRストリーミングが300%以上増加。2025年3月25日にはAV1コーデックでHDR 10+コンテンツの配信を開始。2025年末までに全てのHDR作品をHDR 10+に対応させることを目標としています。

フロントカメラの動画撮影解像度が4Kに非対応
フロントカメラの動画撮影解像度は『4K』から『フルHD(1,080p)』に。『電子式手ブレ補正』の表記も消えているので、『フロントカメラで自撮り動画を頻繁に撮る』のであれば、OPPO Reno11 Aを選んだ方が良さげ。

Bluetoothのバージョンが5.1
Bluetoothの規格は5.2から『5.1』に。一般的な使い方であれば大差は無いですが、OPPO Reno13 Aでサポートを期待していた『LE Audio(LC3)』が使えないのは個人的に残念。

Wi-Fi 6に非対応
OPPO Reno11 Aで接続可能な『Wi-Fi 6』が非サポートに。家で光回線を契約している場合は、現状どのWi-Fi規格で接続しているかを確認しましょう。Wi-Fi 6は複数のデバイスを安定的に同時利用出来るので、ルーターがWi-Fi 6に対応しているのであれば、OPPO Reno11 Aを購入する理由の一つに。
OPPO Reno11 A→OPPO Reno13 Aで行われたアップグレード的な調整
- 電池容量=5,000mAh→5,800mAh
- 画面最大輝度=500nit→600nit
- ディスプレイガラス=パンダガラス→AGC Dragontrail® STAR2
- MIL-STD-810H(米国軍用規格)=非対応→対応
- 防水性能=IPX5→IPX9
- スピーカー=モノラル→ステレオ
電池容量が5,800mAhに増量
OPPO Reno9 Aでは4,500mAhだった電池容量が、ついに『5,800mAh』まで大増量。重量は若干増えていますが、『電池もちの良さ』は端末を選ぶ際に誰もが重視したいポイント。
OPPOはOPPO Reno13 Aの電池につき『4年間使ってもバッテリー容量80%をキープ』と説明。利用開始から4年程度経っても、『サブ端末』として継続的に使えそうです。
画面の明るさが向上
画面の最大輝度(通常時)は500nitから『600nit(日光下では1,200nit)』へ。屋外での視認性を高めるのは『明るさ』です。ただし高輝度設定では『消費電力』が上がり、電池の減りがトレードオフに。
OPPO Reno13 Aでは電池容量が『5,800mAh』に大増量されているので、これは『視認性』を高めつつ『長時間駆動』を維持する実用的なアップデート内容。同シリーズらしいですね。
ディスプレイガラスは強度特性を重視
ディスプレイガラスは中国のTunghsu Groupが製造するパンダガラスから、日本メーカーAGCの『Dragontrail® STAR2』へと変更。
『OPPO Reno7 A』『OPPO Reno9 A』も同ガラスを採用しているので、アップグレードというよりは『回帰』という表現の方が正しいかもしれません。
パンダガラスは『低コスト』『透明度の高さ』などがメリットとして挙げられますが、Dragontrail® STAR2は初代Dragontrail®比で『約4倍の強度特性』が採用の基準。
同シリーズではじめて耐衝撃テストをクリア
強度特性の高いディスプレイガラスに戻しただけでなく、同シリーズにおいて初めて米国防総省が制定する『MIL-STD-810H:method 516.8』の耐衝撃テストをクリア。
同シリーズで耐衝撃関連の規格に準拠したのは、OPPO Reno13 Aが初めて。コストのかけ方が『実用面(壊れにくさ)』にシフトしていることが分かります。

IPX9取得。ワンランク上の防水スマホに
そしてもう一つの性能回帰&アップグレードが『防水』です。OPPO Reno11 Aでは、同シリーズの定番となっていた『防水性能』が最高クラスのIPX8から『IPX5』へとまさかのダウン。
日本市場で『防水(IPX8)』『おサイフケータイ(FeliCa)』の需要が絶大です。広告で『耐水性』をアピールするなどしていましたが、ターゲット層にはあまり効果的では無かったのかもしれません。
OPPO Reno13 Aでは、防水規格をIPX5から『IPX8&9』へとスーパーアップグレード。一般的な『防水スマホ』はIPX7〜8に準拠。IPX9はそのさらに上の等級です。

IPX8は『一定水深に一定時間沈めて浸水しない』ことを表すのに対し、IPX9は『高圧洗浄機などの強い水圧、80℃のお湯』に対しても高い防水性能を発揮。一般的な防水スマホより、厳しい条件下のテストをクリアしているということです。

満を持してステレオスピーカー採用
同シリーズは、OPPO Reno11 Aまで頑なに『シングルスピーカー』を貫いてきました。『シングルにしては悪くない音質』というのが、実機を利用してきた私の評価です。
スピーカーが1つしか無いと、左右に分かれたステレオ音源を別々に再生出来ないので、『臨場感』『奥行き』に物足りなさを感じます。出力を上げてもこれらはカバー出来ません。
SHARPのAQUOS senseシリーズは、『AQUOS sense9』で初めてステレオスピーカーを採用。実際にモノラルのAQUOS sense8と聴き比べてみましたが、音の広がり方が分かりやすく向上。
OPPO Reno13 Aにも同様の期待をしてしまうのは当然のこと。OPPO Reno11 Aと聴き比べがしたい!
遊べるAI機能が追加
OPPO Reno13 Aには『AI Motion』『AI Portrait』『AI Reimage』といった様々なAI編集機能が追加。『遊べるスマホ』としての要素が盛り込まれています。

AIに関しては『Gemini』『ChatGPT』で課金せずに色々と出来てしまうので、どこまでが付加価値となるかは不明。『写真をもとに3秒の動画を生成する(AI Motion)』機能は中々面白そう。